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娘と私。#1

今日から3年と3ヶ月、3日前

この世界に誕生した娘。

その瞬間は今もなお

色鮮やかに蘇る。

ただその瞬間が

色鮮やかに蘇れば蘇るほど

母としての今の私は

自己嫌悪に陥る。

1. 誕生

生まれたての娘の瞳は神々しく

娘に神を感じた。

スピリチュアルなことに興味はあるが

見えない世界を

見たり感じたりする感性は

私にはない。

でもあの日、あの時たしかに私は

娘の瞳に神を感じた。

思わず

「かみさま」

と、口をついた言葉に

自分の感覚を自覚する。

淀みない透明感

その瞳の美しさに圧倒されていた。

娘はついさっきまで

あちらの世界の住人だったことを

感じていた。

2. 感謝

「ありがとう」

ただただその気持ちでいっぱいだった。

生まれてきてくれて

ありがとう

私のもとへきてくれて

ありがとう

お母さんにしてくれて

ありがとう

ありがとう ありがとう

「ありがとう」は

毎日、泉のように溢れ出てきた。

溢れ出る気持ちは

言葉で、スキンシップで

自然と娘に伝えられた。

3. 日常

娘がいるという日常。


だんだんと薄れていく

当たり前になっていく

慌ただしい毎日のなかで

娘がやってきてくれたこと

娘と出会えたこと

今日も一緒に生きていることが。

そして

短くなる導火線。

しかし必ずやってくる自己嫌悪。

「ごめんね」と伝える

「いいよ」。

娘の「いいよ」を何回聞いたら

私は変われるのかなぁ。


私みたいにしたくない

母のような子育てはしない

の決意とは裏腹に

ふとした瞬間

自分の言動に母が重なる。

負の連鎖はもうおしまいにしたい。



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