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ケアラー支援に関する埼玉県議会「一般質問」全文

埼玉県は、2020年3月議会にて全国初「ケアラー支援条例」を制定。私は提案者代表として条例制定に携わりました。

これまで全国の議員さんから、「ケアラー・ヤングケアラー支援について議会で取り上げたい、質問をしたいと考えています。どのような内容が良いでしょうか?」という相談やお問合せを多数いただきました。
そこで、埼玉県議会9月定例会(一般質問)でケアラー・ヤングケアラー支援について取り上げた内容をご参考に公開いたします。動画は埼玉県議会HPにて公開されております。(10月6日一般質問)


埼玉県議会の一般質問は、質問と答弁を合わせると約1時間です。今回、私はすべてケアラー支援に関する質問をしました。普通ですと、選挙区の交通渋滞や水害などの地元問題も扱いますが、ケアラー支援が地元にとっても最大の課題であると考えたからです。
以下、多少の解説を入れながら、なるべく質問文章のまま投稿いたします。

※埼玉県議会本会議場 

昨年6月のプロジェクトチーム立ち上げ当初は「ケアラーって何?・・・」という状況でした。それくらいケアラーという言葉は認知されておらず、分からない存在でした。概念がありませんでした。
ケアラーとは、無償で介護や看護などをする人。さらにヤングケアラーとは、ケアラーのうち18歳未満の子どものこと。ケアラー支援条例とは、介護や看護などをする人を支えるための条例です。
具体例をあげれば、埼玉県所沢市が舞台のアニメ映画「となりのトトロ」。この主人公のサツキちゃん、彼女はヤングケアラーです。入院している母親に代わって、幼い妹の世話をしている小学生。直接、家族の介護や看護をしていなくても、障害や病気の家族に代わって家事をしたり、幼い姉妹の世話をしている子どももヤングケアラーです。

※プロジェクトチーム立ち上げ当初の勉強会

それではまず、なぜこの条例が必要なのか。
介護者の7割が悩みを抱え、介護離職は年間10万人、虐待の6割は孤立介護からくるものです。
さらに、介護疲れによる自殺は年間200件、介護殺人は年間40件。これらを見ても、社会的・政策的な支援が必要なことは明らかです。

介護などで自分を見失わないように。孤立することがないように。誰もが安心して介護や看護ができる社会を目指します。
それでは改めて、条例の中身を追いながら質問していきたいと思います。

、最も大切にしている第3条の基本理念について
(1)社会全体で取り組むために、その哲学について
理念には、ケアラーが孤立することのないよう「社会全体で」支援するというものがあります。
この「社会全体で取り組む」とか「共生社会」という言葉はよく言われるようになりました。

平成28年に埼玉県議会では、「埼玉県障害のある人もない人も 全ての人が安心して暮らしていける 共生社会づくり条例」を作りました。趣旨を簡潔に言えば、共生社会を社会全体で実現させること。
社会全体ですから、みんなが支援する資源になるということですが現実にそうなっているでしょうか。

お寺の話で恐縮ですが、昔から位牌や仏像を新しく作った時には、魂入れの儀式を行います。想いを込める。ちなみにそれを開眼(眼を開く)と書きます。
ここで言う、条例に魂を込める。共生や、ケアラー支援という言葉に想いや、希望を吹き込まなければいけないと私は思います。

パネルをご覧ください。
「わからない存在とわかりあえたら、新しい世界がひろがる。」
とあるデパートで掲示してあったムーミンのイベントポスターです。(諸々の事情があり本物ではありません。ちなみにムーミンは私が書きました。)
私は、このポスターを見て一目で惹かれ立ち止まりました。写真も取りました。このメッセージ性が、ケアラー支援にピッタリ。共生社会に必要だと思ったからです。
共生社会の先にある魅力と希望が伝わってきます。ここで言う「新しい世界がひろがる」というところです。そんな世界がイメージできれば社会全体で取り組むことができると私は思います。
また別な方法として、海外ではこうした取り組みに対して、経済効果に換算し、社会的価値をアピールすることも見受けられます。
今後、社会全体でケアラー支援に取り組むために、どのような哲学を持ち、メッセージ性を持って取り組んでいくのか、知事のご所見をお聞かせください。

