【旭川】銀座サウナ
3泊4日の旭川旅行は、温泉巡りが目的のひとつだった。
しかし、旭川にはいくつか良さげなサウナがある。
唯一行けたのが、こちらの銀座サウナ。
旭川の銀座商店街にあるから銀座サウナ
ドアをくぐると、試合前のボクサーのようなシュッとした顔つきのスタッフが迎えてくれた。料金を支払い、中にすすむ。
鍵付きのロッカーは全部で8つ。最大8人を想定してるらしい。
一階にあるそのロッカーに大きな荷物や貴重品を入れて、2階に上がる
2階は脱衣スペース兼休憩スペース。白い、例のイスが3つある。
さっそく脱いで中に入る。
中にはサウナと水風呂と2人分程度の休憩スペースしかない。
本当にサウナしかないサウナ
いわゆる「サウナ」は、サウナを名乗っていても湯船があるのがフツーと思っていたので、まあまあ衝撃を受けた。
そして圧巻は、水風呂の樽の大きさ。
階段があるほど、高くて深い。水温計を見ると、16.1℃。
ちがう、5.1℃。16.1℃は室内の気温だった。ヤバいところに来たと思った。
サウナに入るとサウナハットをかぶった若い2人がハァハァ言いながら汗を流している。身体つきが若く、サウナ慣れしているのが一目瞭然。
2段のサウナは3人ぐらいまでが快適だろう。ストーブの目の前にも人をいれたら8人までは入れる。もともとの広さの関係はあるだろうけど、暗い密室は本格的なサウナのこだわりがある。
ここのサウナはセルフロウリュウが売りらしい。2Lペットボトルサイズの大量のアロマ水が常備してある。ときどき若い人が、ロウリュウいいっすか?と聞いてくる。サウナストーブにアロマ水をかける姿が様になっている。
プシューと大きな蒸気を上げながら約90℃前後のサウナはアロマ水によって一気に100℃を超える。
ハーブのやや強めの香りの熱風をまといながら、ひたすら汗を流す。
非常に気持ちいい。よどんだ日常の心のドロドロした汚れが流れる感じがする。
いったん外に出て、5.1℃の液体に浸かる。
冷たい!って言葉すら出ない冷たさ。全身の血管が細くちぢむのが分かる。心臓が止まるんじゃないかと不安がよぎる。
一瞬でも上がるタイミングを外すと、ガクガク震えて階段を踏みはずしそうにもなる。
プレジャー田中を体験する
つぎにサウナに入るタイミングで、スタッフによるロウリュウサービスが始まった。ここでは、ロウリュウを熱波という。
担当は入口にいたボクサー、その名はプレジャー田中。
わたしが初めてロウリュウを経験したのは、2008年ごろ、大阪・堺の岩盤浴だった。このプレジャー田中は、私のいままでのロウリュウの常識をくつがえす技を繰り広げた。
せまいサウナの中で、プレジャー田中はタオルがゆらゆら揺らす。
その様子はまるで相手のパンチをかいくぐるがごとく、身体を揺するボクサーそのものだ。
プレジャーが振るタオルが熱風を拡散する。ゆらめきながら、でも着実に。
どんどん室内の温度はあがっていく。
プレジャーのテンションは、幼少期の孫悟飯のスーパーサイヤ人のごとく、しずかに怒るように、それでいてその状態が自然である。無である。
一方、若いお兄さんのテンションはしりあがりに盛り上がっている。
観光でフラッと寄っただけの私は完全にアウェーだ。
そんなわたしにプレジャー田中はトドメを刺してきた。
彼の必殺技、クレッシェンドだ。
ゆらゆらと舞っていたはずのタオルが、ものすごい速さ勢いでバッサバッサ強く仰がれる。プレジャー田中はわたしに強烈な熱風を浴びせてきた。
しかし、都心から一人で旭山動物園のペンギンのおさんぽを見に来たわたしにも意地がある。
ラスト10回。
シメの10回目で若いお兄さん2人と一緒に、プレジャー!と叫んだ。
わたしはプレジャー田中との闘いに耐えた。
その後、水風呂→休憩→サウナのサイクルを2〜3回やったところで終了。
キンキンに冷えた水風呂が恋しくなる
キンと冷えた水がおいしい。オロポを飲めなかったのが心残りでさびしい。
外に出ると、あたりは暗くなり始めていた。
すでに自宅に戻ってきているが、皮ふが痛くなるほどの水風呂が肌恋しくなる。
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