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『MOTHER3』


#心に残ったゲーム ということで、私は『MOTHER3』を上げたいと思います。2006年にゲームボーイアドバンスで発売された今作。たしか、私はゲームボーイミクロで遊んだ記憶があります。

 『MOTHER3』の話をする前に、前作である『MOTHER2 ギーグの逆襲』にも少し触れておきます。『MOTHER2 ギーグの逆襲』はネスという一人の少年の物語です。ネスは友だちをたくさん作り、友だちたちと協力して、ロボットになりながらも、みんなに愛されながら、ギーグを倒します。ネスたちの邪魔をするのが隣人のポーキーです。

 ネスたちが行く先々で、ポーキーはネスたちの邪魔をします。ポーキーのことをよく言う人はいません。行く先々で面倒をかけ、人に嫌われていくポーキー。ポーキーは親にも愛されていませんでした。弟の面倒を任せ、外食に行った両親は夜遅くに帰ってきたポーキーを叱りつけていました。ポーキーを愛してくれていたのは、他ならぬネスだけだけでした。

 物語を通じて無口なネスの心情が分かるのは物語後半に行く幻想の世界『マジカント』です。マジカントはネスの心の中の世界です。マジカントにいるポーキーはネスと仲良くしたがっています。ポーキーの本心を受け取っていたネスも、同じように仲良くなりたがっているということです。

 現実世界のポーキーは友人としてネスと仲良くなりたいのですが、ネスはみんなに愛されている。嫉妬心もあり、ネスへの愛情の裏返しとしてイタズラをしてしまう。それを繰り返した結果、ポーキーはギーグの手下として、世界を滅ぼしていく化け物となってしまいました。

 『MOTHER2 ギーグの逆襲』でアンドーナツ博士を連れて、どこかへ消えたポーキーは時代や時空を飛び回り、各地に迷惑をかけていきました。最後の行き着いたのが『MOTHER3』の世界です。そこでポーキーは自分の好きなように暴れていました。

 ポーキーは『MOTHER3』の世界で自分の街をつくります。そこには、ともだちのヨーヨーとしてネスのヨーヨーが飾ってあったり、ネスの冒険に出てきた物が多数飾っており、映画館ではネスの物語が映画化されていました。『MOTHER2』から何年たったか分かりませんが、ずっとポーキーはネスのことだけを考えていたのでしょう。どこかで、もう会えないことも分かっていたはずです。

 ポーキーの身体は幾度に渡る時空移動で老人化していたため、「絶対あんぜんカプセル」という中からも外からも壊せないカプセルの中にありました。『MOTHER3』は最後に1度世界が滅びます。しかし、ポーキーは「絶対あんぜんカプセル」の中にいるので永遠に一人だけの世界を生き続けることになります。

 ネスとポーキーの物語である『MOTHER2』。『MOTHER3』ではその後のポーキーの終末も書いてあり、なんだか切ない気持ちになります。もちろんリュカの物語もとてもとても切ないもので、書いてたらこれの数倍の文章量になるので書けません。一言で言うならエモい。

 とてもエモいくて良いよ。MOTHERシリーズという話でした。

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