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ボカロ紅白歌合戦2023についてつらつらと

どうも!!!!!!!!あかいです!!!!!!!!!!!!!!
あけましておめでとうございます!!!!!!!!!!!ことよろ!!!!!!!

先日、ニコニコ生放送にて開催された「ボカロ紅白歌合戦2023」は見ていただけましたか?!??!?!!?
そちらにて「glow」の映像を担当させていただきました!!!!!!!!!(mmd除く)光栄の極み!!!!!!!!!!!!!!

今回は裏話を交えて書いていきます!!!!!!!!よろしく!!!!!!!!(どこまで書いて良いのかは知らん!!!!!!!)


ボカロ紅白、マジでありがとうございました

 改めて、ボカロ紅白歌合戦2023をご視聴いただいた全ての方、本当にありがとうございました。
累計視聴者数が約6.6万人、総コメント数が9万件超え、ニコ生ランキング第1位スーパーエクストリームクソデカ企画になってて、制作に携わった者として昨今のニコニコの勢いを肌でひしひしと感じることができました。

 メンバーの方々1ヶ月半とかいうイカれた制作期間で作り上げたものがここまで大きなものになるとは思ってもいませんでした。開場直後から画面に映るコメントが一切途切れず、公演中にはユーザー一人一人がコメントで演者や運営に愛を叫んでいる光景は本当に忘れられません。中にはプロポーズする方もいらっしゃいましたし、1つのコメントで平然と重婚しようとする人(日本基準で話しています)もいました。さすがニコニコ。

開演前からお前らの愛がデカすぎる
(※配信画面写らないようにがんばって撮った)

glowの映像について語るよ

お待ちかね、glowの映像についてです。これ話したくてウズウズしてた。
※諸事情によりミクは出てきません。
※諸事情により画像のみになります。

そもそも:なんでglowの映像演出を担当したの?

 今回のボカロ紅白2023、1ヶ月半とかいうクソ短い狂った制作期間だったんですが、それでもちゃんとどの曲の映像を作りたいかの希望はちゃんと取ってくれました。(知らない曲割り当てられたら飛ばれるリスクありますし)
 故に、私がglowの映像を制作したのは「作りたかったから」なんですね。単純明快。終わり。



 「…ふーん、で?」って感じですね。私が選んだ理由までちゃんとお話しします。

 私、バラード系の曲とか、人間の感情がむき出しな曲、所謂「抒情的」とか言って表現される曲がとても好きなんですよ。カンザキさんとか死ぬほど大好きすぎるんですねはい。

 ならなぜカンザキイオリが死ぬほど好きなのに、セトリに存在する「命に嫌われている。」を選ばなかったのか?

 …あれって後から追加されたんですよね!!!セトリに!!!!!!

 ちなみにグループ内でのセトリ曲募集に命に嫌われているを書いたのは私です。「ア!前の紅白でやってたし書いたろ!w」っていう軽い気持ちとカンザキイオリへの愛を込めて書きました。

 まあ、そんなこんなでこの中で私基準抒情的な曲はどれか、を考えたら第1希望「glow」が入ったわけですね。
 たしか第2希望は「マシュマリー」で、第3希望は「フォニイ」だったと思います。ただ、第2/3希望の曲はどちらも私の最近の映像のスタイルだと難しいリズム感だったので、コメントやツイートでいただけた映像への称賛の声を含め、glowの担当になれて本当によかったなと感じております。

一番作業時間がかかったところ

 glowの映像、手書き文字をあらゆるところ(曲名やサビの歌詞など)に使っていたんですが、あれ既存のフォントとかじゃなくて全て手書きなんですよね。紙にボールペンで書いたやつ。

多い。

最後にはA5の紙を50枚以上消費してたり、1.0mmのボールペンのインクが1本丸ごと無くなったりしました。枚数から察せるように、トライアンドエラーを永遠と繰り返していたので、今回の映像で最も時間がかかったところになっています。

カメラが正面から動かない演目が多かった理由

ウラバナシです。

 後述するラスサビが一見1シーンしかないのに2シーン要していることに関係するんですが、今回のボカロ紅白って序盤と終盤の曲とMC以外パース無しの全身mmdの映像を背景映像に重ねる手法で演者を登場させてるんですよ。
 これの理由に関しては私の推測になるのですが、制作期間が1ヶ月半とかいうあまりにもイカれた期間だったので、mmd班と映像班のペアを作ってやり取りしてたらバチクソ時間がかかるからでしょうね。

