『おかえりモネ』第117回 彼と一緒に生きていくのがいい

 耕治はいないけど、決して気に入らない訳ではないと亜哉子はフォローします。一目見たらいい人だとわかるって。母と祖父はモネの選択を信じています。

 龍己は孫に満足しています。男を選ぶ目はある。それはきっとハニーこと祖母譲りだべな。モネも、みーちゃんも、いい彼氏を見つけたと満足していますよ。
 満足しつつ、亡妻への愛もある。ほんとうにじっちゃんはいい男! 

永浦家へようこそ

  菅波は家の歴史に圧倒されると亜哉子に語っています。歴史というか時間がある。確かに永浦家は古い。畳に、インテリアに、作りに。昭和ですよね。サヤカの森林組合や、はまらいん課と比較すると古いのです。セット小道具班に拍手を!
 モネは家を案内して、龍己と未知の作業場に行きます。ここでモネも養殖に使える気象データ分析をしています。気象と養殖も組み合わせたい。それがモネの野望。無謀かもしれないけど、やりたい。
 モネって朝ドラヒロインとしてなかなか斬新で、最終回までやることがどんどん増えているんですよね。現代ものならばありといえばそうだけども、時代ものだと人生ゴールもあるから。
 無謀でも、父の言葉を思い出して挑戦したいモネ。
「簡単じゃない、だからやるんだよ!」
 そう耕治は語っていました。ここで菅波がご機嫌になって、自分の話を始めます。地域医療の新しい形。都会と地方の二択ではなく、両立させるもの。モネはここで気象も関わらせたいと提案します。確かに災害時の避難、気象病データの活用が十分できます。
「色気のねえ会話だな! 結婚前にした若い二人が何話してんだ!」
 そう酔っ払いが乱入。俺の感覚が古いのか? そぷ愚痴る男は耕父です。秀さんと飲んできたってよ。秀さん、下戸だというのに。
 耕治は心配なんですよ。東京にイケメンの医者がいる。そんなもん……浮気すんでねえの? でもそれをいうわけにもいかないし。自分も新婚時代は単身赴任だったとウダウダ言います。大丈夫、菅波はそんなにモテない。スペックにひかれて寄ってくる相手がいても、通じないだろうから。

お義父さん、素晴らしい考えです

 耕治はスライドをみせ、永浦水産の計画を語ります。財務なら任せろ! 美辞麗句を連ねるプレゼンのつかみもバッチリだ! モネはここで、気象データを使えば効率的に養殖牡蠣を太らせられるかもしれないと言います。
「いいですね!」
 菅波もニッコリ。分担がきっちりできているんですよ。財政や人の心を掴むテクニックは耕治担当。モネは気象データ。情と理を補う理想的な布陣と言えます。そういう得意分野、業種を超えた関わりに菅波はナイスだと思っているわけですね。菅波とモネって、俯瞰的にものごとを見るのが好きで得意ですからね。この二人は理屈で納得できるとすごくうれしい。
 その理由を頼まれてもいないのに語る菅波。
「お義父さん、素晴らしい考えです」
 そういう考えがいいんですね。違う分野同士がひとつに向かう。そうイキイキと語ると、引く相手も多いんです。菅波はサメの話でもやらかしそう。耕治は「百音さん」と「お義父さん」という呼び方に引っ掛かっているとか。亜哉子が取りなしていますけど。三人でやりたいことをするのがいいって。
 菅波は構わず、「簡単じゃない、だからやるんだよ」という言葉に受けた感銘を語っています。マイペースだからさ。
 ここでモネのスマホに未知からメッセージが入ります。気持ちが通じたと確認できました。耕治は、モネもみーちゃんも彼氏とラブラブなことが気に入らないようなことを言っていますけど。まあ、父親だし。

 モネはここで席を外します。モネは表情が出にくいので、側からみるとなんだかわからないかもしれない。菅波がその隣にいって、大丈夫かと聞きます。
「うれしいんです、すごく。でも、先生これ、自分が救われたから?」
 そう戸惑ってから、こう言います。大事な人たちが幸せになる。こんなに嬉しいことはない。
「よかった」
 背中をさする菅波です。そんな二人を見て、耕治は亜哉子にこう言います。
「参ったな。ありゃニコイチだ」
 ニコイチ……死語ですね。

これから生きるのに、ぼくのような人間がいい

 2020年1月14日――菅波は中村から電話を受けます。感染症の患者がおり、呼吸器専門の医者を呼び出しているとか。
 コロナがついに……。あれからまだ二年経過していないのですね。
 モネに早く帰ることを告げる菅波。実は最初の頃から、菅波と離れても割と平然としているのがモネ。明日美ならこうはいかないでしょうね。だからこそ、百音さんはこれから生きるのにぼくのような人間がいいと菅波は悟っています。菅波もあんまりベタつかれたくないとみた。
 モネが送っていくというと、菅波は登米のサヤカのところに行くと言います。モネも羨ましがっています。
「そしたら、また行きましょう」
 そう菅波がいうと、モネは先生がここにいるのは不思議だと言います。
 この土地に生きる人。外から来た人。両方大事ですよね。
「だとしたら、よかった」
 菅波はそう言うのでした。

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