アイヌのポテンシャル？　和人がそんなこというなよ

　アイヌを観光に活かそう。アイヌの伝統はお金もうけに使える。そのポテンシャルを活かしていこう――みたいなゲスな本音を、どうして和人はサラッと言えるんでしょうね。
　『ゴールデンカムイ』も、宣伝する側はそこを「ポテンシャル」扱いしていませんか。

和人はずっとアイヌの「ポテンシャル」を搾取してきた

　いつからか？　有史以来だと思います。自分の知っている範囲ですと……

・蠣崎氏
　アイヌと戦っていた戦国大名。アイヌの毒矢「ポテンシャル」を活用していた。

・松前藩
　松浦武四郎が怒りを込めて告発するほど、アイヌの「ポテンシャル」をフル活用した連中。それを今の基準では搾取という。

・蝦夷絵
　アイヌの風俗を描いて売る「ポテンシャル」利用の例。

　明治時代はアイヌを天皇の赤子（せきし）とする一方で、差別もする。徴兵して「ポテンシャル」を生かし、寒冷地で利用するだけ利用しておきながら、捕虜になったら帰国費用すら出さない。軍隊で平気で見せ物にしようとする。そういう「ポテンシャル」を使うだけ使っておいて、それに報いない歴史がずっと積み重なってきました。

もう搾取はやめるべき