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「夢」がなかった大学生が、0から「夢」コミュニティーを創った話。

「大きくなったら、何になりたいですか?」

誰しも1度は経験がある、この質問。
あなたはどのように答えていましたか?

「自分が本当にやりたいことは、なんだろう。」

ふと、考えている方も多いのではないでしょうか?

「やりたいこと」を仲間と見つけるコミュニティー
「夢のポットラックパーティー」の主催者ココナッツが語る、コミュニティー誕生について等身大のストーリー。


1. 「夢」職業が、分からなかった10代

── 今回のキーワードの「夢」
── ココナッツはどんな10代を過ごしましたか?

小学生の頃は、本を書く作家さんや助産師さんが夢だった時期がありました。ただ、「夢=職業」って考え方でしたね。なんとなく夢に対して、「職業名をこたえなきゃ」なんて思っていました。今思うと夢はなりたい姿であり、実現手段なので、作家さんになってみたいものの「なって、どうしたいのか」がありませんでした。 

── なるほど。
──「なりたい姿」がないと続かないことに対して自分ではどう思っていたのですか?

辛かったですね。高校生のときも、ふと「この勉強は何のためにやってるんだろう?」と考えていたり、実際に大学生になってレジ打ちのバイトをしたこともあったのですが、なかなか続きませんでした。

── 一方で、続いていたことはどんなことですか?

高校時代に吹奏楽部で、アイデアを生かしたり、工夫するのが楽しくって…。ある意味「目的や対象がわかりやすいこと」は、頑張れたのだと思います。大学生になってからは、ホテルや放課後デイサービスでのバイトをやっていて。業務を通してマナーを身につけられて、普段お会いできないような方の話を聞けるし、人と接しながら知識や経験を得られました。

その当時、大切にしていたこととしては3つあると思っていて。明確な目的と、なりたい自分の姿をイメージできること、そして、1つの業務でも多種多様な気づきを得られること。振り返ると、これらが長く続いていたことの共通点だと感じます。


── バイト経験が「頑張れる共通点」の気づきに…
── 今まで、身近に頑張っていることを応援してくれる人はいましたか?

実は、自分の家族には、今やってることを全く話したりしなくって。理由は、「今、1番頑張っていること」を否定されるのが怖いからだと思いますね。これまでも、認められる場面があまりなかったなということを思い出しました。だからこそ、今頑張っていることを「言う場所」というか…。だれかに応援されたり、認め合える居場所を求めていたのかもしれません。


2. 夢を追い、切磋琢磨し合う大人の姿ー コミュニティーとの出会い


──「夢」や「やりたいこと」に注目し始めたキッカケは何だったんですか?

2020年の8月に、知人からの紹介で、社会人コミュニティーに参加したのがキッカケです。当時は、オンラインで5人くらいの方々が参加していました。

── 当時は、どんな心境でしたか?

医療系の大学で専門的なことを学んでいて、実習を控え、不安な気持ちでした。学年が上がるにつれて、頭の隅で「これが本当にやりたいことなのか?」と違和感を感じつつも、周りの人に打ち明けることもできず、「違う道を選ぶにはどうしたらいいのか」を悩んでいました。

── 悩んでいた時にコミュニティーと出会い、最初の印象は?

とにかくやりたいことを応援してくれる温かいコミュニティーだなと感じました。出会ったばかりで大学生の私であっても、実習のことや悩みを真剣に聞いて、応援していただきました。


── コミュティーでは、どんなことをするのですか?

多種多様な業界で活躍する社会人の方々が、個人の長期的な目標を共有したり、それぞれが現場の最前線で得た知見を交換し合っていました。何歳になっても現状に留まらず、夢に向かって仲間と切磋琢磨する社会人の方々。そんな姿を見て初めて、「将来こんな大人になりたいな」という羨ましさというか…ひとりひとりが輝いてみえました。


── 「これが、なりたい大人の姿だ!」と感じたんですね。

そうですね。自分の目標を語り、仲間と応援し合うことで、もっと頑張ろうと思える…これって私にとっては今までにない感覚で。それから、色々なことに挑戦してみようという気持ちが芽生え始めました。「まだ時間もあるんだから、いろいろ考えてみたら」と声をかけてもらい、おかげさまで、悩んでいた長期の実習も乗り切ることができました。


── 自身がこのコミュニティーに参加してよかったことは?

