見出し画像

あの頃、二十歳だった私へ

たったひと言、言葉をかけられるとしたら、どんな言葉をかけようか

真っ先に思いついたのは、ありきたりすぎるけど、もっとまじめに大学で勉強しておいた方がいい、だった。

それとも、人の目を気にせず、自ら考え自ら行動する力を身に着けろ、と言った方がいいだろうか。抽象的で理解できないかもしれない。

両親が与えてくれた時間を意義をよく考えて、とも言いたいし、インターネットで情報を貪るだけでなく自分の知らない世界に飛び込んで実体験として見聞を広げろとも言いたい。

一方で、時給の安いアルバイトにその時間を費やしすぎるなという小言も出てくる。おまけにやりくり上手じゃなかったし。

恋愛も友達付き合いも恐れず、たくさん経験して、たくさん失敗しろって言葉も出てくる。人に向けるやさしさとは何かをもっと知ってほしい。

本も読みやすい小説だけじゃなくて、二十歳だから読める本があることも知ってほしい。

そうだ、立花隆の「二十歳のころ」は買って正解だった。自分の幼さと未熟さと浅はかさを突きつけられた。

ずいぶん読み返していないけど、当時仲の良かった友人に「二十歳のころ」に勧められた。当時まったく考えがまとまらないながらも、自分の二十歳と他の人の二十歳の濃さの違いを考えさせられた。紹介してくれた友人は2年浪人していたので、大学に入った時点で二十歳だった。


あからさまに説教めいた言葉しか出てこないのは些か寂しい。それだけもっとああしておけばよかった、こうしておけばよかったという、後悔めいたことばかり。しかも、最後はかける言葉じゃなくて思い出話だし。

でも、いつも未来につながると信じて過去を過ごしてきたのは間違いないよ。過去があるから現在がある。そして、なんとか今の自分を楽しんでいるし、満足している。ここまでたどり着くまでにしんどいこともたくさんあったけれども。

だから、伝えたい言葉はこんな感じになるだろうか。

「強く、自信をもって、自分の道を進んで。そのままで大丈夫。」

簡単に言わないでよ、って返されそうだ。

#書く部
#書く部のお題で書いてみた



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?