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本音-ほんと-

作詞:コヨーテ

内側から聞こえるはずの
助けてが聞こえなかった


苦い唾を飲み込む満員の檻の中
いつの間にか向かいの線路を見ていた
高鳴る鼓動の音と乱れる息が
そんな拍子だった 宙に浮いてた


間に合わない わからない
こんなにも こんなにも辛かったなんて
大丈夫なんて大丈夫じゃなかった
ごめんね、自分




間違いすら気づけるはずの
おはようが言えなかった


長い日々を読み込む散々なページの中
いつになれば本当の言葉が見えるの
震えるページの次がめくれず今も
どんな表紙だった 忘れちゃったな


終わりにしよ 戻れない
この本も 人生も何もかもを
心からの本音誰も話せなかった
ごめんね、みんな




もしも最後の結末まで読まず
挟んだ栞に気がつけたなら
間に合ったかな
おこがましいな
全て 忘れて欲しい


間に合わなかったよ わからない
こんなにも こんなにも辛かったなんて
大丈夫なんて大丈夫じゃなかった
ごめんね、自分


この本のあとがきに
遺す言葉もないからさ
ごめんね

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