 認めてもらえる喜びを感じれたことですね。

メンバーの皆さんから2つの喜びを感じています。1つは、私の様子を「見てくれている」という喜び。そしてもう1つは、日常(大学生活)以外の、自分なりの挑戦を認めてくれる喜びですね。

自主的に小学生向けのキャンプ活動や、講座の運営などのお手伝いをしていたのですが、親や大学の先生には、あまり応援(肯定)してもらえていないと感じていました。ただ、この空間で肯定し続けていただいて、「無駄じゃなかったな」と思うことができるようになりました。

私にとってこのコミュニティーは認めてくれる場所で、無条件の肯定をしてくれる居場所です。この時から、ぼんやりと「こんなコミュニティーが大学生にもあったら…」なんて思っていたのかもしれません。


4. 「いいなぁ」から「私にもできるかも」になったワケ


── ここからは、実際に行動するまでの過程を紐解いていきます。
── 「コミュニティーをやるぞ」となった経緯について、教えてください。

最初は…多分ですけど、2020年9月頃ですね。確か2度目のコミュニティーでの活動のときかな。主催者の方から「いつか自分でコミュニティーとかやるときに生かしてもらえたら」と、本当に”ぽろっ”と言われて。

── ふとした発言がキッカケに。
── その時は、率直にどう思ったのですか?

わたし1人だけ学生ですし、馴染みやすいように言ってくださったと思います。ただ、その時は「あぁ〜そうですねぇ…」なんて口にしながら、心の中では、「そんなの、私、できんし(汗)」「やるつもりないし」って0秒で思っていました。

── なるほど、0秒で(笑)
── そこから、「できるかも」と思えた要因は何ですか?

この最初に参加した社会人コミュニティーでの応援と、
もう一つあげるなら、「同世代の影響」ですね。

── どんな同世代との出会いがあったんですか?

2020年10月にコーチングの講習会に参加していて。
その時の参加者の中に、同世代で自分のイベントをしている人がいまして。同世代の人が、自分のやりたいことを小さくても「実行している姿」をみて、「なんか、そういう(オリジナルのイベント)のいいな。」と思い始めました。


── 実際に行動している人との出会いが、刺激になったんですね。

 そうですね。

応援者・同世代の刺激、この2つが揃った時に、ぼんやりとした「あこがれ」が、「私にもできる(確信)」に変わりました。ご時世的に、オンライン上でのコミュニティーに出会えたのも、コーチングメンバーに出会ったのも、巡り巡って流れに乗っかったというか…それこそ、タイミングの後押しもあったのかもしれません。そのタイミングの中でやっと、自分がやりたいと決め、自分の手で、はじめたんだなと思います。

── 「やる」と決めて、実際「はじめる」のが大変ですよね。

最初は仲間を集めるため、友人に連絡しました。
ただ、変な勧誘と勘違いされて、断られたりもしましたね。

── なるほど。
── いざ決断して行動しても、誤解されたんですね。

そうですね。ただ、そんな時にこそ、「夢を口にすること」が大事だなと実感しました。やろうとしていることを口にすると、応援してくださる社会人の方がいてくださって。これまでボランティアで携わってきた関係者の方に思っていることを口にすると、周囲の大学生に声をかけてくださったり、一緒に企画の案を練ってもらったりしました。

大変でも自分で漕ぎつけた。

「その過程こそが楽しい!」と初めて思ましたね。


4. このコミュニティーで伝えたいこと

── 実際に悩んでいた状態から、アクションを起こして起きた困難、これまでの心境を聞いてきました。このインタビューもいよいよ終盤戦。

── 改めて、“夢のポットラックパーティ”って、どんな願いが込められているのですか?