 と、いった感じで正面だけの映像が多かったんですが、映像班の方々は正面からの図だけでも映像が成立するように映像を制作されていましたし、mmd班の方々も、モーション修正などの他に、「上半身アップも欲しい」や「動画をアルファチャンネル付きで欲しい」という映像班側の要望にも全て応えていただいたり、曲の雰囲気に適したモデルの選定など、表現を考慮したりして制作を行われていました。こういう感じでボカロ紅白に関わった人間全員尊敬してます。

逆光でミクがスーパーウルトラ美しかったサビについて

 Twitterやコメントで反響が比較的デカかった表現である「逆光」
これを生み出すためにBlenderを使いました。

諸事情でミクが概念になっています。
こうするしかなかった。ゆるして。

 Blenderパートは元々予定していなかったんですが、映像班のフレンさんが担当した「炉心融解」の映像の進捗をチラッと見たらやりたくなっちゃいました。

 と、いう感じでA/B/Cメロ部分とサビ部分にメリハリをつける意味で、Blenderをサビのシーンに利用しました。ステージに関しては1番のサビの歌詞に「夕暮れ」が含まれていたので、夕陽をバックにすることで逆光になり、白ワンピ姿のミクをさらに美しく見せることができるステージを作成しました。

 ちなみに、先述したmmdと映像を重ねる手法のせいで、ミクはBlender上だとペラッペラの平面なんですよ。なんなら今回のmmdの映像自体にはパースが有効になっていないこともあり、あまり奥行きを感じない平面です。

mmdの動画がオレンジに囲まれている所で流れていました。

 でも、立体に見えるんですよ。制作メンバーのとある方からも「glowの動画の解像度おかしい」お褒めの言葉をいただけました。嬉しい。ちなみに解像度おかしい理由は全身動画と上半身アップの動画をうまく活用していたからだと思います。
(※ちゃんと指定された通りの解像度で納品してます)

 私は二次元空間に存在するものを三次元空間「如何に存在しているように見せるか」「如何に平面を立体的に見せるか」とかの思考が好きな技術屋でもあるので、今回もどのようにして存在感/立体感を出すかを考えていました。(ついでにサビでオタクをどう悩殺するかも考えてました☆)
 そして、Blenderで作ったステージにミクが映るスクリーンを置いたって感じですね。
 これの着想は先日、以下のリンクを参考にして自作した「アミッドスクリーン」の特徴である
「透過スクリーンだからスクリーンの後ろが見え、奥行きを感じることができる。そのため映っているものも立体的に、まるでそこに存在しているかのように見える」
というところから着想を得ました。アミッドスクリーンの詳細については下のリンクをどうぞ。

 と、言った感じで最終的に手書き文字や逆光など、サビで色々なモノが重ね合わさり、とてつもなく美しい映像が出来上がりました。

 ちなみにBlenderのレンダリングが処理的に言えば一番時間かかってます。
glowの映像全体で修正などを含めて1.2万フレームほどレンダーしてました。やばい。

納期を1日過ぎた話

 今回の制作で一番ヤバかったのは、納期に遅れて2シーン同時にCyclesレンダーしてたことですね。  なんと私、調子に乗ってたらラスサビで使う2シーンのレンダリングが明らかに間に合わないことが確定して納期を1日オーバーしてるんですね。 そこで時短のために2シーン同時にレンダリングしたんですよ。そのため、

GPUが死ぬと同時に私が幹部陣に半殺しにされる(どうあがいても納品できないので)
or

1日遅れで納品して幹部陣に半殺しにされる(納期オーバーしてるので)

…のチキンレースでした。結果、ちゃんとレンダリング成功しました。RTX2060くん、ありがとう。

同時レンダーの様子。
PCを触られると私が詰む可能性があるので張り紙してる。

ボカロ紅白全体の感想について

 はい。一応ボカロ紅白歌合戦2023に関係する記事なので感想は欠かせませんよね!!!!!!!!!!!!!!!
 関係者目線かつ映像屋目線での感想&思い出になってしまうんですが、読んでいただけたら幸いです。

