ケアラータイムズ / The Carer Times

ケアラータイムズは、ケアラーに関する情報をわかりやすく発信している新聞です。発行人は、…

ケアラータイムズ / The Carer Times

ケアラータイムズは、ケアラーに関する情報をわかりやすく発信している新聞です。発行人は、埼玉県議会議員・吉良英敏。年2回程度、紙で発行していますが、このnoteにも一部転載します。紙面の送付を希望される方は、吉良英敏のLINE(https://lin.ee/TSAmw3c)まで。

最近の記事

【ケアラー’s コラム】“働き盛りのケアラー”研究レポート:必要なのは周りの「理解者」

※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 ◆コラム執筆者・鈴木洋介さん(作業療法士) 「働き世代にある人々が親の介護者になる移行」。私がこの研究に取り組んだのは、ケアラーとしての実体験がきっかけでした。 葛藤や後悔に苛まれた30代 ケアの始まりは32歳の頃、母が入院した時でした。父はパーキンソン病(※1)ですでに体が動きづらい状況でしたが、青果業を続けていました。私は母のサポートはもちろん、母の代わりに父の弁当や夕飯を作ってい

    • 【特集:みんながつながるケアのまち<まとめ>】デジタルケアタウン構想

      ※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 幸福の国・フィンランド。国連の「世界幸福度報告書」で5年連続1位を獲得しています。そこには、私が目指す姿に近い?ケアのまち”が広がっています。福祉や教育が充実していることは言うまでもありませんが、実はフィンランドは「デジタル」でもEUで1位を獲得しています(2022年度デジタル経済・社会指標)。国民の理解のもと、デジタルを最大限生かす政策が進められ、膨大な医療データ(血液サンプルや体の組織も含む)

      • 【特集:みんながつながるケアのまち③】デジタルサービスの視点から~在宅ケア支援アプリ『ケアエール』~

        ※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 2025年問題を目前に、「超高齢化社会」となる日本に住む私たちにとって、介護の問題はもう待ったなしの状況です。これまで家庭に丸投げされてきたケアから、まち全体、社会全体でのケアに転換していかなければ、日本社会は立ち行かなくなるでしょう。私たちはどんなまちを目指していくべきなのか、参考となる先進事例や新しいシステムはあるのか、さまざまな視点から、目指すべき“ケアのまち”について考えていきます。 ◆

        • 【特集:みんながつながるケアのまち②】地域医療の視点から~地域ケア拠点『菜のはな』の取り組み~

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 2025年問題を目前に、「超高齢化社会」となる日本に住む私たちにとって、介護の問題はもう待ったなしの状況です。これまで家庭に丸投げされてきたケアから、まち全体、社会全体でのケアに転換していかなければ、日本社会は立ち行かなくなるでしょう。私たちはどんなまちを目指していくべきなのか、参考となる先進事例や新しいシステムはあるのか、さまざまな視点から、目指すべき“ケアのまち”について考えていきます。 ◆

        【ケアラー’s コラム】“働き盛りのケアラー”研究レポート:必要なのは周りの「理解者」

          【特集:みんながつながるケアのまち①】市民の居場所の視点から~コミュニティ喫茶『元気スタンド・ぷリズム』の取り組み~

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 2025年問題を目前に、「超高齢化社会」となる日本に住む私たちにとって、介護の問題はもう待ったなしの状況です。全人口の4人に1人が75歳以上の高齢者となり、医師・看護師の不足そして介護人材の不足が深刻化していきます。また、1世帯当たりの人数の減少も深刻で、2020年の国勢調査では全国平均が227人。一人暮らしの高齢者は、5年前の前回調査に比べ133%増の671万人を超えました。これまで家庭に丸投げ

