コア・コンピタンスについてV6を通じて考える

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.93】


学校や仕事で活躍できたらいいなって思うことがあるかもしれない。
そんな時、得意なことをやるか、それとも苦手なことを克服した方がいいのか、ちょっと迷ったりしませんか。


それについて、面白い研究があって、もしウチの会社はこれが強いんじゃと言えるプロフェッショナルな能力があって、それでお客さんに喜んでもらえるなら、それを元に活動した方がいいというものだ。
1990年前後の日本企業がすごく力を持っていた時に、海外で研究された理論だ。
例えば、ソニーの小型化技術などそうだと言われる。世の中にはいろんな電化製品があるが、ソニーはそれを小さくする能力にたけていた。
それが世界に受け入れられ、たくさん売れた。

学校では、全科目まんべんなくやらされるが、得意分野に絞るとなんだか社会ではとってもいいらしい。

ただし、名前はちょっとめんどくさい、「コア・コンピタンス」という。「コア」が中核なのはわかりやすいが、その後のカタカナはなんじゃらほい。調べたら専門的な能力とのこと。外国語だけど、わかりやすく言わんかい。

コア・コンピタンス(要するに中核的な専門的能力)については、アイドルグループは大変だ。
なぜかって、男性アイドルグループは、同じジャニーズ事務所の中にたくさんあるし、ジャニーズ事務所以外にもあるし、韓国系もある。

イケメンで歌って踊ってキラキラしてというところは共通だ。

その中で、自分より売れてる他のグループの真似をしても、オリジナルより上に行く事は難しく、かえってグループの個性が埋没してしまうだろう。


ならば、四半世紀以上売れ続けていたV6のコア・コンピタンスは何なのか。

このnoteももう90回を超えたが、改めて思うことは、V6のコアコンピタンスは、全員が探求を続ける職人ということにあると思っている。
食、アクション、ミュージカル、演技、手話、バイクや車、カメラなど、メンバーそれぞれに好きなものがあって、それを追求し続ける職人だ。
メンバーそれぞれが、誰からも強制されることなく、好きということで始めた。だから日々続けるし、どんどん知識も技能も上がっていく。

ミュージカルは、アイドルの仕事に近い領域にあるかもしれないが、食、アクション、手話、車やバイクなどはあまり近いところにはない。カメラも撮られることはあっても撮る側に回ることは少ない。

好きでやっていたメンバーが、やがてそれぞれがその分野で番組を持ったりして、活躍するようになった。
違う分野にいると、物事を見る視点も変わってくる。そうしたメンバーが、様々な視点を持ってV6に戻ってくる。


こうして、V6に戻ってきた時、特にコンサートにおいて、この力が発揮されたと思う。

私は、V6で初めてアイドルのファンになったのだが、アイドルのコンサートって、スタッフや事務所から与えられるパッケージをただやるだけかと思っていた。

ひょっとしたらV6も最初はそうだったかもしれない。しかし、見えてくる範囲では、コンサートの選曲、演出などはV6のメンバー全員で、もちろんスタッフも一緒だが、主体的に考えていた。

私は最初それを知った時は結構驚いた。アイドルってお人形さんじゃないんだ。

そうして、V6は、それぞれのメンバーがそれぞれの視点からの意見を出し合ってコンサートを創り出す。
我々は、彼らが歌って踊って完成されたコンサートを見るばかりだが、彼らはファンを楽しませるために様々な知恵を絞ってきたと語っている。

それぞれが探求する分野を持ち、そのおかげで違う視点を持ち合ってコンサートを作る。

これがV6のコアコンピタンスだったのだろう。


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