(2)基本理念に基づく具体策について4つ提案いたします。
本条例は全国初ということもあり、たくさんのお問合せやご意見をいただいてきました。一番よく聞かれるのは「結局、この条例で何が変わるのか?具体的にどんな支援をしてくれるのか?」ということです。
そこで具体的な支援策を提案いたします。
まず、ケアラーが疲れた時にいつでも休息が取れるようにする「レスパイトケアサービス」を充実させることです。

次に、ケアラーに万が一何かあった時に対応できる緊急支援策です。これは、すでにコロナ禍でのケアラー緊急支援策として予算化され、ケアを引き継ぐ人と居場所確保のため、県内7カ所で緊急滞在施設を開設することになりました。しかし、ケアラーがケアできなくなる状況というのはコロナ禍だけなく、いつでも起こりうることです。常に、緊急の時の支援体制があることはケアラーにとって何よりの安心につながります。

次に、オンライン支援体制です。
オンラインサロンという言葉を聞くようになりました。いわゆるウェブ上での新しいコミュニティです。同じ悩みを持つ人たちと、悩みを打ち明けたり、相談し合ったりする場はツイッター上でもたくさんあります。
そこで私は、ケアラーサロンのオンライン化を提案します。特に、自覚がないことでサロンに辿り着けないヤングケアラーにとってS N Sは有効です。
先日も、独自にケアラー支援の座談会を開催し動画配信してみました。テーマは2つ。1つ目は「介護は家族がやるものか」、2つ目は「社会全体で取り組むにはどうしたらいいのか」です。様々な反響がありました。
ケアラーは在宅でケアしています。今後は、こうしたウェブ上の支援体制も整えていくべきです。

※学生たちとケアラー・ヤングケアラー支援座談会を開催

次に、現在県内にある介護者サロン35箇所を1,000箇所にすることです。
突拍子のない数に思われるかもしれませんが、すでに地域包括支援センターは県内に283箇所あり、そこを拠点とすることができます。さらに、現在埼玉県が推進している「子ども食堂」にサロン機能を設けます。県は、800箇所を目標に支援をしていますが、現在200箇所以上に拡大しており順調に子どもたちの新たな居場所として浸透しています。より身近な場所、スープが冷めない距離にサロンを設置し、温かい支援体制を作るべきだと考えます。

以上4つの優先施策を提案いたします。全国初ですので、前例があるわけではありません。国や、他県の動向を見極めることもできません。埼玉県が日本をリードして取り組むべきものです。福祉部長のご所見を伺います。

第8条のヤングケアラーへの支援について 
学校に場所を移します。
先週、毎日新聞の一面にも掲載されましたが、大阪歯科大学が埼玉県内の高校11校にヤングケアラーの調査をし、3,917人から有効回答を得ています。ちなみになぜ埼玉県なのかと伺うと、たまたまだそうです。全国で協力してもらえる学校を探していたところ、ヤングケアラーに理解を示したのが埼玉の学校だったとのことです。誇りに思います。そしてその結果によると、なんと20人に1人が家族の何らかのケアをしているとのことでした。私たちが想像する以上に介護社会は進み、子どもたちにも影響を及ぼしているのです。

今年1月にイギリスのヤングケアラー支援で活躍するヘレン・リードビターさんのお話を伺う機会がありました。もっとも大切なことは「子どもの声を聴くこと」とおっしゃっていました。そこで以下、その視点から質問をいたします。

※ヘレン・リードビターさん 成蹊大学にて 

(1) まず、学校スタッフへの研修と情報共有の仕組みづくり
先日、県内高校生がSNSでつぶやいていました。その内容は、「(ヤングケアラー)実態調査のアンケートがショートホームルームで行われたため、時間が短くて書ききれなかった」というものでした。ヤングケアラー支援の必要性を学校スタッフに研修等で早急に支援すべきです。
さらに現在の学校では、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、支援員、相談員など私が子どもの頃にはいなかった方たちが教員を支援し学校を支えています。さらに最近では、部活指導員、スクールサポートスタッフ、学習指導員もおります。子どもたちの状況を共有する仕組みづくりを具体的に進めることが必要です。
以上、研修と情報共有する仕組みづくりについて教育長のご所見を伺います。

