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ヒストリックにおけるスゥルタイウーロへの自分の考え

 本記事はヒストリック環境におけるスゥルタイウーロに関する自分の考えである。このフォーマットをプレイしている人なら誰もが予想していることだが「自然の怒りのタイタン、ウーロ」は近いうちに禁止される。それでもこの記事を執筆するのは自身の思考を残す意味合いがある。

 この二か月ほどヒストリックに関する大会において自分はスゥルタイウーロを使用した。その中でも二度のアリーナウィークエンド予選と日本選手権における構築思考について述べる。



12月19日・20日 アリーナウィークエンド予選


1日目

R1 スゥルタイ 〇××
R2 無色ランプ 〇〇
R3 ジャンドサクリファイス ○○
R4 スゥルタイ ○〇
R5 スゥルタイ ×〇〇
R6 スゥルタイ 〇×〇
R7 青白コン ○○
R8 青白オーラ ×○○

7-1

2日目

R1 スゥルタイ 〇〇
R2 ゴブリン ×〇×
R3 白黒オーラ ×○×

1-2                       


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 当時はヒストリック三強(スゥルタイ・ゴブリン・サクリファイス)のうちゴブリンは環境トップからは陥落しほとんどスゥルタイかサクリファイスをプレイするかの二択に加えてパラドックスコンボが流行っているというような状態。二つが直接対決するとスゥルタイ側が有利とされ、自信がサクリファイス系統に精通があまりないのもありスゥルタイを選択した。構築は当然ミラーマッチを想定して作成。大会中は11回中5回ミラーマッチと遭遇。
 スタンダード時代からミラーマッチにおける「世界を揺るがす者、ニッサ」へのカウンターパンチとして「戦争の犠牲」の効力は世間の共通認識であり自身もそれを採用。ミラーにおける相手のキャントリップ系のカードを腐らせるナーセットをメインから採るのとメインボードのカウンター枠が「霊気の疾風」から「物語の終わり」へ、これがこの段階でのトレンドであった。デッキ内でのプレインズウォーカー増加と物語の終わりでは戦争の犠牲をカウンターできないのがこの決定を後押しした。
 メイン戦を戦争の犠牲での『カード勝ち』する構築は今後すべての大会で採用した。これはウィークエンド予選がデッキ非公開なのもあり相手がケアをしずらいのもあるがメイン戦における先出しニッサのマウントを返すためでもある。ミラーマッチでのメインボードでの勝率はこれによって担保され、サクリファイスに対しても無駄牌にはならないのが良い。
 ミラーのサイドボード戦略に関してはカウンターと「サメ台風」を用意し重いカードを減らしデッキを軽くする『プラン勝ち』を選択。クロックパーミッション的な立ち回りで試合を進めるの意識。具体的には以下の入れ替えを行った。

OUT:
-2 戦争の犠牲
-2 ハイドロイド混成体
-2 絶滅の契機
-2 世界を揺るがす者、ニッサ
-2 霊気の疾風
-1 致命的な一押し(先手のみ)
-1 自然の怒りのタイタン、ウーロ(後手のみ)
-1 森
IN:
+2 否認
+2 物語の終わり
+2 漁る軟泥
+2 厚かましい借り手
+4 サメ台風

 当時は「破滅を囁くもの」よりもナーセットでミラーを制する構築が多くナーセットにはまらないカードの入れ替えを行っている。
 漁る軟泥はミラーにおいて2ターン目におけるクリーチャーでナーセットにも圧をかけれ、後引きでもウーロ合戦に関与できる。サイド後はお互いの除去が減ることもあり軟泥はかなりの脅威となりえる。
 ミラーマッチのサイドボード後に関して自分は霊気の疾風をあまり評価していない。理由としてはサイド後はお互いのカードのやり取りはカウンターとサメ台風を始めインスタントが中心になる。特にナーセット+サメの序盤に訪れるイージーウィン展開に対して疾風は干渉ができない。
  一押しを残しているのはサメのトークンを処理するためである。ナーセットの防衛に加えサメ同士の攻防にも寄与する。取り除きだけではナーセットまでの処理枚数が足りずプラスαで何かしらの除去は残したままが良いと考えていた。


