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教育

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私のこれまでの教育の歩み
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#学級経営

なんで、人は生きるの?

突然、一年生の子供にそう聞かれて、私はあんぐり口を開けた 。その状況は、かつて同僚が置かれた状況に似ていた 。それは、道徳の公開授業での出来事だった 。同僚が「それでは、これから道徳の授業を始めます。」と言った時、教育委員会の指導者がその教室に入ってきた。 まだ、発問もしていないのに、即座に一人の子が手をあげた。 「先生!道徳って、何ですか?」その予想だにしなかった1年生の質問に、その同僚は狼狽し、その答えに窮した 。私は、その話を同情をもって聞いた。こうした概念を1年生の

返事をしないクミちゃん

小学1年生を何回も担任した中で返事をしない子どもが一人いた。 後藤久美子さん似のクミちゃんだ。朝の会では呼名しながら健康観察するのが慣わしだ。その呼名に彼女は返事をしない。朝から叱るのは得策ではないと考え、そのまま様子を見ることにした。 ところがいつまでも経っても返事をしない。そこで荒療治に打って出ることにした。彼女の席をベランダに出したのだ。 「クミちゃんは今日はお休みなんだ。」 さぁ、これからが大変‼️ 彼女は泣きわめいて「お家に帰る」の一点張り。なだめすかして

学級経営における人間関係づくり

学習効果を上げるには、子ども達の情緒の安定が大前提です。それには、学級経営の中の集団づくりと人間関係づくりが欠かせません。こうした人間関係を築く方法はいろいろありますが、ここでは、トマト・ゴードンの提唱する「親業訓練」を紹介します。下記の報告文は、安全教育の研修会で話された内容を簡便にまとめたものです。 ア 行動の四角形私たちは 、 みんな1人ずつ心の窓を持っており、 この窓を通して、 相手の言動を見たり聞いたりして、 嫌だと感じたり、 別に気にならなかったり、 いいなと感