          【特集:みんながつながるケアのまち①】市民の居場所の視点から~コミュニティ喫茶『元気スタンド・ぷリズム』の取り組み~

          【入間市長インタビュー】全国初!ヤングケアラー支援条例制定「大丈夫、必ず救いますから」

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 2022年7月1日、埼玉県入間市で、全国初のヤングケアラー支援条例が施行されました。これまでの経緯や条例のポイント等ついて、入間市長・杉島理一郎氏にお話を伺いました。 ◆聞き手・吉良英敏 ◆対談日・2022年5月24日、2023年2月2日に追加取材 “本当に救える”条例をつくる 吉良 全国初の「ヤングケアラー支援条例」となりますが、この条例をつくろうと思われたきっかけを教えてください。 杉

          【入間市長インタビュー】全国初!ヤングケアラー支援条例制定「大丈夫、必ず救いますから」

          【インタビュー】“きょうだい弁護士” 藤木和子さん「心配しないで、自分の人生を生きて」

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 「障害のある人の兄弟姉妹」のことをひらがなで「きょうだい」または「きょうだい児」といいます。きょうだいは、障害をもつ兄弟姉妹を一番近くで見守り、生活のサポートをしながら育ちます。親から過度な期待をされたり、逆にネグレクト(育児放棄)を経験したり、進路や結婚に悩んだり、生きづらさを感じることも少なくありません。そんなきょうだいとしての思いを発信し、きょうだいが集まる場を提供するなど、熱心に活動を続け

          【インタビュー】“きょうだい弁護士” 藤木和子さん「心配しないで、自分の人生を生きて」

          <埼玉県 令和5年度当初予算>ケアラー支援関連 14億円超に

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。 埼玉県の令和5年度当初予算が発表され、ケアラー支援関連予算が14億円を超えることが分かりました(表)。前年度から約2億2千万円増額、新規事業数も5項目増えています。 埼玉県ケアラー支援条例の成立から4年、県でケアラー支援関連予算が付き始めて3年目となりました。普及・啓発が進み、ケアラーとりわけヤングケアラーの認知度は上昇、支援内容も年々拡充されています。 しかし、現場でケアラーの皆さんと話して

          <埼玉県 令和5年度当初予算>ケアラー支援関連 14億円超に

          ケアについて考える学生経済フォーラムが開催されます!

          みなさんこんにちは! 暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。 児童・生徒・学生のみなさんは夏休みですね! さて、この夏~秋、もう一つチャレンジをしてみませんか? この夏から秋にかけて、ケアラー・ヤングケアラー支援について、≪経済≫の視点からみんなで一緒に考えるイベントが開催されます!イベント名は、学生経済フォーラム「YouthCare Summit(ユース・ケア・サミット)」。<埼玉県ケアラー月間協力事業>となっていて、私たちケアラータイムズも後援します。 こ

          ケアについて考える学生経済フォーラムが開催されます!

          【ケアラー’s コラム】ラフィングケアラー あなたが笑う未来を信じて

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第4号」(2022年3月号)からの転載です。 ◆コラム執筆者: 元ヤングケアラー・現ケアラー/看護師 かんちゃん 誰もがケアに関わる「一億総ケアラー社会」が近く訪れようとしています。介護というと「暗い・しんどい」というマイナスの側面に焦点が当たりがちですが、私の経験から「学び・成長・日々のすべらない話」などプラスの側面を共有したいと思い、インスタライブで情報発信しています。私は自分に『ラフィングケアラー』(笑っているケアラー)と名付けて、日

          【ケアラー’s コラム】ラフィングケアラー あなたが笑う未来を信じて

          【編集者コラム】幸福の国・フィンランドの視点から

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第4号」(2022年3月号)からの転載です。 幸福の国フィンランド。先日、フィンランド大使館を訪問する機会がありました。フィンランドは国連の「世界幸福度報告書」で4年連続第1位。その理由はどこにあるのでしょうか。 幸福度ランキングの調査項目は主に6つ。「GDP」「社会的支援」「健康寿命」「人生の選択の自由度」「寛容さ」「腐敗の認識」です。今回はこのうち、「社会的支援」「人生の選択の自由度」「寛容さ」の3つに注目して考えてみたいと思います。

          【編集者コラム】幸福の国・フィンランドの視点から

          <国の令和3・4年度予算> ヤングケアラー支援 国で初の予算化!