(2)学校サロンの設置
子どもの声を聴く場として、ヤングケアラー支援拠点「学校サロン」の設置を提案します。
落ち着いて子どもの声を聴く場。その子の生活や人生全体を見ることができる場です。
埼玉県内の子どもたちを取り巻く環境は、
児童虐待相談対応件数は10年連続で過去最多。児相は一杯、里親も足りない。いじめ。自殺。
最近の著名な方の自殺。若い世代への影響も懸念されます。そして不登校は年々増加の一途。子どもの声をもっと聞かなければなりません。
私はこれまでヤングケアラー支援の最善策は何かを考えてきました。結論から言うと、分かりません。しかし、ヤングケアラーの存在を知り、共に向き合うことに確かな希望の光を感じます。
保健室でもいい。子どもたちが声を出せる休憩場所を作るのです。その子全体を見るためには、周辺の声や、地域の方も出入りできる空間が必要でしょう。そしてそれは結果的に学校と教員を応援する拠点になるでしょう。
以上、学校サロンの設置について教育長のご所見を伺います。

(3)埼玉県学力・学習状況調査の有効活用について
略して県学調。教育委員会はその有用性を強調し、国などから絶賛されていますが学校現場では必ずしもそうではありません。簡単にいうと副作用が強い。
埼玉県は、年に2億円以上かけてこの調査を6年間実施してきました。確かに児童・生徒一人一人の学力の伸びを測れるメリットはあります。
しかし同時に、先生の能力を測る指標にもなっています。さらに学校や市町村の順位が成績のように一人歩きし、先生も児童も4月の試験対策に追われています。これが実態です。
しかし、ここまで言ってきてなんですが、全面反対しているわけではありません。逆にこの副作用をうまく使うのです。学力の伸びだけでなく、伸び悩んでいる子や、明らかに落ち込んでいる子の状態を把握することで、ヤングケアラーをはじめとする子どもたちのケアに結びつけることはできないか。県学調をバランスよく活用し、教育的な視点だけでなく福祉の面でも有効活用することについて教育長のご見解を伺います。

(4)オンライン学習などの多様な支援について
こちらのパネルをご覧ください。これは私が地域の方と運営している寺子屋きらきら☆こども塾。手話の授業の写真です。こちらは近所の工務店さんの廃材を使ったアートの授業。テーマはしあわせの木。もはや何を作っているか分からない状態ですが、創造力を目一杯養います。
しかし、この夏はコロナの影響で開催することができませんでした。
そこで考えたのが、オンラインこども塾。評判はイマイチでした。
しかし、参加者は少なかったのですが今までとは全く異なる現象が起こりました。これまで近所の子どもたちを対象に行ってきた事業に、他県から、さらに海外からの参加があったのです。
改めてオンラインの可能性を感じました。学校休校の時に最も多かった要望はオンライン学習。私はコロナ禍だけでなく、増え続ける不登校の対策にもつなぐべきだと思います。全国に15歳から19歳だけでも3.7万人のヤングケアラーがいると言われています。年齢層を考えると、ケアに携わるために不登校になってしまっている子どももいるでしょう。
そこで、ヤングケアラー支援策として、オンライン学習などの多様な支援策を講じることができないかお伺いします。さらに不登校の児童生徒全般に対しても、市町村や学校任せにするのではなく、県立高校から積極的にモデルをつくることが必要ではないでしょうか。現状、県立学校ではどのようなオンライン学習を実施しているのかも含め、教育長のご見解を伺います。

※地域の方と運営している寺子屋きらきら☆こども塾(アートの授業)

第9条の推進計画策定のための実態調査について         

ケアラーは何人いるのか。実は分かりません。正確に把握できていないのです。
よく具体的な施策を早く実施して!と言われることがありますが、まずは実態の把握が必要です。
全国初の行政による本格的な実態調査は、9月末にアンケート回収が概ね終わったところです。
ヤングケアラーの実態調査では、県内すべての高校2年生にアンケートを実施しました。その数193校約55,000人です。ほとんどの学校にご協力をいただきました。ありがとうございます。
しかしここで懸念されるのは、不登校の子どもに調査ができていない。また小中学生の実態も分かっていないということです。となりのトトロのサツキちゃんも小学生です。今後ぜひ、小中学生、さらに不登校など学校に通えていない児童・生徒も調査するべきと考えます。
実態調査の現状の分かりうる結果と、今後さらに実態を明らかにするために、どのように調査を進めていくのか福祉部長にお伺いします。

