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SDA王滝100km⑤ レース当日(中編)

〜パレード終了〜

【パレード終了地点】
先導車の軽トラ停車し、関係者がカメラを構えている。パレード終了だ❗️
4,5人の集団でそのまま通過する。

舗装路は全体ルートの22%、それ以外はグラベル


これが今回のコース。
実際は距離が97km、獲得標高は2,400m、舗装路は全体の約22%で、それ以外はグラベルだ。
なぉ、このレースにエントリーしたことで、ガレ場という日本語を覚えた。
ガレ場とは登山用語らしいが、ガレ場をググるとザレ場という用語もヒットしてくる。
SDA王滝のグラベルロードは、半分以上がゴリゴリのガレ場だ。

【ツキイチ】
パレード終了直後から路面はガレ場となる。YouTubeで予習はしていたものの、実際に走ってみるとガレ場とは砂利道ではないと痛感する。路面に転がる砂利は、石器時代で使われる黒曜石の槍みたいに鋭い😆
「あぁ〜MTBパークの周回コースとは、別ものだわ💦」
今はYouTubeという便利な動画サイトのおかげで、コースの予習をすることができる。この3ヶ月、散々SDA王滝の動画をみた。一応予習はしたのだが、初体験のガレ場はビックリするほどヤバイ。過去動画でのパンク続出も頷ける。

予習からは学んだことは、

①ガレ場では、必ず轍(わだち)を走行すること。
②轍は基本的に2線あるが、2線とも岩砂利が少なり走りやすい路面となってから、前方の選手を追い抜くこと。

以上のことを思い出す。

しかし、これも簡単のように見えて、初めてのガレ場では実行するのが難しい。特に、まだ、スタートして5kmほどなので、少し足を緩めたら後続から2,3人の選手がすぐに追い上げてくる環境だ。
とりあえず、パンクするのが嫌なので、前の選手の付き位置で走ることにする。

しばらくすると、低速のためドラフティング効果もないのに、なぜか楽していることに気づく。登りで速度は10キロ前後しか出ていない。

なんで?

付き位置しながら、色々と考えた。ドラフティング効果はないよな?
このブログ作成中に、改めてネットで調べてみると、時速20キロくらいからドラフティング効果があるようだが、流石に10キロ前後ではドラフティング効果はないに等しいと思う。
考えながらペダリングしていたら、その理由に気づく。
「あぁ〜、ライン取りだわ💖」
轍を走っていても、岩砂利がひどい時は、もう一方の綺麗な轍に移動する。付き位置だと、このライン取りについて、考える必要がないから楽なんだわ〜👌
黙ってツキイチして、ごめんなさい🙇‍♀️、でも、勉強になりました。ありがとうございます😊

この結果、ライン取りが上手い人と下手な人の見分けができるようになった。
下手な人の後ろはパンクリスクが高くなると思ったので、なるべく避けた。

【ファットバイクとグラベルロード】
その後、色々な人の後ろにツキイチする。
ファットバイクで参戦している猛者がいた。しばらく、彼の後ろに付くが、ファットバイクの付き位置は危険だ⚠️
タイヤの太さが違うので、グリップ力とギャップに対する反応が違う。

〜2023.9.30追記〜
ファットバイクでSDA王滝100kmに参戦した人と、会話をする機会があった。ファットバイク、車体が重いのに、登りはMTBより全然楽だとか…
一方で、太いタイヤを履いているけど、ショックがないので降りはキツイそうです😅
〜追記おわり〜

次のターゲットは、グラベルロードバイクだ。
ショックがない、タイヤも(MTBと比べると)細いバイクで、よく参戦するな〜💦
ガレ場の振動による身体へのダメージを考えると、グラベルロードの方がキツいだろう(稀にMTBをドロップハンドル化した猛者もいる)。

また、グラベルロードはMTBより軽いので、登りは軽快だ。そしてタイヤも細く、ショックもないので、綺麗な路面を選んで走っている。
これは美味しい💖
しばらく、グラベルロードにツキイチする。

〜ダウンヒルヒル〜

【ガレ場のダウンヒル】
ガレ場のダウンヒルが始まった。
今思えば距離の短いダウンヒルであったが、初めてのガレ場ダウンヒルは衝撃的だった。
ストレートでは小岩に弾かれないように留意し、カープ(それもゆるいカーブ)では、常にタイヤが滑りまくりだ。
この時も、ダウンヒルの限界値が低いグラベルロードのラインを走る。当然、ガレ場ダウンヒルでのツキイチは危険すぎるので、前方の選手とは5m以上の距離をおくけど…
そんな感じで、ゆるりと坂を下っていると、「右から抜かしまーす」と言われ、MTBに抜かれ始める。

