ベトナムサンドイッチと麵の関係

 台北のベトナム料理店のメニューにサンドイッチはBánh mìと書いてあるけれど、日本人が書いたベトナムサンドイッチ紹介文にはよくバインミーと書いてある。気になって、小学校夜間部でのベトナム人同級生にベトナムサンドイッチはベトナム後で何て言うの?と聞いたら、僕の耳には「バンミー」に聞こえる発音をした。

 何で日本人の間ではバインミーと呼ばれるのか?もしかしたらBánh mìと書くが、日本人の耳にはバインミーに聞こえるのか?ということが気になって検索したら、南北の方言の差であり、「バンミー」というのは南部での言い方だそうだ。またBánh mìはサンドイッチという意味ではなく、パンの総称だそうだ。漢字表記は餅麵。

 この漢字をそのまま台湾語発音で読むとPiáⁿ-mī (ピアミー)だ。麵(めん)のことをミーとい言うのはベトナム、台湾だけでなく中国華南の特定の地域(福建省南部や広東省東部など)、東南アジアのシンガポール、マレーシア、インドネシアなどの国々とも共通。

 日本人は麵(めん)というとそばやうどん、ラーメンなどのヌードゥル状の食材を連想するが、本来の意味は小麦粉を原料とする食材だ。餃子やパンも小麦粉から作られるから、台湾や中国では麵(めん)類なのだ。台湾や中国、東南アジア諸国の華人系住民の間では小麦粉以外の原料で作られるヌードゥルは麵(めん)類にならず、それぞれ他の言い方をする。台湾の食堂でもチャーハンなどのご飯類と麺類以外にビーフンなどの米を原料とする食材を提供する場合、看板やメニューなどには飯、麵、粉という風に項目分けがされている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?