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ウィンドウ手書きで書き換え

2ヶ月に1回の割合で書き換えをしている、
美容室の大きなウィンドウ。

美容室のオーナーは、

「お店の広告費を、ホームページ制作に当てようと考えていた矢先に、
制作会社が倒産してしまったのです。その広告費を、
店頭のウィンドウ制作に当てることにしたんです。」
と話して下さいました。

以前から、お店の大きな窓を季節のシールなどで装飾なさって
いたオーナー。

大きな窓は、日差しもたっぷり入り明るくて気持ち良い。
通りからも、中の様子が見える。
その一方で、来店されているお客様からは
外から丸見えになってしまうので、なんとなく落ち着かない。

そんなことを気遣い、オーナーはカーテンなどで全部隠すことをせず、
ジェルシールを使って季節毎に張り替えて変化もつけていらっしゃいました。

ひょんなきっかけで、私がお店のウィンドウを演出していると知ってくださって、仕事のご依頼をいただきました。
ご依頼頂いたのはコロナ禍の昨年のことです。

ほとんどの人が外出もできず、ましてやお店を経営されている
立場であるオーナーは、

「自分のためというより、外を歩いている方々にも何か明るい気持ちになって欲しくて、ウィンドウを書いていただこうと依頼しました」

とおっしゃっていただいた事を、はっきりと覚えています。

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今日でウィンドウを書かせていただいてから4回目の書き換え
だったのですが、お客様の反応を伺ったところ、

●ウィンドウの前で立ち止まっている人が増えた
●ウィンドウの前で立ち話をしているお客様が増えた
●次はどんな柄になるか楽しみだわ〜と帰り際におっしゃてくださるお客様が増えた。
●お店の中にいてワクワクする。
●気持ちが上がる

とのことでした。

私としては、書き換えをするものなので
次回また消すところから始まるわけです。

ですので、たいてい「素敵なイラストですね」と
言われることが多いのですが、
店頭演出はお客様の第一印象に大きく関わる
ところですので、ウィンドウを演出することに依り、
お客様の行動がどう変わるのか、が一番大事。

ですので、アートを描いているというよりは、

お客様のどんな感情に訴えることができるのか、
そして来店してくれるのか、そちらのほうを優先しているため、
消して書き直して変化を出すために
ウィンドウを演出している、という感覚です。

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とはいえ、こんなおまけもあったりするので、
少しはアートの感覚もあるのかな。


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