小学校低学年の時の話1

 小学生の頃の話をしようと思う。びっくりするほど記憶がないけど。多分普通に忘れていることもあれば、思い出したくなくて消していることもあるから、この辺については思い出しながらゆっくり書くことになる。頑張る。

 小学校に上がるというのは人生の中のイベントごとの一つだ。私はその入学式母がきてくれず落胆した。私が小学一年ということは兄が中学一年。生まれ年の関係上どうしても被ってしまうイベントごとで、代わりに叔母が来てくれたし、小学校の入学式は人生で一回しかないのだからとピンクでフリルとパールがついたような服を用意してもらったが、母は兄の入学式のほうに行ってしまって私を選んではくれないんだなという気持ちが湧いたことを覚えている。

 そんな落胆もありつつ、私は不安でいっぱいだった。というのもみんな保育園が幼稚園が一緒だった、みたいな子も多い中、自分の出身幼稚園からこの小学校に入ってきたのが私だけで、誰一人として知り合いがいない状況だったからだ。母は県内限定とはいえ転勤がある仕事だし、持ち家もなく市内で借家と点々としていたから 同い歳の友達がいなかった。

 そんな絶望的な状況下、幸にも人見知りしないタイプだったので自分から人に話しかけることはできて、その時に私に幼馴染と言っても遜色ない出会いを得る。苗字順でも誕生日順でも並んだ時前後になった子、その子との出会いが私にとって救いと絶望になった。

 勝手にその子とのことを書くことちょっとだけ罪悪感があるが私の人生にとってきっても切り離せない人間なので、少しだけ紹介する。

 仮称Kちゃんとしよう、Kちゃんは誕生日がおおよそ一月違い、親の実家が同じ地区、生まれた産院が一緒、兄弟構成も一緒で兄たちも実は同級生だったという、謎の運命にあった子で、絵を描くのが好きだったりアニメが好きという点で趣味も似てて、私にとって初めて親友と呼べる子になった。最近は全く連絡をとっていないけど元気にしている様子はSNSなどで年一ペースくらいで確認してるから安心してます。届かない私信。

 本当に一年生で残ってる記憶って入学式とKちゃんとの出会いだけ、何してたんだろう、私。多分あんまり静かにしてられないタイプで、でも集中する。絵のことしか考えてなくて、自分の世界を構築してずっと物語を作っていた、気がする。結構変わった子だったから、この辺から周りから、変な子、っていう扱いを受け始めたのかもしれない。

 そんな風に小学二年に上がって、結構アウトドアで外で遊ぶのも好きであのシク過ごしていて、遊んでる中で靴なくすとかわけわからないことをするなどし母にこられたりとかしながら二学期か三学期くらいかな?もともと変わった子って扱いを受けていた中で、ティッシュって食べれる?って話題からだったかな。食べれちゃったんですよ私。この年齢だったらツイッターで利きテッシュ〜とか言ってふざけてられたんだけど、そういう年代でもない。別に普通に相場のノリでティッシュ食べてみたらいじめられるように。

 人間だけに限らず、種に対しての異物は排除したがる、群れの習性だと思うんだけれども。変わっているってだけで、輪の中に馴染めないっていうことは、そういうことなんだよね。いじめっていう仰々しい呼び方をするしないは置いておいても、確実に私は輪に入れなくなっていった。意図的に避けらたり、揶揄われたり。

 正直言ってそういうものを期待していたのは向こうで、面白いと思ってそれに乗ったところもあったんだけど、嘘と本当とか、建前とかそういうのがまだまだわからない年頃だから仕方がなかったのかなって思う。ここから中学卒業するまでこの立ち位置が続いていくなんてこの頃は想像もしてなかった。

 勉強は普通かそれ以下、運動はできない、絵を描くか本を読んでるか。そんな子になっていった。この頃から勉強についていくのが結構大変になってきて、それこそ掛け算割り算暗いかな。できなくはないけど時間がかる。興味のあることはすぐ吸収するのにそうでないものへの探究心がない、とか。ADHDの特性が見えてる。時間の計算とかも指折り数えないとできなくて。

 絵を描くことが私の救いになっていた。この頃はずっと絵を描いていて、コンクールに出して賞とかもとっていた思う。賞状もたくさんもらえて、虫歯予防ポスターコンクールかなんかで地区で銀賞だったかな?とって、とか。全校集会で名前呼ばれたりだとか。そういうふうにちょっと目立ったところがあったのもよくなかったのかもしれない。そんな中でも遊んでくれた学友はいたけど、それでも、一緒に帰ろうって約束してたのに置き去りにされたりとかもあったし、バイ菌扱いで誰も触れてくれないとか、体育とかのペア組するのに誰も組んでくれないとか、そういうのが始まっていって、この頃本当につらくて、多分初めて人生はクソ、生きててもいいことないから死にたい。消えたい。そう思った。いなくなれたら楽なのに。

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