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森博嗣、スカイ・クロラシリーズ考察  =おまけ=

最後に、細かな部分の解釈について、僕の考えをまとめます。

「猫が三匹」(スカイ・クロラ)という表現
トキノとササクラの間での暗号。「今のクサナギはカンナミ人格だ」と知らせるためのもの。

クサナギミズキ
クサナギの妹。クサナギの子供ではない。
もしクサナギの子だとすると、『ナ・バ・テア』から『スカイ・イクリプス/ドール・グローリィ』まで20年前後経っていることになってしまう。何よりも、ティーチャとクサナギの関係性から、ティーチャがクサナギに子供を定期的に会わせていたとは考え難い。

ティーチャ
スカイ・クロラ後、戦闘で死亡。タイトルのナイン・ライブスは「なかなかくたばらない」と訳されることが多い表現。しかし下記の一文により、さすがのティーチャもいつかどこかの戦闘で死んでしまったと読み取った。

昨日はまだ彼女と共にあってくれた彼でした。その彼が、いまはいないのでした。泣くにも泣けぬ深い悲しみのうちに、雪のひとひらは、これが永遠のわかれであることを悟りました。

引用:森博嗣(2009年)『スカイ・イクリプス/ナイン・ライブス』中央公論新社

フーコ
クサナギの友達。クサナギが病院から抜け出した際には匿って一緒に逃亡旅行をした。その時に交わした約束を守り、クサナギは後にフーコに送金している。そのお金を資金としてフーコは娼婦を辞め、自分の店を持った。

さて、勢いと情熱で書いてきたこの考察だが、最後に僕の好きなササクラの台詞で終わらせよう。

「そう、生きている奴はみんな知っている。知らない奴は生きちゃいない」

引用:森博嗣(2006年)『ダウン・ツ・ヘブン』中央公論新社

最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

本でも映画でも、その偶然とも呼べる出会いが、人生に大きな影響を与えてくれることがあります。僕にとっては森博嗣のスカイ・クロラがそうでした。皆さんの特別な一冊に祝福を!