1.5億の男

借金1.5億円を抱えて会社再建中の社長です。 様々なご縁や運命の導きによって、突然会社…

1.5億の男

借金1.5億円を抱えて会社再建中の社長です。 様々なご縁や運命の導きによって、突然会社の社長になりました。 どんな考え方、やり方で会社を再生しているのかを、リアルタイムで公開いたします。 会社を再建している社会人の皆さんに、私の経験を届けられたら嬉しいです。

最近の記事

危機が思考をつくる

どうしたら思考力が身につくのか? 結論から言うとそれは「危機に身をおくこと」だ。 なぜなら、人間は危機的状況に陥って、はじめて思考するからだ。 危機に陥っていない人間は本当の意味では思考していない。 自分や自分の家族が一生生きていく上、衣食住が完全に保証されているとしたら、あなたは真剣に思考するだろうか。 私なら思考しない。表向きは思考しているつもりでも、深層心理(無意識)が「何もしなくても大丈夫、生きていける」と認識していたら、深い思考は起きない。 「思考しても思

    • 再生への序章

      最初に私がしたことは、社員へのインタビューでした。 この会社は創業から13年続いています。 それはクライアントにとって、何かしらの価値があったからなわけです。 この会社の中心的価値は何か、を発見するために社員6名にインタビューしました。 中には希望を捨ててしまった人もいました。 「この会社にはまだ可能性がある」と希望を持ち続けている人もいました。 長い間クライアントに貢献してきた実績と社員の希望があれば、あとはそれを整えるだけです。 この会社には、その2つがあっ

      • 1.5億返済物語 組織の崩壊

        創業社長は会社に階層をつくらず、すべて自分が意思決定していた。 社長1人、その他10名。 それ故に社長が亡くなったあとは、会社が大混乱に陥ったのだ。 他社を蹴落とすための罵詈雑言。 社員は次々に辞めていった。 売上は減る一方。 ある幹部社員は私にこう言った。 「元々私はこの会社にも創業社長にも愛着ないし、会社を再生したいとも思っていない」 また別の社員はこう言った。 「この会社を再生するのは絶対ムリだと思いますよ」 それでも私はこの会社を再生すると決めた。

        • 借金1.5億の会社は、どんな問題を抱えているか

          この会社は、創業社長が亡くなった。突然オフィスで。 プライバシーを配慮して詳しくは語りませんが、とにかく急逝された。 死は誰でもいつかは訪れるイベントで、それがいつ起きるかは分かりません。 だから、亡くなったこと自体は、"会社の問題"ではありません。 借金は事業を拡大する上での、一つの資金調達手段なので、これも問題ではないです。 他に重要な問題がいくつかあります。 生命保険に加入していなかったこと。 創業社長が連帯保証人になっていたこと。 会社を組織化していなかったこと。

        危機が思考をつくる

          借金1.5億返済日記 どんな事業をしているのか?

          4D株式会社(以下、4D)は半導体製造装置の生産性向上サービスを提供する企業です。 半導体は私達の日常生活を豊かにするだけでなく、国家安全保障上でも非常に重要な製品です。 最近の半導体不足によって、政府やマスコミがようやくその重要性に注目していますね。 その半導体の製造過程において、装置の生産性を上げコスト力を強化するのが4Dの仕事です。 半導体製造には数百もの工程がありますが、その中でも4Dは露光装置を得意としています。 またクライアントの生産性を上げるためのパーツや装置

          借金1.5億返済日記 どんな事業をしているのか?

          借金1.5億返済リアルタイム物語

          この日記は、私がどうやって会社を立て直し、借金1.5億円を返済するのか、を広く公開するものです。 そう、借金は今現在もあって、未だ完済してません。 日々の経営に向かい合いながら、その過程で得た貴重な知識経験を多くの人に共有し、気づきを得てもらうことがこの日記の目的です。 私が会社の社長に就任したのは昨年のクリスマスです。 売上は1.5億円/年、社員は5人、ここ数年赤字つづき、債務超過。 さらには社員同士が信頼関係を築けていない状態でした。 なぜ私がこの会社(仮称4D株式

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