第10条の広報及び啓発です。
(1)情報発信の強化について
3月の条例制定により、本格的な有識者会議が6月と8月に開催され傍聴させていただきました。とても活発で有意義な内容でした。一番印象的だったのは、私も含めて傍聴者が真剣だったことです。注目しているのです。ちなみに8月の24時間テレビでもヤングケアラーが取り上げられていました。全国に先駆けて取り組んでいるこの状況をもっと積極的に発信するべきです。


実はこれまで、6月議会、9月議会の時に全国の議員さんから私のもとへ問合せがありました。埼玉ではどんな状況になっているのか?うちの議会でも質問してみたいがどのような質問がいいか?これら問合せが多かったものをまとめた「キラキラ⭐️ケアラー新聞(仮称)」を独自に作成中です。
また、今回の一般質問も事前にSNS上で質問事項を全て公開しました。現場のより多くの声を伺いたいのと、啓発したいという想いからです。
そこで質問いたします。啓発を推進する意味でも、全国が注目する有識者会議のオンライン傍聴や、ケアラー新聞など積極的な情報発信に取り組むべきと考えますが、福祉部長のご見解を伺います。

※第二回有識者会議の様子

(2)ケアラー週間の創設について
先日、精神障害者家族会連合会の方から、お話を伺う機会がありました。「家族自身が差別偏見を持っている。」「知られたくないと隠している。」そして面倒が見れなくなるギリギリで、これからどうすればいいか打ち明けてくださるそうです。改めて、現場の苦労と不安を伺い、より一層の自己啓発と社会啓発が必要だと痛感しました。
そこで、社会全体でケアラー支援の啓発に取り組むために、全国に先駆けて「ケアラー週間」を創設することはいかがでしょうか。

今脚光を浴びている埼玉出身の渋沢栄一翁。実は、もう一つの業績は、福祉の発展です。現在の社会福祉協議会、略して社協、その初代会長でもあります。
今当たり前に使っている「福祉」という言葉は当時はなく、「慈善」「救済」「社会事業」などと言われていました。近代日本において、福祉活動を全国に広めていったのです。
日本資本主義の父とされる渋沢翁は、福祉の父でもありました。現在、経済は行き詰まり、少子高齢化に不安を抱いている私たちにとって、渋沢翁が希望の光で照らしてくれているように思えます。

社会福祉法が改正され来年4月から施行されます。そこで掲げられているのは、地域共生社会の実現です。日本の福祉の基礎を築いた渋沢翁と一緒に、埼玉県から全国に啓発していこうではありませんか。
ケアラー週間の創設について、福祉部長にお伺いします。

第11条の人材の育成について
(1)市町村における人材育成の支援について
先日、地元からケアラー支援について研修をしたいとの依頼をいただきました。
今後、市町村に対しては、①ケアラーをケアすることが重要であること。②断らない、総合的な相談窓口が必要であること。③アセスメントが重要であること。これらの必要性を伝え、アドバイスできる人材が必要です。さらに、複数のモデル市町村も作るべきと考えます。
そこで、市町村をバックアップする県の相談窓口や、アドバイザーやコーディネーターなどの人材育成が必要です。これらをどのように進めていくのか、さらにケアラー支援の県外も含めた出前講座の創設も併せて、福祉部長にお伺いします。

(2)ケアラー手帳について
こちらをご覧ください。日本ケアラー連盟さんと認知症の人と家族の会 愛知県支部の方が協力して作成したケアラー手帳です。これは認知症のケアラーを対象として2014年に作成されたものです。ケアする人もされる人も読める内容で簡単な教科書のようです。
私はさらに、ケアラー全般のものやヤングケアラーの手帳も作成するべきだと考えます。
元ヤングケアラーの方々のお話を伺うと、「こういった手帳があればよかった」というご意見が多いです。特にヤングケアラーは自分の置かれた立場に気づきにくく、また我慢し、知らず知らずのうちに生活や人生に影響を受けてしまっている。まず自分がケアラーだと気づく、孤立させない、スムーズに専門職とコミュニケーションが取れるツールとして活用します。

