管理部門が「サンプリング型ワークフロー」を導入し、無駄な承認プロセスを減らす方法
柴田(@4bata)です。今日思いついたことで、これからいろんな人に相談してフィードバックをもらいながら実現していきます。いろんな人に見せるために、ブログにしておきます。
「サンプリング型ワークフロー」とは、信頼度に応じて確率的に自動承認をしてしまう稟議プロセス
例をあげます。上司Xさんが、部下Aさん、Bさん、Cさんの「経費精算」を承認するプロセスを考えます。まず、一般的な経費精算プロセスはこうなります。
ここで、上司Xさんは、部下A・B・Cさんと一緒に2年ぐらい働いており、それぞれの性格を理解しているとします。Aさんは、几帳面で会社のルールを理解しており、経費精算もほぼ間違わない。Bさんは普通。Cさんは、適当な人です。経費の承認をするとき、上司Xさんは誰が申請してきたかによって、経費精算の内容をどれぐらい細かくチェックするか見極めているはずです。そこで、信頼度に応じて、確率的で自動承認をしてしまうワークフローを考えます。
上司のXさんがワークフローシステムのパラメータ設定をします。Aさんは過去二年の実績からほぼ間違わないので、80%は自動承認。上司Xさんは5回に1回ぐらいだけは経費申請の内容を確認します。逆にCさんは適当なので、毎回チェックします。
これが、「サンプリング型ワークフロー」の基本的なアイデアです。全部チェックしなくても、間引いて「サンプリング」すれば状態がある程度わかる、という意味で名付けました。次に、このワークフローをどんなときに使うべきかを考えます。
「全数チェック型ワークフロー」と「サンプリング型ワークフロー」を使い分ける
取引先に反社会的勢力が含まれているかどうか。これはひとつでも混ざっていたらまずいので、すべてチェックする必要があります。逆に、5000円以下の経費精算はどうでしょうか。上で説明したように、部下の信頼度に応じて、確率的に自動承認を取り入れてもいいかもしれません。サンプリングのパラメーターを「0~100」の幅で設定することで、適切に承認プロセスを間引くことができるはずです。
会社として承認プロセスを整える必要があったとしても、すべての承認が「全数チェック」である必要はない
稟議のプロセスを整えると、大抵「重厚長大」になっていきます。その原因は、世の中にある「承認に関するワークフローシステム」がすべて「全数チェック」を前提にしているからではないでしょうか。実際には、適切に「間引く」ことができるはずなのです。
内部監査や外部監査で、「サンプリング型ワークフロー」のパラメータ設定が正しいかをチェックすればよい
社内で行われている各種のワークフローが適切かどうかを確認するのが、内部監査や外部監査です。プロセスが適切かどうかを、確認する役割があれば、おかしなパラメーターは排除することができるはずです。
優れたマネージャーは普通にやっているプロセスだ
システムにすると特殊であるように見えますが、優れたマネージャーは普通にやっているプロセスです。仕事が任せられる部下に関しては、たまにしか確認せず自由にやらせ、まだ不安な部下に関しては支援の頻度を増やしています。
組織の自律度を定量化することができる
この「自動承認確率」のパラメーターが大きく、かつ監査的にもOKが出れば、そのチームは自律的に動けていると判断することができます。全社的にこのワークフローシステムを導入すれば部署ごとの「自律度」を定量化することもできそうです。
自動承認確率パラメーターを0%にすれば、普通のワークフローと同じ。つまり、少しずつ導入できる
自動承認確率を0%にすると、普通のワークフローです。つまり、組織に急激な変化を起こす必要はなく、少しずつ移行させることもできます。
これを実現するシステムはあるのだろうか?誰か教えてください。いろいろ問題点もあるはずなので、それも教えてください。
これを実現できるシステムが既にあるのかわからないので、知っている方はtwitterで教えてください。また、問題点もありそうなので教えてください。
今回は以上です。
誰かが書いてたけど、サポートしてもらったらそのお金をだれか別の人のサポートに回すと書いていて、それいいなとおもったのでやります!