見出し画像

blind craft コットン糸でボトルカバーを作ろう!再び鉤針を握るまで

 手指保護のため、手芸活動にブレーキがかかってしまって4ヶ月が過ぎようとしている。
 そんなある日、必要に迫られて、精密作業用の手袋をつけたまま、縫い針と糸を手にする私。
 そこから調子に乗って、コットン糸で鉤針に発展・・・。
 いつもの私の小さなチャレンジをご共有いただきたい。

玉結びで触印をつけたい

 唐突だが、インナーを新調した。
 同じデザインのインナー、色も、できるだけ揃えるようにしているが、、ネットショップのセールの都合で、希望の色以外のものがセットでついてくることもあったりして・・・。
 夏、薄い色のトップスを着用しても透けない色、グレーやベージュ、これを瞬時に識別するために、私は、縫い糸で、玉結びを大きめに作り、それを印になるように、縫い付けている。
 これまでは、そんなこと雑作もないことだった。
 糸巻きに点字で「グレー」と書いておいた糸を取り出して、
 糸通し機でパッと針に糸を通して・・・。
縫い糸をくるくるピッと結んで、
衣類の後身頃の縁に、救いどめで縫い付ける。
 ただそれだけのこと。
 そう思っていた。

 この4月から、治療の副作用で、指さきの皮膚が弱くなると告げられた。
やっと見つけた楽しみの一つ、手芸活動がピンチとなった。
 さすがに手袋をつけたまま、縫い物や編み物は無理だと思った。
 諦めたくはなかったが、何か妙案が浮かぶまで、布よう両面テープでのクラフトで遊んでみることを思いついた。
 それはそれで楽しくてならない。
 それにしても、だ。

 今、私の膝の上に、新しいインナーがたくさんある。
 これに印をつけなければならない。
 インナーの印付け、できれば人には頼みたくない。
 というか、こんな単純で楽しい作業、自分でやりたいではないか。
 どんなに小さな作業でも、糸と針を持てること、私の楽しみなのだ。

 とは言え、無理は禁物・・・。
 試しに、手袋をつけたまま、縫い針を持ってみた。
 「ちょっとだけよー」
 の、つもりだった。

 思っていた以上に、針の細さをしっかりと指に感じる。
 続いて糸通し機を取って、針をセット。
 お次は、糸を引き出してみる。
 手袋越しに、糸が1本なのか、2本なのか、意外にもしっかりと伝わってくる。
 これなら行けるかな?
 右手で、糸の端をくるくるっと
丸めてみた。
 あれれ?
 玉結びできた。
 そして、素手でする時より、摩擦はかからない。
 でも0ではない。
 印にするにはもう少し大きな玉にしたい。
 くるくる🎶
 クルクル🎶
 できたできた!
 そのまま勢いに乗って、玉結びされた糸をインナーに通してみる。
 スーッと、布に糸が通っていく瞬間、言いようのない心地よさが胸に広がった。
 わー縫えた!
 印つけだから、縫ってはいないか・・・。
 すくい留めをしてみよう。
 玉結びした周囲を人救いしてみた。
 抑えていた右手が動かない。
 手袋まで救っていた。
 失敗だ。
 気を取り直して、もう一度、今度は、手袋の布を救わないように、新調に左手を動かした。

 右手も、針を刺した瞬間だけ、衣類の布からわずかに離して、手袋の先に針が引っかかっていないことを確認する。
 私は左利きなので、縫い針は左手で持つ。
 今度はうまくいった。
 手袋を外して、印に触れてみる。
 良し!成功だ。
 6着分、一気に仕上げにかかった。
 玉結びして、一針刺して、すくい留め。
 ただ、これだけの作業だけれど、達成感で心がいっぱいに満たされた。
 やっぱり、縫い物楽しい。
 それにしても、これだけ細い糸を、手袋越しに認識できるなら、コットンの編み糸くらいなら、認識できるんじゃなかろうか?
 私の興味は、コットン糸へと移っていった。

初めてのコットン糸


写真には、2つのボトルが写っています。両方のボトルは手編みのカバーに入れられています。左側のボトルは少し大きく、オレンジ色のリボンで結ばれています。右側のボトルは少し小さく、緑色のキャップが見え、ピンク色のリボンで結ばれています。背景は柔らかいベージュ色の布地です。

 こんなちょっとした作業から、どうして、鉤針を、再度試してみようだなんて発想になるのか。
 自分でも不思議だ。
 不思議だけれど、思いついたんだから「ヤルっきゃない」(昭和)
 それだけ、常に、どうにかして、布や糸に触れたいと考えているってことなのかもしれない。
 そして、コットン編み糸の話。
 私が長年お世話になっている美容師さんは、手芸好きだ。

