惑星マルデクの記憶



午後のマジックアワーな時間帯


部屋の片付けの途中だが、ここは一旦一服だ


熱々の珈琲を啜りながら


タバコに火をつけ思いっきり煙を吸い込んだ


体中に煙という煙が染み込んでくるのがわかる


ふと、べランドの方に目をやると


16時の夕焼けが差し込んだ


私はiPhoneにイヤホンを挿し、ベランダに出る


その時だった


イントロのギターの音と共に


私の松ぼっくりが開いた音がした


その瞬間、意識が飛ぶ感覚?なのか?


一瞬ふらっとしたと思ったら


もう全然違う場所にいる「私」をみている私


違う場所だがここも夕焼けだ


荒れ果てる荒野の中、崩れゆくバベルの塔


ん!?バベルの塔!?


に、似ているだけか


そんなバベルの塔を見つめて涙する私


もう1人隣で私の肩をもって支えてくれている


いつも火星の話で一緒に盛り上がる2人


そんな私たちを夕焼けが優しく


そして力強く照らす


!?


ふと緑の閃光が地平線に見えたかと思うと


ベランダに戻っていた


あそこは何処だったのだろうか?

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