BILLY ELLIOT 2024(10)役者の力量
昨日の公演はカムイビリーに絞ってから6回目の観劇となります。私の座席は前回と同じ中央で舞台が更に近くなりました。
(1)に舞台が狭くなったような気がすると書きましたが、間違っていました。むしろTBS赤坂ACTシアターの方が狭いようです。どちらにしてもこのミュージカルにはジャストサイズだと思います。つまり観劇するなら最前列が1番良いと言いたいのです。役者さんとの距離が近くて臨場感を味わうことができます。でもキャパが2000人規模の最前列だとキョロキョロして首を痛めることになるかもしれないので避けた方が良いと思います。そんなこんなで昨日はたっぷりと臨場感を楽しませていただきました。
カムイビリーは回を重ねる毎に進化しています。台詞の抑揚のレンジが広がったり顔の表情が豊かになったりしていました。特に「M-8 Angry Dance」にはそれが顕著に現れていました。
彼が俊敏であることは前にも触れましたが、特に首の動きがシャープでリズミカルです。手先にも神経を行き渡らせていて真剣味が伝わってきました。
アクシデントにも上手く対応していました。カップスープの台詞をウィルキンソン先生に先に言われて一瞬固まりましたが違和感が生じないように上手く台詞をつなげていました。ハプニングにどう対応するか?これによって役者の力量が問われます。
縄跳びの場面はいつもハラハラドキドキしながら観ていますが、昨日は完璧でした。縄跳びは手首で回すことが肝要です。
マイケル役の髙橋維束さんとは相性が良いです。度胸がすわっているイツカマイケルは伸びしろがまだまだあります。これから更に進化していくことでしょう。
「M-3 Grandma′s Song」でカムイビリーがおばあちゃんの手にキスをして一緒に舞台を去る時、「おばあちゃん。良かっよ。」と小声で声をかけます。これは初めて聴く台詞でした。これがカムイビリーのアドリブだったとしたら…
昨日の客入りは8割弱でしたが舞台のツボを押さえた声援が凄くて息もぴったりでした。役者さんもやり甲斐があったと思います。
この時、春山嘉夢一さんや髙橋維束さんのファンの出現を初めて感じました。
スタンディングオベーションのタイミングはばっちりでした。ただ違ったのはカムイビリーがひとり舞台後方から前方宙返りしながら前方に行き指揮者を讃えるのですが、今回は前回と違って役者さん全員を呼び集めてから指揮者を讃えるという演出でした。どちらが良いかと問われるならば私は前者です。何故ならこの音楽家集団はプロ中のプロで響きが素晴らしいからです。大勢の中ではその賛美が霞んでしまいます。
これに関連して(8)の記述に誤りがあるかもしれないと危惧しています。記事では指揮者を「太田裕子さん」と書きましたが、指揮者にはもう一人「野口彰子さん」がいらっしゃいます。そのことを後で気づき誤りの可能性をお伝えした次第です。
THEカラオケ★バトルでお馴染みの吉田広大さんはビリーの兄トニー役を演じていますが、今回も募金がたくさん集まりました。それだけカラバトが知られているということでしょうか?
明日(日曜日)18:30から7ヶ月ぶりにテレビ東京でカラバトが放送されます。私は久保陽貴さんを3年前から応援しています。
何故なら彼がミュージカル「BILLY ELLIOT」に相通ずる自分らしさを大切にしてきたからです。現在17歳で高校3年生。カラバト公式Youtubeの動画で視聴回数1000万回超えで第一位を更新中です。後17ヶ月でU-18四天王を卒業するので、後何回、彼を放送で観られるでしょうか?
ミュージカル「BILLY ELLIOT」も10月に入ればあっという間に東京公演の千穐楽を迎えます。それを思うとビリーの「寂しいよ!先生!」の台詞が身に沁みます。