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生きていくための、透明の遺影


自分が何歳になったらどんなふうになるのかな、というのは きっと誰しもが考えたことがあると思う。
その通りになっているひともいるかもしれないけど、全然違ったなという声を聞くことの方が多い気がする。

小学生くらいの頃、自分が長く生きていくということに実感が湧かなかった。その頃のわたしは、17歳くらいで人生が終わっていた。
終わっていた、というか、その先が見えなかった。

それはいくつになっても同じで、今だって、目の前にある毎日を生きていくということが精一杯で、その先の未来なんてあまり考えられないし、予想ができない。

予想ができないまま、つい先日誕生日を迎えた。

今年の誕生日は自分にとってちょっと特別で、いろんなことの区切りであったので、迎えたいような迎えたくないようなそんな気持ちでいた。
そんな気持ちでいたので、だからこそ、誕生日を迎える前に記録を残しておきたいと思った。
その記録を、これまでの自分の人生を残すものとして、これから先の自分を迎えるためのものとして、"遺影"として残しておこうとおもった。

自分ひとりではとても難しかったので、さくらちゃんとトウゴさんにご協力頂いて、素敵な写真を撮っていただきました。


くびもと
ひだり
みぎ
てもと


以前からさくらちゃんの作品をみていて素敵だなと思っていました。ボディペイントを描いているのも見ていて、いつかお願いしたいと思っていたので、絶対に今お願いするべき!と思って連絡しました。
快く引き受けてもらえてうれしかった。

そこそこ生きてそれなりに人生経験を積んで、初対面の人と対峙したときに、直感で感じる空気感や雰囲気、合う/合わないは、あながち間違いではないということを思っているのだけど
トウゴさんは緊張せずお話しができて、なんとなく合うなあと思ったし、心地よい空気感を纏った方だなあと感じました。

筆が動いていく感覚だけしかわからなくてわくわくしてました
自分が見えなかった風景

さくらちゃんの息子・湖太郎くんとも会えたのが初めてで、描いてもらってる間ずーっと眺めてた。
さくらちゃんのお腹の中で動いているのを触らせてもらった子がもうこんなに大きくなった、と思うと感動する。
赤ちゃんってずっと見ていられる。これからたくさんのことを新鮮に感じて、いろんな可能性を秘めていると思うと成長がとっても楽しみ。何にだってなれるね。すくすくと育っていってほしい。

さくらちゃんとトウゴさんといろんなお話をしながら、マックを頼んでパーティーを挟みつつの一日。
トウゴさんとはこの日初めてお会いしたし、さくらちゃんとは前から知り合っていたものの、いろんなお話しをちゃんとするのは実はこの日が初めてだったけれど、人見知りなわたしが緊張せずとっても楽しくて、数日間余韻に浸っていました。


これはトウゴさんがコラージュを作ってくださったもの。トウゴさんの写真は全体的にやわらかくてあたたかくてとってもすてき。コラージュの雰囲気、気持ちいい夢の中みたいなかんじがして好き。

今回の作品に、さくらちゃんが「pudyu」というタイトルをつけてくれた。

「pudyu」

全部もってる

全部見せてる

なのに全部知らない

pudyu..pudyu..pudyu

尖さくら


さくらちゃんに、どういうところからこのタイトルと文章を考えてくれたのか聞いてみたら
"透明なイメージがあって、こちらが感じやすいイメージをくれるけど、透明だから知らない部分や見えないところがたくさんありそう"というところから、と教えてくれた。

わたしは昔から、何か得意なものがあるわけでもなく、人を惹きつけるようなものがあるわけでもなく
人見知りで、大人数いるところでは存在感があまりなく、なにもない人間であることがコンプレックスと思っていたのだけど
「透明」というイメージが、この言葉が、今まで苦しく感じていた自分が救われた気持ちになった。

わたしは自分の容姿に自信がない。

好きになれるように努力はしているつもりだけれど、じゃあ好きなのかと言われたらそう答えられる自信は持てなくて、それでも、写真を撮ってもらうことはとてもたのしい。

ふたりにこうして機会をつくってもらったからこそそれをより一層感じた。モデル、というにも、被写体、というにもどれも烏滸がましくて言えないけれど、これからもっと、写真に撮ってもらうことをしていきたいとおもいました。
今後もっと、こういう機会を増やしていけたらいいな。ゆくゆくはこれもひとつの仕事というか、生業にできたらいいなあ。どうやっていけばいいかまだわからないけど、がんばりたい。


こんなに自分を並べるの写真を並べるのもなんだか緊張する。
でもこれは、わたしがこの先、生きていくための遺影。
この先のわたしはどうなっていくのかな。いつでも、何にだってなれるような気がしていたい。
この先の人生でも、この写真はきっとずっと、わたしの中での宝物のひとつ。


Special thanks.

drowing:尖さくら
https://instagram.com/huju_bodypaint
https://instagram.com/togarisakura_all

photo:togo saki
https://instagram.com/togosaki

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