ライブレポート

De Loriansのライブを観てきた。
2020年11月25日23時7分某線車内
興奮が天元突破しているけど話す相手が居ないのでここに限界客の殴り書きを残す。

耳が痛くない爆音。
今日の音はこれに尽きる。
ライブを見るのが1年ぶりという耳と感情のブランクを差し引いても今日のライブは飛び抜けて良かった。
1音目から「ありがとう」と言いたくなる程の混沌と狂熱が込められた音が下北沢LIVE HAUSにあった。

ロックバンドのめちゃくちゃな音の放出。

無論大好物である。

ここに自分が今居ることに納得してしまう瞬間だ。
acid mothers templeを聴きに来たみたいだ。
こういう始まり方大好きです。
しかし驚いた。
こんなに大きな音で聴けるのか。
体が音に縛り付けられる程の音。
これは久しぶりにライブを見たせいなのだろうか。
過剰だったなぁ。

曲が始まるとドラムの音がかなり大きいことに気づく。
大好物である。
drum vsその他楽器のような音に聴こえる瞬間もあり驚いた。
曲が続いて行くに連れて徐々に音のバランスが取れてくる。
丸みを帯びた爆音が作られてゆく。

その中でまず抜きん出たのがfuzz bass。
強い。
アタックの輪郭が溶けてしまっているのに音の存在感が1番強い音だった。
かなり好きな音だ。
De Loriansといえばファズベースと断言する程のキャラクター像があの音にはある。

ギターのあの熱さ...。
緩急と音の長さの使い分けが気持ち良すぎるんですよね。
......-.-.--
De Loriansのギターは単純にカッコいい。
単純にカッコいいと思えてしまう事がもう凄いことなのだけど、
それだけじゃ無い所が毎度のライブの楽しみだ。
機材や音楽の知識が己に無いのが悔やまれる。
頭の中を掻き回すような音も出せれば、耳を傾けて音を追いかけたくなるような瞬間もある。
そして粘り気のあるフレーズと颯爽としたフレーズ。
両極端の音が聴ける幸福が繰り広げられる。
悶絶。

爆音に次ぐ爆音。
今行ける限界までもっと先までやろうよという演奏がありがたい。
saxのソロが入る。
このどこかに漂って行く音がモロにくる。
ミニマルで明るい音のbassが先行する曲が始まる。
この曲のsax良かったなあ。
上の方にどこか飛んで行くようなフレーズが聴けた。
漂うフレーズがめちゃめちゃ良い。
そしてまたファズベースが巨大な存在感を出す。
隕石...。
静かな音の後に来るでっっっっかいファズって奴が容赦なくて最高。
今度のファズベースは音の輪郭がはっきりとした音に聴こえた。
ファズも色々使い分けしてるのだろう。

ファズベースを切り裂くようなファズオルガンがまた容赦ない。
オルガンの音を目を瞑って聴くと目線が瞼の中で上方辺りを彷徨うことになる。
こんな音があるのか...。
サイケデリックロックの容赦のなさは没入の深度に繋がることがある。
ありがたい。

ダーダッダ、ダーダーダー。
あのユニゾンリフ好きなんですよ。
それでどんどん枝分かれしていく展開。
やばいですね。
これは良すぎる。
今回はsaxがバリトンだったのでどっしりとした包まれるような音が渋い。
ふくよかだったなあ。
ユニゾンはねえ...
ズルいんですよねえ...、、、
非常に...。
意外とこの曲はオルガンの音が耳に来た気がする。
眼を瞑って聴きたくなりましたね。
ユニゾン強い!!

Toumaiバリトンサックスバージョン。
ふくよか...。
この曲は
各々の楽器の滋味がたっぷり聴ける曲のイメージがありますね。
ファズベースとギターの部分がありがたい。
最終的にうわぁすげえってなった。
この凄えって感覚になりたいから生の音楽を見に行く側面はある気がする。

ふよふよした不思議な音で耳が遊ばれてた。

最後は聴いたことのない曲。
いやーこれも凄かった。
ベースが胡乱なフレーズをずっと弾いててくれてたんですけど、なんか奇妙な街に迷いこんで潜っていくみたいなめちゃ怪しいやつ。
その中でギターやオルガンやドラムやオルガンがただ滾ってるだけみたいな曲でしたね。
めちゃくちゃ良かったな。
滾ってるのが出力できてるって最強じゃないですか...。
jazz rock bandの滾ってるジャムセッションみたいな曲。
最高ですよ。
drumのシンバルの音?金物の音がかなりでかく聴こえるんですよ。
これって意図的なのかたまたまなのか判断がつかないんですけど、それが音の境界線を行き来してる気がしたんですよね。
何言ってるか自分でもわからないんですけど、音を言葉で表すなんてのは土台無理な話ということでこの辺で。

聴いた位置も良かったのかもしれない。
今回は後ろの方で聴いてた。
1番前で聴いていたらまた別の印象を持った日だったかもしれない。

psychedelic bandの魅力の1つは没入感。
眼を開いて演奏を見るのも良いが、ライブハウスの爆音の中で眼を瞑りたくなる衝動。
これは間違いなく至福への道だ。
想像してみて欲しい。
眼を瞑ってこの音楽を聴いたらどんな風に聴こえるんだろうか。
その好奇心をすぐに試せる幸福。
その上で音楽に没入できれば例えようの無い感覚に包まれる。
一言で表すなら至福だろう。

変な顔で笑ってるかもしれないがそれもまた良し。

今日の僕の1日はDe Loriansのライブを観るために存在していた。
いやー、、楽しかった。



以上限界厄介客の殴り書きでした。