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90年代の隠れていない名盤、その68(石野卓球)

70回目が見えて来た当コーナー。テクノ系のアーティストの紹介が続きます。今回は電気グルーヴで、お馴染みの石野卓球のソロ・アルバム『BERLIN TRAX』を取り上げます。それでは早速レビューに移りたいと思います。

電気グルーヴのメンバーとして抜群の知名度を誇る石野卓球が、98年にリリースしたソロ・アルバム『BERLIN TRAX』。1曲目『Polynasia』四つ打ちのテクノにオリエンタルなアタック音が加わる、アルバムのオープニングに相応しいナンバーだ。自分はこの曲が大好きで、一時期、何十回、何百回と聴いていた。2曲目『Digibell』は個性的なミニマル・テクノだ。徐々に音が増えて盛り上がる所は流石だ。3曲目『Boogie Ku’damm』は反復音楽が緊迫感を上げて盛り上がりを見せて行く緊張感に満ちたスリリングなナンバー。4曲目『Stoned Dee‐jay don’t lie』フレーズが反復する冒頭から伸びやかに曲が広がって行くナンバー。5曲目『T.E.C. (Trans Europa Center)』暗闇のフロアに光が差し込み様な鮮烈なフレーズの反復から、一気に曲を盛り上げるアッパーなナンバーだ。6曲目『Taxi funk』はミニマルなテクノが変調する事なく続く平均的な一曲。7曲目『Alles nach Nippon』は冒頭から上げて行く強力なナンバーだ。タイプとしては『Polynasia』に近いナンバーだ。8曲目『BYKE』は、少ないフレーズの反復から、色々な電子音、ノイズが入って来て盛り上げる緊張感のある1曲。9曲目『KBG 3:47am』は短い電子音の反復で始まるが、曲全体にダークなイメージがある、徐々に音が重なって行くが、ダークであり緊張感がある。卓球、入魂の1曲だ。ラストに当たろ10曲目『Conga‐O‐matik』はタイトル通りコンガの打撃音を大胆に取り込んだナンバーだ。やがてリズムが小さくなり、このアルバムは終わる。石野卓球がソロとしてやってみたかったインストゥルメンタル、石野の気合と才覚が爆発した傑作である。未聴の方がいたら是非聴いて欲しい。傑作。

以上石野卓球のアルバム『BERLIN TRAX』の紹介でした。次回取り上げるアーティストは未定です。よろしくお願いします!

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