個人的な感想

もうね、やばかった。

 私自身関係者ですし、前日のリハーサルを見ていたので全体像は大体把握してたんですが、いざ公開されるとなるとセトリとか全部頭から抜けるんですけど、やっぱり思考の外には情報が残ってるんですよ。
 このセトリや演出を初めて目にした人間はどう思ったのでしょうか。あまり演出が伝わってこかった人間もいるかもしれませんし、思いがけない曲が流れてきて思わず涙を流してしまった人間もいたかもしれません。
なんなら、あまりの情報量に脳の思考回路が焼き切れた人間だっているかもしれない。
 一度でいいから関係する情報を脳内から消し去って、もう一度見てみたい。そんな出来で、そんな熱さを感じました。

 想像以上のクソデカ規模になったおかげで、開場から終演まで途切れることのない、9万件超えのコメント。そのコメントで叫ばれる愛、感想、断末魔(?)。昨今のニコニコやボカロの勢いを感じた時間でもありました。

 何より興奮したのは自分が制作に深く関わった演目。そう、18曲目「glow」です。
やっぱりね、いついかなる時、何よりも思い入れがあるのは自分が作ったモノなんですよ。興奮しないわけがないじゃないですか。
 さすがに累計視聴者数6.6万人ともなると、手書き文字とか逆光表現とか、自分の拘ったところを誰かが見つけてくれるし、誰かが良いところを見つけてくれる。映像制作を行う中で、過去最大の感動でした。本当にありがとうございます。

まだまだ語りたいことはたくさんありますが、とりあえずこの記事は(おまけを除いて)終わりです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
2024年もあかいをよろしくお願い致します。

次回のボカロ紅白はどうなるんでしょうかね。
するのかしないのか…セトリはどうなるのか…


おまけ

個人的に特にヤバかった演目たち(順不同)

おまけです。私の感想。

一千光年
これは!!!!やばい!!!!!!!
まず映像がね、よすぎるのよ。
振り付けも1からやったらしい。ヤバすぎ。
最後にみんながパッケージのポーズしてたの、気づきました???私は知ってないと気づく余裕すらないと思います!!!!!!!

命に嫌われている。
愛するカンザキさんの曲です。学校に行く電車内でセトリ追加の連絡が飛び込んできたので、高揚感とか興奮とか感動とか嬉しさがごっちゃごちゃになって、その場でなんというか、浮遊感といいますか、ぷかぷか体が浮いている感じになりました。セトリに後から追加された上に、glowがなかなか完成しなかったので映像を作ることは叶いませんでした。無念。

この曲のmmdをあぴミクに踊らせるの、マジでヤバすぎ。可愛いのに重すぎるよ……
あと、サビの歌詞に出てくる「命に嫌われている。」のモーションと配置、まじで神がかっててすき。

炉心融解
私がglowのBlenderパート作ろうと思ったキッカケです。
フレンさん、制作開始直後からBlenderでの作業に入ってたんですよね。ヤバすぎ。
あとリンの存在してる感がエグい。
Cメロのリンが映ってなくても視聴者を飽きさせない映像、マジですごい。
かなり褒めちぎってます。やばい。

マシュマリー
透 明 感 や ば す ぎ 。
Sour式のミクと映像の色合いとマシュマリーの相性良すぎじゃない??
ミクの髪がふわふわしてるのも雰囲気に合っててマジですき。

裏表ラバーズ
この演目の映像制作者はクレジットに10回くらい名前が出てきた、かい⑨とかいう狂人です。1ヶ月半の制作期間なのに10回載るって何???キメラ????
mmdの動画が納品される前にmmdのモーションを別で確認しながら背景映像を作ってたらしくて、モーションとの相性バッチリすぎるんですよね。先回りがうまい。

強風オールバック
完全にネタ枠。
タコルカとかツインテールが足になったミクとか、マジで情報量が多いし、
それがちゃんとめっちゃおもしろい。

まだまだこれら以外にもヤバい演目はたくさんあるんですケド!!!!!!
今回はこれくらいにしておきます!!!!!!!!!!!!!!
ありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

あかい

====終====

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