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もしも私に6兆円があったなら〜嘘の音〜


もしも私に6兆円があったなら
おそらくスタバでコーヒーは飲まないのだろう
もしも私に6兆円があったなら
ブランド品のバックや財布は欲しがらないだろう
もしも私に6兆円があったなら
大きな家の玄関に大きな紫の変な石は置かないだろう
もしも私に6兆円があったなら
毎日、癒しのマッサージを受けはしないだろう
もしも私に6兆円があったなら
知らない女と朝まで踊ってホテルで寝るのは皆無だろう
もしも私に6兆円があったなら
子供におもちゃとアイスを与えて楽しくテーブルを囲むだろう

そんなどうでも良い様な

そんなどこにでもある様な

そんなファジーな幸せを

僕は心から望んだ。

本当に心から望んでいたのか。

財布の中に563円しか無いから
スタバが死ぬほど飲みたくなり
財布の中に563円しか無いから
訳のわからんブランドに目がいく
財布の中に563円しか無いから
大きな金持ちの玄関を脳内に焼き付けて
財布の中に563円しか無いから
疲れた体を癒す可愛いあの子の温もりを感じて
財布の中に563円しか無いから
出会ったあの子の秘密を迫る
財布の中に563円しか無いから
子供のお菓子を買うのに渋る

良い加減にしてほしい

良い加減にしてくれよ

満たされない思いは更に満たされない心を作ってる

そんなどうでも良い時間の

そんなどうでも良い会話を

満足いくまで話そう

満足いくことは無いけど

嫉妬心は終わらない。

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