12月25日 日本選手権


1日目

R1 ゴブリン    ×○×
R2 白緑カンパニー ×× 

0-2ドロップ

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 変わらずにスゥルタイが最も丸い選択の状態であったがラクドスアルカニストが環境に浮上。ラクドスアルカニストはスゥルタイへの勝率があることが環境浮上の理由であった。事実ランクマで当たった際やプロプレイヤーの配信を見ても明確な不利を感じた。それを受けて墓地対策をデッキに採用することを決定。土地スロットに「ボジューカの沼」、サイドボードに「エルズペスの悪夢」。エルズペスの悪夢は直前に思いついたカードで卓上論でアルカニスト相手に劇的なカード、”のように思われた”
 後日ランクマで試したところ、実際は相手の思考囲いでまったく機能しなかった。序盤でしかバリューを出せないが序盤は相手の囲いで弾かれ、3マナという重さのためキャントリップ系から引いてもプレイができない。これは卓上論の時点でも気づけ得れた。
 また、デッキ外での反省では大会をドロップするべきではなかった。トップ8の目こそなかったが他のプレイヤーと比べて自身には大会での経験が圧倒的に不足している。その機会を自ら捨てるのは愚策であった。



1月16日 アリーナウィークエンド予選


R1  スゥルタイ ○○
R2 グルール ××
R3 オルゾフヨーリオン ○○
R4 ジャンサク 〇××
R5 オルゾフオーラ ×○○
R6 スゥルタイ ○○
R7 グルール ○×○
R8 オルゾフオーラ ×○×

5-3

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 大会の数日前にMRL、MPLリーグのデッキリストが公開。日本選手権以降ヒストリックをまったくプレイしていなかったこともあり突如グルールがトップメタに躍り出ていることに驚愕。そしてラクドスアルカニストはMRL、MPL合計して使用者0という結果に。これを受けてウィークエンド予選はグルールが多いのを予想。プロツアーにつながる大会のため参加者も当然プロリーグのデッキは確認している。
 全体除去はグルール側がケアのしにくい「衰滅を」採択。疾風もメインから4枚。ガーガロスもサイドに一枚採用。
 実際にはグルール相手には思うようなゲーム展開にはならなかった。特に後手の場合はこちらの除去やカウンターが間に合わないことばかりであった。テンポを取り戻すために多く数採用するべきは疾風ではなく致命的な一押しだったと今では感じる。
 この大会の段階では戦争の犠牲は良くない採択に感じた。グルールという早いデッキが出てきてる上にミラーの構築もナーセットから破滅を囁くものに寄っておりニッサの枚数も4枚から減らしているリストが多くあった。同じ理由が「否認」にも言えた。ミラーを破滅を囁くもので攻略することが一般的であったため否認はミラーマッチにおいても微妙なカードになっており、他のマッチおいても特に要らないので少なくとも1枚は「軽蔑的な一撃」に変えるべきだった。
 また今回に限らずだが破滅を囁くものに対して自分は正しい認識ができていなかった。自身でプレイするよりも攻略する側に回り「無情な行動」等でどうにかしようとしていた。また自分の相手があまり破滅を囁くものをプレイしてこなかったこともありこのカードを多く採用する気になれなかった。
 そして先週のプロリーグにおいて、ウーロを墓地に落としながら相手の脅威への処理札や自身の有効牌をデッキから掘り出す悪魔の姿を見て自分の愚かさを呪った。



 全体的な反省としてジャンドサクリファイスへの勝率が伸びなかったことがあげられる。スタンダード時代からジャンドサクリファイスをプレイすることから逃げ見識を広めることをしなかった。ランクマにおいて60マッチほどこのデッキをプレイしたが勝率は65%ほどからまったく伸びなかった。その経験も相まって自分は選択肢を毎回スゥルタイに絞ることになってしまっていた。プロの配信やチャンピオンシップ等のビデオも確認する等ももちろん行ったがいつまでも苦手意識はぬぐえなかった。


短いですが駄文をここまで読んで頂きありがとうございました。

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