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第4号」(2022年3月号)からの転載です。 国の令和3年度第1次補正予算、そして令和4年度当初予算に、初めてヤングケアラー支援が盛り込まれ、大きな予算が確保されました。また、令和4年度からの3年間はヤングケアラー支援の集中取り組み期間と位置付けられています。 表からもお分かりいただけるように、ヤングケアラー単独の事業はまだ少なく、「子育て支援」や「児童虐待防止」の括りに組み込まれた形のため、予算規模を正確に計算することは難しい状況です。た

          <国の令和3・4年度予算> ヤングケアラー支援 国で初の予算化!

          <埼玉県 令和4年度当初予算>ケアラー支援関連 約12億円に

          ※この記事は「ケアラータイムズ 第4号」(2022年3月号)からの転載です。 埼玉県の令和4年度当初予算が発表され、ケアラー支援関連予算が、約12億円に上ることが分かりました(表)。令和3年度当初予算と比較しても約1200万円増額、事業数も「新規」で7項目増えています。令和3年度は初めてケアラー支援が予算化されましたが、2年目はより実態に合わせた内容に適正化されています。 総額は2憶から12億へ 令和3年度のケアラー支援関連予算は約2億円(本紙第2号参照)だったにもかか

          <埼玉県 令和4年度当初予算>ケアラー支援関連 約12億円に

          <チームネクサス>ヤングケアラー支援をテーマに全国優勝!

          ※この記事は「ケアラー新聞(現ケアラータイムズ)第3号」からの転載です。 「未来自治体全国大会2021」の『30年後の日本一住みたいまちを決めるコンテスト』にて、チームネクサス(吉良事務所のインターン生)が提案した、ヤングケアラー支援をテーマとする政策「きずな家(け)」が、全国優勝を果たしました。コンテストには全国から約1500人574チームがエントリーし、3月に実施された最終審査では国会議員とのディスカッションもあり、この大舞台に学生たちは力を存分に発揮してくれました。

          <チームネクサス>ヤングケアラー支援をテーマに全国優勝!

          【元ヤングケアラー’sコラム】ヤングケアラーを支えるために、周りの大人ができること

          ※この記事は「ケアラー新聞(現ケアラータイムズ)第3号」からの転載です。 ◆コラム執筆者: スクールソーシャルワーカー くみさん 私が小学生の時、父が脳腫瘍のため長野の病院へ入院となり、母も付き添いで長野へ。私と兄は祖父母の家に預けられ、両親と離れ離れの生活になりました。当時、祖父母の家から長野の病院まで片道7時間かかり、携帯電話もなく、母とのやり取りは、病院の公衆電話からかかってくる電話と手紙だけ。父は目も見えず耳も聞こえなくなっており、会話も歩行も困難な状態にまで進行

          【元ヤングケアラー’sコラム】ヤングケアラーを支えるために、周りの大人ができること

          「病気や障害があっても大丈夫!」と思える社会へ~病気の子どもとその家族編~

          埼玉県は2020年3月、県議会にて全国初「埼玉県ケアラー支援条例」を制定。現在、有識者会議を設け、ケアラーおよびヤングケアラーの実態調査を実施し、2021年3月までに具体的な推進計画を策定する方向で進めております。今回は、病気の子どもとそのご家族への支援のアドバイスをいただきたいと思い、ニモカカクラブ代表 和田芽衣さんにお話を伺いました。 ◆テーマ:病気の子どもとその家族への支援について  ◆ご協力:病気のこどもと家族の会 ニモカカクラブ代表 和田芽衣さん ◆ご参加:お

          「病気や障害があっても大丈夫!」と思える社会へ~病気の子どもとその家族編~