理系大学院に進学して良かったこと・悪かったこと

まだ、修了してないんですけどね。がんばるゾ!

簡単な略歴
B4 研究室Aに希望して入る。が、教員とうまく行かず卒論書いて辞める。
M1 修士に進むことは決まっていたのでB4の最後に色んな先生方に相談し、研究室Bに入る。
M2 修論に追われる。ヒィ……

良1:一生推せる分野に出会えた

まだ齢24のため憶測ですが、恐らく死ぬまで、修士の2年間の研究の話はできるし好きでい続けると思います。私の研究が、いつかどこかで、誰かの役に立っているかもしれない。
そう思えるためにはそもそも、「ある程度興味のある分野に進む」ことが必要だし、「研究室の関係が良好」である必要もあります。そうでなければ私のB4時代のように地獄を見ます。

良2:良い恩師に出会えた

私は今の研究室の教授にとても感謝しています。
B4で落ちこぼれたボロボロの私を受け入れ、一から指導し、就活も専念させていただき、なんとかここまで立ち直らせてくれました。
こればっかりは人と人との付き合いなので運もありますが、そういった教員と出会えたのは修士に進んだからだと思っています。

良3:学割が長く使えた

これはでかい!
一応大学生扱いしていただけます。私は映画館でよく使いました。コロナ禍でなければ、旅行に行くのにも使えただろうな、と思います。
逆に言うと、大学院生って時間もお金もないんですけどね。でもまあ頑張ってるからそれくらい許してほしいよ……

悪1:就活は大変

私の研究室は、先生の方針で「就活に専念して良い」だったので落ち着いて出来ましたが、大抵の場合は就活と研究を両立する必要があります。
そうなると、当たり前ですが大変です。
大学4年生に対しては就活に専念、もしくは研究室は週2日でいいよ~みたいな状態もできるかもしれませんが、院生はそういうのは少ないかと思います。
ただ、コネとかでパッと就職できる人もいます。千差万別やね。

悪2:人間関係が狭まった

私だけですか?
日中は研究室のメンバーくらいしか会わないし、大学を卒業して就職した友達とは金銭感覚が合いづらい。そもそも土日も研究しているような研究室もあります。仕事が~と相談されても、こっちは学生なので……ごめんね、と思ってしまう。なんかちょっと、会いにくく感じてしまう。
大学院から新しいバイトをはじめたりすると、ここは改善されます(そんな奴は稀です)

悪3:勘違いする可能性もある

自分はアカデミアで通用する人間なんだ!と思っちゃう可能性。
下手に研究成果が出たり、賞をもらったりするとこうなる。多分こういう人は博士に進んでしまうし、そこで地獄を見る。多分。
私は修士でドロップアウトするので憶測にはなりますが、博士でやっていける人はよっぽど、恵まれている人です。研究分野、人間関係、研究費用、学費、学力(努力する力)、そして運。全部がうまいこといったのが、ほんの一握りの大学教員たち。
修士でそのうちの3個くらいが存在してしまうと、博士行っチャオ!と思っちゃいそうで怖いです。

実際、二年間を終えてみて

修士に行かない人生を歩んでいないのでなんとも言えませんが、少なくとも行かせてもらえて良かったな、と思っています。
肉体的にも精神的にもしんどいことは沢山あったし、学業が直接的な原因でなくとも精神を病んでしまったし、泣いて苦しんだ2年間でしたが……あとまだ修了して終了できるとも決まっていないので、ほんと。
じゃあ手放しで大学院を勧めるか??と言われると、そんなこともない。
少なくとも、研究に面白さを見いだせていない状態での進学は難しいと思います。何かしら「研究」にできるものにのめりこめないと、私のように苦しむんじゃないでしょうか。好きでのめりこめてる私ですら、苦しんでるんだもの。修士も博士も締め切りがあるからなあ……そのせいかもなあ……

休みなしで研究し続けることが苦痛でないような人は研究には向いていると思うけれど、科学に向いているのかと言われればまた違うし。
研究に意義を見出して、その目的に向かってコツコツと努力できれば修士まではなんとかなるんじゃないでしょうか。修論は努力賞って言うから。努力したので許してほしい。

何も研究したいことがなくとも、良い恩師(とその恩師の研究テーマ)と巡り合えれば大丈夫だと思います。私の場合はこれで乗り切りました。

あとは、修士課程に夢を見ている研究者の種子たちへ……
そんなことは、ない!!!!!!
実際問題、私の研究室は研究費も少ないので、毎年やっている研究のサンプルや実験材料を変えて行ったもので、ゴールまで1kmあるとしたら、0.03kmくらいしか進んでないんじゃないでしょうか。ぼんやりしてたゴールまでの道のり、全く見えていない。
つまり2年なんてそんなもんなんですよ。
だから、何かを成し遂げるために!と意気込んで進学すると拍子抜けかもしれません。修士なんてもんは、学士に毛が生えたもんなんよ。24歳なんて、アカデミアでは赤ちゃん。

修士に向いてるかも、しれない人

・結構強めに、研究おもしろ!と思える人
・コツコツ努力できる人
・凹みすぎない人(実験はうまくいかないこともいっぱいアルネ)

最後に

私は卒論がやばすぎ(見直したら四捨五入して20Pしかない)たのでそのときほどの焦りはないけれど、それでも胸を張って「これがあたいの2年の成果や!!!!!!できらァ!!!!!!!!!」と提出することはできない。むしろ、「なんで毎日あんだけやってきたのにこんなにも時間がないんだろう?」でいっぱい。2年ってそんなもんなんだよな。
これを見たうちの大学院の教授がいたら、どうかお願いいたしますので、合格をいただけないでしょうか。こっちはうつで薬のんで頭回んない中で元気な学生と同じペースになるように頑張ったんだよ……と、言い訳なんかしちゃったりなんかして。とにかくよろしくお願いします。修論書き始めてから1キロくらい太りました。助けてくれやい。
それでも全く後悔はしていないんです。つらかったけど経験して良かったなって、人生振り返って思えるんじゃないかな。
人生一回きりなので、その中のたった2年、苦しくてもアカデミアの浅瀬で潮干狩り的な事をしてみるのも、良いんじゃないでしょうか!

追記
修論合格しました。