 髪を切ってもらいながら、毛糸のこと、懐かしい昭和手芸ジャンルのこと、あれこれおしゃべりできる。
 まさに、至福の時間なのだ。
 美容師さんは、コットンの糸で、編みぐるみを作るのが好きだそう。
 細編みだけでとても滑らかな質感のある、かわいらしい編みぐるみ。真似はできないけれど、可愛らしいくまちゃん。さわらせてもらって、楽しんでいた。
 以前から、コットンの糸はやらないの?、勧められていた。
 夏にも編み物をやりたいと話た時だった。
 「コットンは暑苦しくないし、細いけどしっかりしているから、バッグとかにも向いてるんだよ」
 自分にとっては、レベルが高そうだなーと尻込みしていた。
 だって、針の号数も細そうだし、目を指で確認できるかしら?
 不安だった。
 不安だけど、気になるから、100円ショップで見かけた時に、2個だけ、買って、放っておいた。
 色もおとなしかったので、手芸ボックスで眠らせていた。
 素手で触った感じ、擦れやすいかと思っていた。
 そんな地味色コットン糸を取り出してみた。
 何を作ろう?
 とりあえず、鎖編みを試みた。
 手袋をつけたままでは、鎖は作れるが、目数が正確には数えられない。
 やはり無理か・・・。
 手袋を外して、鎖編みを続ける。
 糸を引き出す時、指に擦れる感覚があるが、、事前にたくさん引き出しておけば、多少負荷は減らせるとわかった。
 このまま、なんとなく、丸く編んでみよう。
 しばらく、素手で作業を続けた。

ペットボトルカバーを作っちゃお

 コースターくらいのサイズになった時、「ボトルカバー」はどうだろう?
 思いついた。
 あとは、このコースターサイズのままで、高さを上げていけばいい。
 手袋をはめた。
 右手で、一目、一目、確認する。意外と、しっかりと結び目や、糸の1本1本の情報が入ってくる。
 左手に握った鍵針で、目を探り当て、右手で糸をかける。
 ふむふむ、わりとできるかも。
 気がつけば、500ml程度のボトルを覆える高さになっていた。
 縁は、長編みで、少しフリルをつけてみよう。
 長編みとなると、目を探すのが、少し難しくなってきた。
 また手袋を外して、仕上げの作業を試みる。
 少し込み入った編み方は、手袋では限界があるな。
 でも、単純な編み方の時、素手で作業せずに済むだけ、手にはありがたいことだ。
 またまた、世界が広がるではないか。
 感謝しきりだ。
  お気に入りの細めのリボンを通して、ボトルカバー完成だ。

写真には、ベージュ色のニットカバーに包まれたペットボトルが写っています。ニットカバーの上部には、オレンジ色のリボンが結ばれています。背景は光沢のあるベージュ色の布で覆われています。


おまけのミニボトルカバー

 糸が余った。
 どうせなら、小さいボトル用のカバーも作ってみよう。
 今度は、細編みで。
 ちょっとした外出時の持ち運び用に、280mlの小さいペットボトル飲料、今の私のお気に入りだ。
 実店舗ではなかなかまとめ買いが難しいので、生協でケース街している。
 このコロコロしたかわいいボトルも、カバー作っちゃおう。
 サクサク、サクサク、手は動く。
 編み物をしている時間、次の一目だけに心を集中できる。
 何も考えず、網目のことだけを思っていられる。
 やっぱり、手芸は最高だ。
 上手、下手、関係なく、作賓ができれば、もれなく達成感がついてくる。
 幸せな時間。
 手芸は、「心の友」なのだ。
 こまあみは、ちょっと厚みがある雰囲気になった。
 目立てと仕上げは素手で行う方が、良さそうで、つい、夢中になりすぎて、手の摩擦度が上がることが懸念材料だけれど・・・。
 副作用になんて負けている暇はない。

 誰にも私の楽しみを奪われなどしない。
 私の楽しみは、私自身で作り出す!
 できる限り、工夫を重ねて、できることにチャレンジし続ける。
 これが私のスタンス。
 さーて、次は何作ろう?

写真には、緑色のキャップが付いたペットボトルが写っています。このペットボトルは、手編みの白いカバーに入れられています。カバーの上部にはピンク色のリボンが通されており、リボンで口を絞ることができるデザインになっています。背景は光沢のあるベージュ色の布で覆われています。

 実は、遠いところからやってくる、あの子のために,既に一つ作ってしまったのだけれど・・・。

 それは、また、次回に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?