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昨晩は片倉佳史さんと台北のベトナム料理について、ユーチューブでライブ対談をしました。

 昨晩は片倉佳史さんと台北で食べることのできるベトナム料理について、ユーチューブでライブ対談をしました。片倉さんは片倉さんの自宅周辺に何軒もあるベトナム人女性が切盛りするベトナム料理店の料理について、僕は僕の自宅周辺に点在するベトナム華人(中国系ベトナム人)経営のベトナム料理店の華人系ベトナム料理について話しました。僕が住む台北市木柵はベトナム戦争終結時に中国系ベトナム人難民を受け入れた低所得者向けの団地がある関係で、昔から中国系ベトナム人が多く住む地域です。主に広東語を話す華僑、華人(華僑の子孫)が多く、広東語、ベトナム語、中国語(華語)の三種の言語を話す相手によって使い分けている人も多いです。

 下の写真は僕の自宅の並びにある広東系ベトナム人女性(ベトナムからアメリカへ移民して、さらに台湾へ移民してきた人)の店で食べたチキンカレー「咖哩雞腿麵包」です。ベトナム式のスランスパンをちぎってカレーに浸して食べます。カレーはどろっとした物ではなく、さらっとしたスープ状のものです。カレースープに隠れて見えませんが、中に大きな鶏の骨付きもも肉が入っています。写真に写っている四角い物は家鴨の血を固めてゼリー状にした食材です。葉っぱはバジルです。ココナッツミルクが入っていて、辛くはなく、どちらかというと甘い味です。僕は唐辛子を刻んだものや、レモン汁を加えて、酸っぱさと辛さを増してから食べています。

咖哩雞腿麵包(カァリィチィトエミェンパオ)

 下の写真は「越南雞腿涼拌河粉」です。平べったいライスヌードゥルであるフォーと生野菜(人参、大根、キュウリ、サラダ菜)の和え物に骨付き鶏もも肉の揚げ物が載せてあります。和え物のタレは甘酸っぱくてピリ辛の味です。熱い料理ではなく、常温の料理です。

越南雞腿涼拌河粉(ユエナンチィトエリャンパンホーフェン)

 下の写真は「炸排骨米粉」です。断面が丸くて細いライスヌードゥルであるブンと生野菜(人参と大根)の和え物に豚のスペアリブの揚げ物がトッピングされたものです。タレの味は甘酸っぱくてピリ辛です。

炸排骨米粉(ツァーパイクウミィフェン)

 下の写真は「炸春捲米粉」です。ブンと生野菜(人参と大根)の和え物に挙げ春巻きのトッピングで、タレはやはり甘酸っぱくピリ辛の味です。ピーナツを細かく砕いた物やネギをみじん切りにして油につけた物もトッピングされています。

炸春捲米粉(ツァーツゥンチュエンミィフェン))

 下の写真は「豬肚撈麵」です。撈麵(ラオミェン)と呼ばれる広東式の汁なし和え麺料理。上に載せられているのは豚の胃袋を茹でた物です。

豬肚撈麵(ツウトゥラオミェン)

 下の写真は「炸排骨乾撈麵」です。撈麵(ラオミェン)=広東式汁なし和え麺と豚のスペアリブの揚げ物のコンビネーションです。

炸排骨撈麵(ツァーパイクウラオミェン)

 下の写真は「滷雞腿乾撈麵」です。撈麵(ラオミェン)=広東式汁なし和え麺と骨付き鶏もも肉醤油煮のコンビネーションです。

滷雞腿撈麵(ルゥチィトエラオミェン)

 下の写真は「炸排骨蒸蛋豬皮飯」です。豚のスペアリブの揚げ物と蒸し卵、ハム、チャーシュー、豚の皮の揚げ物、キュウリなどがライスに載せられた定食です。

炸排骨蒸蛋豬皮飯(ツァーパイクウツェンタンツゥピィファン)

 下の写真は「越南粉捲」です。バインクオン(ベトナム北部発音)、またはバンクオン(ベトナム南部発音)と呼ばれる厚みのあるライスペーパーで豚ひき肉などを包んである料理です。広東料理の「腸粉」に似ています。片倉さんが対談で語っていた通り、元々はベトナム北部の料理のようです。ミントの葉やベトナム式ハム、もやし、エシャレットの揚げ物などが付いてきます。ちなみにここのお店では広東料理の「腸粉」も売っています。

越南粉捲(ユエナンフェンチュエン)

 下の写真は「越式糯米飯」です。糯米の「おこわ」にベトナム式のハムやチャーシューの細切り、ピーナツを砕いた物、ネギのみじん切りが載せてあります。

越式糯米飯(ユエスーヌオミィファン)

 僕の自宅のある台北市木柵、実は僕の自宅から歩いて5分ぐらいの所にある低所得者向けの団地「安康社區」(毎月数百元の管理費を支払うだけで生活できる)という所にベトナム戦争終結時に台湾へ逃げてきた中国系ベトナム人難民が多く住んでいた関係で、以前からベトナム移民の多かった地域です。そして、その関係でベトナム料理店やベトナム人向けの雑貨店がとても多いです。実は「安康社區」は10年ほど前までは売春や性暴力、薬物売買、薬物中毒者が多く、非常に治安の悪い所でした。薬物売買のトラブルからベトナム系ヤクザ同士、台湾ヤクザ(一方のベトナム系ヤクザと手を組んでいたようです)との抗争があり、流れ弾による一般住民の被害者が出た事件もあったそうです。今では団地の半分以上が取り壊され、高層アパートへの建て替えが始まっています。治安を改善したいことと、将来、近くにMRTの駅ができるというのも関係して、環境整備が始まっています。傍に木柵公園があり、今でこそ、夏場はホタル出現のメッカとして観光に訪れる一般人も多いのですが、以前は一般人は立ち寄らない、非常に危ない公園だったそうです。

 僕は普段、台湾系の料理に飽きた時には自宅の正面や自宅の並びにあるベトナム料理店で食事をします。 僕にとって嬉しいのは、ベトナム料理だけでなく、大好きな香港広東系大衆料理も選べられることです。店内は広東語とベトナム語が飛び交い、ちょっと海外旅行している雰囲気も味わえます。

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