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『おかえりモネ』第119回 悪くないって言い続けるから

 サヤカが永浦家にいます。菅波の顔を見てモネにも会いたくなったのだとか。

登米の山から彼女がきた

 モネはサヤカの元にいてよかったと言います。登米のことがほんとうによかったと。サヤカさんみたいになりたい。そう告げるモネ。サヤカはうれしそうにしています。
 何気ないようで重要かもしれない。
 サヤカは未婚で子どももいない。女としての幸せを捨てた……と、昭和あたりの価値観なら言われそうかも。それがサヤカの生き方も素晴らしいと本作は示しています。ヒロインだけでなく、ありとあらゆる年代の女性もエンパワメントしているドラマです。
 
 サヤカは、耕治の笛から芽生えた鉢植えに驚いています。育ったら山に植えなくちゃ。また植樹祭やんべえ。龍己たちとそんな話に。思えばモネと未知の姉妹も、幼い頃参加していました。あのころの未知は甘えん坊で姉に甘えていました。「モネ」という呼び名も、舌足らずだったころの未知由来だとか。
 龍己の家業を耕治が継いだら暇になっちまう。年寄りを暇にしちゃまずい。そうサヤカが軽口を叩いています。
 ここでサヤカが一人で寂しくはないかと問いかけられています。ぜーんぜん。しかもモネがサヤカを目指したということで、報われたそうですよ。そうだそうだ、人間、配偶者や実子以外に何かを残したっていいんですよ。

みーちゃんは悪くないと、モネは言い続ける

 モネと未知は浜辺にいます。モネは未知が自分を許せないのは仕方ないと言います。頭の中の記憶までは消せないと。未知は自分が許せない。そう思う限り、モネがみーちゃんは悪くないと言う。思い出すたびに、みーちゃんは悪くないと言う。
 みーちゃんは悪くない。
 言ったところで意味はないかもしれない。綺麗事かもしれない、それでも、言う。
 みーちゃんが思い出すたびに、言う。
 絶対悪くない。これからも、言う。
 だからみーちゃんが、今度は好きなところに行けばいい。帰りたくなったら、また帰ればいい。そう誓い合う姉妹です。ここで祖母の声がします。忘れないでいるってことは大変だけど、だから時々笑ってね――未知の罪悪感の由来でもある祖母がナレーションであること。その意義があります。

莉子は仙台で飛躍する

 モネはプレゼンテーションをしています。アプリ、気象情報、地域。そうした要素を組み合わせたサービスです。モネはここで、お年寄り本人を助けるだけでなく、家族の心理的負担も減らしたいと言います。確かにこういうサービスがあれば、未知のようなトラウマは減らせるはず。
 ここで質問を投げかける仙台放送局のキャスターは、神野マリアンヌ莉子さんです!
 このあと、モネと莉子は久々にお茶を飲んでいます。モネはちゃんと利益を出すよう考えているそうですよ。神野はコサメちゃんと傘イルカにご当地バージョン販売を思いつきます。いいアイデアかも。今、いろんなキャラクターグッズにご当地バージョンありますもんね。確かにモネが言うように神野ってば天才かも。
 かくして二人は頑張ろうと励まし合うのでした。

トランクの中には

 このあと、永浦家では未知の大学合格祝いをしています。未知流石です。明日美もわざわざやってきて、マモちゃんの自慢をしています。本当にあの有名人と付き合っているんだ。そう驚く幼馴染たち。ファッションセンスは私が育てたと明日美は自慢げです、
 未知を祝う三生は、仏教ならば「解脱」と奥深いことを言っています。悟ってきてんだな。この祝いは亮の船を買ったことも兼ねているとか。彼らはやっと普通に笑えるようになったのかもしれない、かくしてここで亮も遅れて到着。しかしモネはいません。
 モネは部屋からトランクを持ってきました。
「みんないるから、開けてみようと思って」
 モネのトランクには何が入っているのでしょうか。

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