さっき、登りで抜かした選手に下りで抜かれる。
また、抜かれる、さらに抜かれる

今の俺には、これ以上のスピードで下るのは危険だ。このレースの目標は「怪我なしで時間内完走」である。「こんな序盤で無理をする必要ない‼️」と言い聞かせて、丁寧にダウンヒルする。

青丸部分をダウンヒル中

ダウンヒルは勾配-2〜9%で距離は2キロほど、それでも、初体験の俺ちゃんには、恐怖でしかなかった😭

【ボトルフィーバー‼️】
ビビりながらも順調に下れてる。
恐怖心が次第に薄れていく。
調子に乗りたいところだが、レース序盤で落車はしたくはないので、調子に乗らないよう気を引き締める。
しばらくすると、路上にボトルが転がっている。ダウンヒルでボトルケージから落下したやつだ。
1本どころではない。大袈裟かもしれないが、200mに1本は転がっている。ボトル1本しか携行していない選手は、これで死亡するね😅

【写真撮影】
このレースの目標は、怪我なしで時間内完走することだ。当初の予定より速いペースで進めていたので、セクションごとにMTBを降りて写真を撮り始める。
1枚目の写真はダウンヒル終了後、濁沢川の橋から撮影した御嶽山である。写真ではよくわからないが、肉眼では壮大な御嶽山を眺めることができた。
御嶽山が眺める場所は、ここだけかな?
その後は疲労もあって、御嶽山を探していないのでわからないけどね。

川の上流先に見えるのが、御嶽山
撮影場所は青ドット箇所

【ロングダウンヒル】
先ほどは2kmほどのダウンヒルだったが、今度は5kmのダウンヒル、しかも先程と同様にガレ場だ。
多少はダウンヒルにも慣れてきたか?
先ほどみたいに怖くない。それと写真撮影をしていたから、今はひとりぼっちである。
とにかく、岩砂利の少ない轍を探しながら下る。車体を寝かせると滑るので、ハンドルだけで曲がるようになる。
これが正解かどうだか未だにわからんが、この頃から滑りながらコーナーを曲がるコツがわかってきた。
少しばかり、ダウンヒル速度が向上した感じがする。決して無理していない、良い感じだ😊
ここは後半も通過するルートだ

青丸のルートは後半も通過する。


この辺からパンク神が降臨した選手が、目立つようになる。もうすでに10人くらいはパンク者をみているだろうか⁉️
パンクした選手を見てみると、ローリングスタートで俺ちゃんを抜かした選手が多い。
「もしかして無理して、ゴリゴリのガレ場で追い越ししてパンクしたのか?」と、勝手に想像を膨らます。

「とにかく綺麗な路面を走行する。そしてサイドカットに注意じゃ‼️」

相変わらずダウンヒルの路面には、ボトルが数個、転がっている。

〜旅の仲間〜

【アスファルトさん、こんにちは💖】
TMネットワークのシティハンター主題歌を思い出す(50代以上しか知らないか?)
ひとときのオアシス。舗装路区間に入る。
そこからは緩い登りが続くが、そんなの関係ない‼️すこぶる快適だ‼️路面からの振動がないって、なんて素晴らしいことでしょう。
しばらく余韻に浸りながら、先に進む。

三浦貯水池に到着❗️
お約束の写真撮影💖
路面はアスファルト舗装されているが、普段は立入禁止エリアとなる。ここまでの舗装路は、ダム勤務の人達のために作られたのだろうか?

三浦貯水池のダムを撮影したもの

MTBを降りて写真を撮っている私を横目に、他の選手が通過して行く。
少し、恥ずかしくなってきた💦
すると、ローリングスタートで抜いたオーさんと遭遇した(というより、抜かれた)。
慌ててMTBに乗り、追いつく。

【オーさんのライディング】
オーさんは、10年くらい前からSDA王滝に参戦しておるベテランだ。普段は外ライドせずにひたすらzwiftで、たまにストラバで屋外アクティビティを拝見すると、そのログのほとんどはトレイルランか登山だ。
彼のふくらはぎは、ローディーというよりランナーの肉付きをしている。ヒラメ筋が盛り上がり、脂肪のないアスリートのふくらはぎだ。身体も小柄で登り坂を軽快に登っている。
とうとうアスファルト区間が終わり、グラベルロードになる。しかし、この辺は、これまでのガレ場と比べて土が少し多い。ところどころで路面が濡れて泥化しており、水溜りもチラホラ出現してきた。特に下りに水溜りが多く見られる。

俺ちゃんは水溜まりを避けながらライドするが、オーさんのはおかまないしで、「ヒャッホー」と(心の中で)叫びながら水溜りに突っ込んで、泥を浴びていた。
「何やってんの、おーさん💦わざわざ水溜りにつっ込まなくても💦」
するとオーさんから、「これがMTBの醍醐味です。」と即答してきた。
「なんで泥で汚れるラインを走るの?よく分からん」と、この時は、そう思っていた。

つづく


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