『おかえりモネ』第26回 大切な命を守るために
モネは熊谷の怪我のために湿布をもらっています。ここで田中とすれちがう。咳き込む田中は喘息持ちだと言うのですが。
クマさんのあめっこ作戦
モネは熊谷と机に使うナラの伐採の話をしています。余裕持たせすぎでねがと言う熊谷に、モネは天気が崩れるといいます。佐々木はモネが天気の勉強をしているとここで言います。
熊谷たちが出ていくと、天気が崩れて来ます。モネは心配して電話し中止するように訴えるも、熊谷は鬱陶しそうに電話を切ってしまいます。
でもモネって変わってませんか?
あんなおっかないおじさんに冷たくされてもめげない。
ドヤドヤと熊谷たちが戻ってくる。林業は労災が多い仕事です。 いちいち大袈裟だと熊谷はいう。足だってひねっただけだ。口を出されるとかえってバカに見える。
熊谷たちはわかっている。林業は労災率が高い! いつも命のことを考えています。
確かに伐採に使うチェーンソーは危険ですし、木が倒れたら潰される。それゆえ、それこそ、熊谷のような職人はそこを理解しているのです。
「すみませんでした!」
出過ぎた真似を謝るモネ。ここで自分のダメなことに気づいて謝るところがいい。素直です。
熊谷は飴玉をモネにあげる。あめっこ戦法だって。認めた証拠です。不器用な山の男は、こうして好意を見せると。認めた証拠でしょう。
モネは知識をひけらかしたいわけでなく、善意から口出ししてきたわけだし。恐れないし。勇気があるし。認められたんですね。
アクティブで、見守るしかないと引っ込んでいるわけでもなく。理想的なヒロインの登場です。
資格の意味
ここで気象予報士の話となると、作業員たちが自分たちにも資格があると言い出します。フォークリフト。伐木作業員。その他もろもろ、カードゲームのように資格証が重なってゆきます。
みんな資格持ちだぁ!
でも、こういう資格持ち、命を守る自覚持ち、技術もある人に、ちゃんとそれに似合うだけのお金が払われていないとするならば、問題じゃありませんか?
あの丸太の安さを思い出してください。もやもやしてしまう。社会問題を考えてしまう。
と、ここで田中が倒れてしまいます。診療所の看護師と菅波が吸引器をつけて治療しています。
このあと、モネは菅波に医師免許を持っているかと聞きます。当たり前です、国家資格です。無免許医師は治療しちゃいけない。気象予報士も、国家資格です。
「資格って、何でしょう?」
菅波は真面目に答える。笑い飛ばさない。財産と命に関わるとキッパリ返す。目の前の命を救う重いものだ。モネも思い出しています。
気象予報士は、命を守る仕事です――。
「先生、私は受けてみたいんです。気象予報士の資格試験を」
天気を学ぶことは楽しい。雲はなぜできるの? 風はどうして吹くの? 解き明かすって、楽しい! でも、先生や山の人のように、命を守りたい。悲しい思いをしないように。守ってあげたい。そういう力を身につけたい。モネは言います。
菅波は目標が曖昧だとよくないと言います。
知識を深めたいのか?
合格したいのか?
合格したい――そうモネは言い切った!
スケジュールを立てる菅波
ふふふ、そうなら話は変わる。受験モードになった菅波です。アプローチがちがう。スケジュールを立てるのだ! めんどくささが出てきたぞ。菅波、ここで励ましたりしないんだな。スケジュール、そうだ。スケジュールだ。
年に2回で、次は1月。モネから参考書をとり、確認します。次回は諦める。
2015年1月、8月、そして2016年1月で資格をとる。テキパキと決めます。
「合格しなければ意味がない……やるんですか? やらないんですか?」
「やります!」
「わかりました」
そう言い切る菅波。優しいのか、そうでないのか? でも、無給でここまでしているし、親切ではある。全然恋愛に進まないところが、むしろかえって清々しいぞ!
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