ポットラックパーティ…行ったことないんですが(笑)持ち寄りパーティーの意味で使っていて。もう、すでにある夢も持ってきて欲しいし、まだ見つけてない、(自分の中に)眠っている夢も持ち寄って、仲間と一緒にやりたいことを見つけたり、実現してほしい。そんな願いを込めましたね。


── 夢を“持ち寄る”って、素敵ですね。
── 今は、どんなことをしていますか?

今は、5人程度の小さなチームを組んで、
自己理解をしながら「やりたいこと」を探す活動を行っています。

自己理解は、料理で言うなら、個人の夢の材料を探して、集めている状況です。材料を持ち寄り、パーティーのように、一緒にわいわい創る。完成品じゃなくって、あくまで最初は、「未完成でいい」ってことが伝えたくって。「あとちょっとデコレーションしたいけど、どうしたらいいかわからない」人も、ここに来れば、「あれ?他の人と一緒にやったら、料理が完成してた!」そんなキッカケが、生まれるといいですね。


── なるほど。
── 1人での自己理解って、ある程度の辛さもありますよね。でも、みんなでやれば、楽しいし、自分自身の見え方も変わるのかもしれませんね。

あくまでも放任じゃありません。パーティーなので(笑)
みんなと「楽しく」が1番大事ですね。


── 明るいイメージを感じますね。
── 夢ポットはどんな場所ですか?

 夢を“楽しみながら共創する場所”ですね。

正直、一人でやりたいことを見つけられる人も中には、いると思います。ただ、私も含めそうなのですが、困っているならこの場所で一緒に寄り添いますし、誰かと一緒に見つけたい人は、「夢ポットへ、ぜひ♪」って感じなんですよね。夢を夢で終わらせず、「実際に叶える場所」にしたいです。私以外のメンバー同士で、新たなシナジーが生まれることも幸せですね。

── あくまで、「行動・実現」までがセットなんですね。

 そうです。

目標やペースの違いは、あって当然で。それぞれが目標や、なりたい姿を持ち寄って、時には、お互いを鼓舞し合える居場所でありたいですね。実際に、コミュニティー内でも外でもいいので実行して、成功体験を積んでもらえたら嬉しいです。もちろん、「あれ?違う味だったな」なんて思うこともあると思いますが、それも含めて、やってみないとわからないので、思いっきりトライ&エラーできるようにしていきたいですね。


── ココナッツが、これから目指す理想像を教えてください。

「いつまでも夢を持って生きることを忘れないこと。」です。まさに、社会人コミュニティーの方々の姿勢から、感じてたことですね。
                       

5. 最後に


── 最後にココナッツから、この記事を読んでくださっているみなさんにメッセージをお願いします。

参考にさせていただいている先輩方へ。
コミュニティーをつくるきっかけをいただき、
最初はファシリも上手くできなくて、他の講座のやり方を真似したり。

主催者の立場のあり方を学んだり。
相談させていただいたり。
たくさんお世話になりました。

感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございます。

実は、運営面を基本1人でやっているのですが、全く孤独には感じません。

皆さんと一緒にやっているような感じがしていて、

本当にいつも支えていただいてるんだと感じます。

これからもぜひ、よろしくお願いします。

夢ポットの仲間へ。
「何やるの?いまいちわかんないなぁ…」って状態から、私を信じて加入してくれて、アイデアをくれて。

そこから数ヶ月。

活動を続ける中で、やりたいこと、新しく見つかった人もいるよね。

集まってくれたみんながいるから、こうして見つかったんだと思います。

これほど、嬉しいことはありません。

本当にありがとう。

もちろん、私自身まだまだ改善すべきところはあると思うけど、私はみんなと過ごす時間が大好きです。

これからも「叶えたい夢、まだ眠ってる夢、
ポットラックして(持ち寄って)
ちょっとしたパーティーにしちゃおう」ね!


── ありがとうございました。

■お問い合わせ先
・LINE:@445rhyro

■編集構成・インタビュアー:城谷俊太
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