見出し画像

黒板書く以外のスキルとは?

何度も何度も繰り返しているようですが、
黒板を書いた成果物として評価されがちな黒板職人。
しかし、黒板を書くまでにかなり時間をかけている。

文字やイラストが書ける人、というイメージは拭えないのかもしれない。

けれども、黒板を実際に書くスキル以上に求められるのが、
クライアントとの打ち合わせでヒアリングをする時の
コミュニケーション能力です。

ヒアリングする→お客様が知りたいことってなんだろう→キャッチをいくつか考える→キャッチコピーを決める→レイアウトを考える→色とイラストなどを決める→実際に黒板に書く

黒板には、お店のスタッフ1人以上の仕事をしてもらわなければ
ならない。
黒板は飾りで書いているわけではないので〜。

私は、クライアントの取材を特に大切にしている。
クライアントのお話を伺わないと、黒板が書けないからです。
クライアントの想い、お店のコンセプトをヒアリングして
それをお客様に伝えなければいけない。
伝わらなければ、お客様は来店してはくれません。

黒板を書く技術ももちろん磨いていかないといけないのは
当然ではあります。

しかしそれ以上に大事なのは、
オーナーから話を引き出すコミュニケーション力だということを
痛感しています。

今まで多くのオーナーさんに取材をしてきました。

オーナーさんはそれぞれに、お店を出した熱い想いが
あります。
どの方もとても素晴らしい想いがあり、そのために困難を乗り越えて
いらした経緯もあったりします。

けれども、実際にはそのことを、お客様に
「上手く伝えられないんだよね」
とおっしゃるオーナーさんもいらっしゃいました。

私はその度に、とてももったいないなと感じていて、
その想いを知っていたなら、このお店にもっと興味を
持っただろうし、お店にも来てみたいな、お料理も
食べてみたいな、商品を買ってみたいなって思って
いたはずなのにと。

自分は黒板を書くという名目で、お店にうかがうのですが、
とにかくお店の良さを引き出したくて、知りたくて
そのお店に興味がもてるまで、事前にも予習していきます。

黒板を書く前の準備が
黒板職人というよりは、黒板マーケティングとしての
仕事なのです。

私は販売の仕事も長いので、
どうすればお客様が足を運んでくださるのかを
いつも考えていました。

黒板を書く仕事を始めるに当たっては、
お客様にとにかく足を止めてもらう、を前提に
書くようにしました。

なので、ただ金額やメニューを書いても
お客様は興味もなければ、そのお店のことも
知らないので来店のきっかけにはならない、と
言うことを知っています。

画像1

お店がオープンしてから3年目くらいまでは、とにかく自己紹介。
お店の名前を覚えてもらわないといけない。

お店の名前がわからないと、口コミしてもらえません。
けれども、とても多いのがローマ字や英語表記で
カッコいい看板多いです。

お店のイメージもあると思うし、オーナーさんのこだわり
の部分かもしれませんが、お客様は「なんていう名前のお店?」
と思っている方が多いんですよね。

お店にインタビューするコミュニケーションと、
お客様へのマーケティングを意識するスキル。

一枚の黒板を書くためには、いろいろな引き出しが必要です。
毎日毎日学びは終わらない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?