見出し画像

ターミネーターに打ち勝つ力

 世界中で大人気のSF映画「ターミネーター」は、人間が創り出した手段であるコンピュータに、人間が支配されてしまうことを描いた映画です。人工知能(AI)が発達している今、人間の使い方次第でターミネーターでいう「スカイネット」の様な人類を滅亡させる危機に陥るかもしれません。現在、自分達はそんなターミネーター(AI)に、雇用や生活を奪われる危機にあると言われています。
 
 今回のnoteでは、AIとは何かを理解し、それに対してどう向き合い、どのように活躍するかについて考えたいと思います。

1、AI時代とは?〜歴史〜

 現在、AIと言う言葉を目にする耳にする機会が多いですが、AIは、三度のブームを経て今に至ります。

 第一次ブームは、AIという言葉が誕生した1956年。アメリカ東部のダートマスという町でAI研究のワークショップが開催され、「人間のように考える人工物」という意味で初めてAIという言葉が使われました。それに火を付けたのが、「ELIZA(イライザ)」というコンピュータです。これは、音声ではなくテキストで対話ができるコンピュータで、人間の発話に対してコンピュータが自動で応答してくれるものでした。当時、画期的でしたが、実際は単純なパターンのやりとりしかできず、期待されたほどの性能はありませんでした。しかし、この対話システムという発想は、現在のLINEやツイッター上の自動処理プログラム「bot(ボット)」の開発の元となっています。

 第二次ブームは、1980年代に沸き起こります。そのきっかけは、「エキスパートシステム」の登場です。エキスパートシステムは、決められた分野に特化したシステムのことで、コンピュータに専門的な知識を「学習」させて問題を解決させるAIでした。しかし、人間は、専門知識だけでさまざまな解答を出しているわけではありません。人間としての常識とか感情とか、あるいは数値化できない情報を基に判断を下しているのです。エキスパートシステムは人間が推論するように自分で考えることができず、ブームは終わりました。

 第三次ブームは、2000年代半ばからAI研究は加速し、「機械学習」技術の登場と進化で起きました。第2次ブームでの不可能を可能にしたのがこの技術です。これは、データに潜む潜在的な規則性を抽出し、学習することができます。この技術が生まれたことに加え、コンピュータ自体の性能が向上したことで機械学習技術が現実的に使えるものになり、AIは大量のデータを高速に処理することができ、また、常に一定の判断基準に基づいて一貫した答えを出すことができるようになったのです。

さらに、「ディープラーニング(深層学習)」という技術の登場で、AIは飛躍的に進化しています。ディープラーニングというのは、機械学習の手法の1つで、人間の脳の仕組みを真似て作られています。人間の脳の仕組みをAIにも取り入れ、画像やテキスト、音声などのさまざまなデータを基に自動的に学習させることで、これまでの機械学習では実現できなかった精度で解答を出します。AIには、「学習」と「推論」というプロセスが不可欠で、この学習や推論に基づいているのが機械学習技術であり、その精度を飛躍的に向上させたのが、ディープラーニングという技術です。これらの技術の登場によってAIは飛躍的な進化を続けています。

2、AIと人間の能力 

 AIは、膨大な量の情報を学習する能力や、学習結果に基づいて推論する能力が圧倒的であり、一度覚えたら忘れない記憶力が強みです。また、AIの弱点としては、意志や感情、常識がないこと、自ら課題を設定できないという点が挙げられます。

 人間には、感情意志、幅広い常識があります。強みとしては、人の気持ちを理解し、行動できる点、何もない所から何かを生み出す(イノベーションを起こす)力が挙げられます。自分で課題設定をしたり意思を持ち行動することができる為、正解をデータから導き出すAIとは異なり、作り出していくというのが人間であると考えます。その反面、記憶力や学習能力に関してはAIに劣ります。

3、AIによって奪われる仕事

 AIの強みとして、圧倒的な学習能力・推論力・記憶力があります。その為、データや数字を扱う仕事は、AIが得意としている仕事のひとつです。計算や計測などの仕事は、人が行うよりもAIが行う方がオペレーション上のミスが少なく、その作業すべてをAIがまかなうことができます。同様に、単純なデスクワーク資料整理、文字入力、機械操作などの定型業務もAIに代替えされます。

職業で言うと、一般事務や、工場職員、職人、オペレーター、また、医者や、弁護士もこれにあたります。

野村総研NRIは、2030年には労働人口の49%は、AIや、ロボットに代替え可能だと発表しています。

図:AIによる代替可能性の高い労働人口各国比較

また、なにを基準に代替えと言うのかと言うと以下の2点が挙げられます。

・人よりもAIの方が正確にできる、作業効率が上がる。
・AIが人の代わりに全てをこなせる。

この2つの条件に当てはまらない仕事は無くならない可能性が高いと予想されます。

4、奪われる事で豊かになる?

 AIの発達により、現在の仕事が奪われるとされ危機感を覚える人もいると思います。しかし、人間の歴史の中で、人間が作り出した技術や、機械でなくなった仕事は沢山あります。そして、その技術や機械を使うために新しい仕事が生まれている事実もあります。その為、AIの発達は、人間の生活をより良くする為に必要不可欠であり、新しい仕事が生まれ、人間の生活を豊かにするという点でもプラスだと考えます。
 
 最近で言うと、YouTuberが挙げられます。YouTuberは、YouTubeという動画配信サイトが出来たことにより生まれた職業の一つであり、これによって若者のTV離れがある反面、企業に縛られない働き方、YouTuberを代表する言葉でもある「好きなことで生きていく」と言う言葉が生まれ、“働く事“のイメージが変わっていると思います。
 2019年に学研ホールディングスが全国の小学生に行なった「将来付きたい職」ランキングの男女合計では第3位にランクインしています。

また、YouTuberが発信する内容は多岐にわたり、筋トレや、メイク、ファッション、また、料理、旅行情報など無料で手軽に情報を手に入れられる様になっています。これによって、人間の生活は、より豊かになっていると感じませんか? 

5、活躍し続ける人財

 ここまで色々と書いてきたけど、結局、活躍し続けているのは、

何かを生み出し、発信できる人

だと私は思います。

 AIと人間の特徴を調べる中で、何かを生み出すことができるのも、それを発信することが出来るのも人間にしかなし得ない事だと思った。
だからこそ、自分の想像力や、発見・発想を信じて外に発信していくコミニケーション能力をつけることがこれからの社会では大切な事だと考えます。先ほども、述べましたが今はインターネットが発達し、YouTubeや、このnoteもそうですが、自分の意見を発信する事も他人の意見を聞く事もとても簡単にできる世の中です。だからこそ、考え生み出し発信するを繰り返し行える人類は、ターミネーターには打ち勝てると思います。それを諦めたら負けです。ターミネーターに勝ち続ける人類のリーダー、ジョン・コナーになって活躍し続ける人財になりたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?