見出し画像

【映画】想い出の詰まった家をバズーカで爆破されてしまう

 そんなわけで先日ジョン・ウィックを観たんですが、この映画は復讐者の物語として余りにも完璧に完結しており、復讐の終わりも、復讐の終わりの後に復讐者が歩きはじめる姿も既に描き切ってしまっていてこんなん続編出しようがないんじゃいのって思ったんですよ。でもどうやら普通に続編があるらしい。で、マジすか一体何をやるってんですかと公式HPのストーリーを覗いたところこんなことが書いてある。

伝説の殺し屋ジョン・ウィックによる壮絶な復讐劇から5日後。彼のもとにイタリアン・マフィアのサンティーノが姉殺しの依頼にやってくる。しかし、平穏な隠居生活を望むジョンは彼の依頼を一蹴、サンティーノの怒りを買い、想い出の詰まった家をバズーカで爆破されてしまう。
http://johnwick.jp/story/index.html

 理由づけができないからって家を爆破するんじゃねーよ! いくらなんでもキアヌが気の毒すぎる。もうめちゃくちゃに笑った。素晴らしい。今後ももっと粗雑にキアヌ家のものを爆破して欲しい。

 でも確かにわかるんです。ジョン・ウィックという男個人の物語を描き終わってしまった以上、もう続編としてできることはより普遍的な「怒らせるとヤバい最強殺し屋おじさんの痛快な復讐劇」でしかないんですね。ジョン・ウィック個人から「怒らせるとヤバい奴」という設定を抽出し、舞台装置にしてしまうしかない。完成した個の物語は、繰り返されることで型となる。それはたぶん、一作目よりもシンプルな独身男のひとり料理の如き味付けになるはずで、一作目のあのエンタメ性と強烈な情のドラマが同居した作風が好きな私にとってはおそらく合わない……なんてことはまるでないですね。最強殺し屋おじさんの痛快な復讐劇観た過ぎるでしょう。そんなん絶対におもしろい。また2も観ようと思います。楽しみが増えたぜ。