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Creative management

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「正解の見えない時代」「AIが多くの仕事を担う時代」ライフスタイルやビジネスにアート×デザイン思考を取り入れることが注目を浴びています。ロジカル思考>デザイン思考>アート思考を横…
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2021年2月の記事一覧

【マイルス・デイビスのイノベーション】

音楽の芸術家 アート思考というと、ルネサンス以降の絵画や現代アートなどの文脈で語られることが多いですが、音楽の世界でもイノベーションを起こした芸術家はいます。 音楽のカテゴリーで芸術家と呼べる人は?というと、バッハ?ベートーベン?では近代の音楽では?ジョン・ケージ? 特に近代においてアーティストと言われれば思いあたりますが、芸術家というとなかなか思い当たりませんよね。 現代のショービジネスつまりエンターテインメントの音楽の世界では芸術家と称される人は稀な様に思います。心

【脱アート:③踊る神の島バリ】

アートは無くなってしまえばいい。 アート思考を日々考えていくうちに、今注目されているビジネスとアートの関係を紐解く為には、その前に人や社会とアートの関係について踏まえておく必要があると考えました。その3回目。過去の記事は以下になります。 私が30年前にフィールドワークを行なったバリの舞踏にアーキタイプ(芸術以前の元型表現)のヒントを探してみたいと思います。 観客不在 私がバリ舞踏を知ったのは1985年のプリアタン歌舞団の国立劇場での公演でした。煌びやかなガムランの響きと魅

【脱アート:②シティーリペアーと日本の地域アートにおける課題】

前回のnoteではアート以前のアートをアーキタイプと呼んで縄文のアーキタイプに触れました。 今回は現代の社会現象としてのアーキタイプを紹介しましょう。 シティー・リペアー アメリカで一番住みたい街、ポートランドの「シティーリペアー」についてご紹介します。2018年逗子アートフェスティバルの関連イベントとして逗子アートネットワークのメンバー佐藤 有美さん主催で「シティーリペアー」を推進するNPOのコアメンバーとして10年以上に渡り活躍してきたマット・ビボウさんのセミナーを開

【脱アート:①アートとアーキタイプ”縄文式土器はアートなのか?”】

アートは無くなってしまえばいい。 アート思考を日々考えていくうちに、今注目されているビジネスとアートの関係を紐解く為には、その前に人や社会とアートの関係について踏まえておく必要があると考えました。 唐突ですが、私は心の底でアートという概念がなくなってしまえば良いと思っています。表現することをやめるという意味ではありません。一般的に言われる西洋からもたらされたアートという概念自体に疑問を感じているという意味です。もともと芸術という言葉自体、明治時代以前、日本にはなかったそうで