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喉の奥にイモを感じたら

みんなそうだと思うけど、涙をこらえると喉の奥にイモがつまったような息苦しさを感じる。

子育てを通じて、特にダウン症を持って生まれた上の子が小さいうちは、本当にしょっちゅう喉の奥にイモを感じて生きていた。

あれから10年、振り返ってみると、イモを感じた理由(涙が出そうになる理由)の根っこはだいたい「孤独感」だったなぁと思う。

社会との壁、周りの親との壁、友人との壁、実の親との壁、私の周りは壁だらけだと感じていた。

誰かに聞いてほしいけれど誰にも言えないささいなことが積もってしまっていた。

障害のある子が一番上の子だったから余計にそうだったのかもしれない。

「話せば相手を困らせるだけ」

「だれにもわかってもらえない」

ずっとそう思って心の底にため込んだものがふとした瞬間に喉の奥のイモとして存在感を出してくる。単純に苦しい。

学生時代には何でも話せると思っていた友達にも、言えない、言えやしない。

自分の親に言って、想定していたのと全然違ったレスポンスで特大ブーメランイモ感になったことがある。

ほどほどにどこかに吐き出して誰かに「うんうん」って言ってもらえればOKなんだけれど、それがなかなかに難しいのだ。

いま、子育てにまつわるイモ感のピークはたぶん過ぎて、色々な壁も昔より低く感じられるようになってきたのは色々な情報が入るようになってきたからかもしれない。ありがとう世の中のみなさん。ありがとう情報化社会。


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