※日本ケアラー連盟さんと認知症の人と家族の会 愛知県支部の方が協力して作成したケアラー手帳

さらに深掘りすると、ヤングケアラー以外の子どもたちにもこの手帳を通じて認識してもらうことです。そうです、福祉教育です。
皆さんは「きょうだい児」をご存知でしょうか。障害や病気を持った子どもの兄弟姉妹のことを言いますが、その子どもたちは、障害や病気を持った子ども中心の家庭で、我慢や複雑な気持ちを抱えています。兄弟の障害を恥ずかしいと思ってしまう。また、そう思ってしまう自分を責めてしまう。先生や友達に相談しづらい。皆さんは想像できますでしょうか。
先日もタレントのロンドンブーツ1号2号 田村淳さんの番組「田村淳の訊きたい放題!」でも特集されていました。


私たちの分からないところで苦労や偏見があるのです。まずはその存在を知ること、他人事ではないこと、そして「新しい世界がひろがること」を教えることです。
埼玉県が全国に先駆け、ケアラー支援のため、さらに子どもたちへのケアや共生社会の教育のために、手帳の作成に取り組むべきと考えますが福祉部長のご見解を伺います。

第13条の体制の整備について
ここでのポイントは2つ。
1つ目は、縦割りにならないこと。
2つ目は、市町村との連携。

そもそもなぜ縦割りがダメなのか。知事がよくおっしゃる県民目線、これがないからです。
縦割りは、対象を分けてしまう。子どもたちで言えば、教育と福祉に分断、その子全体を見ていない。
医療で言えば、疾患を抱えている箇所によって医師が変わるので、その人全体を見ていない。
そして、ケアの現場で言えば、介護されている人だけを見てきたので、ケア全体、ケアラーの存在を見れていない。これはあらゆる業務に通じます。

ではどうすればいいのか。
もっと、地域と現場に出て、実際に活動を共にすることだと思います。そうした職員はアイデアが豊富になり、市町村とも自然と連携できるでしょう。

具体的には、どうすればいいのか。
まず、テレワークやサテライトオフィスをさらに推進させ、新しく生じた時間で多様に地域に関わっていく。それには、「通勤がなくなり楽になった」というだけでなく、「地域社会でどのような展開をするのか、明確な指針を示す」ことが必要です。県民が何を求めているのか。実感できるはずです。

議員の中には、私のようにお坊さんであったり、農業に従事されている議員もいますが、今後は公務員の方も、NPO、農業、地域活動など、多様に働きマルチでスペシャルな人材として活躍する時代です。

さらに、人材育成で言えば、出向です。最近はドラマの影響で左遷的なイメージもありますが、ここでは良い意味での民間出向。埼玉県庁では、全出向者389人中11人が民間に出向しています。全出向者の約3%。職員全体の0.16%に過ぎない。しかも、現状は外郭団体などや同業種間がほとんどです。県民が主語、経営感覚、スピード感、コスト意識など、どれをとっても民間の発想がもっと必要です。

さらに、これらを踏まえると、職員の働き方や動きが大きく変わりますので、当然、場所である県庁舎も変わるはずです。多くの職員が地域に、多くの県民が県庁に訪れる開放された庁舎が想像できます。
民間を知る職員がいれば、土日も開庁できる仕組みをつくるでしょう。福祉の現場をよく知る職員がいたら庁舎に笑顔が増えるでしょう。
庁舎の建て替えという課題が目の前にある私たちは、150年の県庁組織の歴史を踏まえ、100年先を見据えて、哲学とビジョンを持って取り組まなければなりません。

縦割りの是正と市町村連携には、まさに県民が主語の「県民目線」が必要です。そのための人材育成及び庁舎のあり方に対する哲学とビジョンを知事にお伺いします。 

以上で質問を終わりたいと思いますが、最後に
「わからない存在とわかりあえたら、新しい世界がひろがる」
これからケアラー支援を通じて、共生社会の素晴らしさを県民皆さんと享受していけたらと思います。
条例制定に全会一致のご協力いただいた全議員の皆様に改めて御礼申し上げ質問を終わります。

以上が質問の全文です。ご意見やご質問などございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。

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吉良英敏。46歳。 埼玉県議会 企画財政委員長。 全国初「ケアラー支援条例」提案者代表。 真言宗のお坊さん。 19歳の時、長谷寺(奈良県)で40日間の山籠り修行のあと、17日間歩いて地元に帰ってきました。その時の経験がきっかけで政治家を志しました。 座右の名は一隅を照らす。
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