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Creative management

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「正解の見えない時代」「AIが多くの仕事を担う時代」ライフスタイルやビジネスにアート×デザイン思考を取り入れることが注目を浴びています。ロジカル思考>デザイン思考>アート思考を横…
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2020年6月の記事一覧

【メディアアートとシンギュラリティ】

アルスエレクトロニカは昨年で創立40周年を迎えた、オーストリアのリンツで開催されている芸術・先端技術・文化の世界的なフェスティバルです。 アルスエレクトロニカのコンセプトはデジタルな空間も公共の世界ととらえる必要があるというもので、人々が社会の構成員である事をアートとテクノロジーを通して再認識する事。人に「問い」を生み出して、アートはそれを考えさせるラボのようなものだ。という考え方があります。アートの視点からテクノロジーの起源・成功・さらには愚行に渡るまで追いかけ、予測し、

【アート思考の原体験と教育】

今から50年前の自分。圧倒的に素敵な未来とアートやデザインがそこにはあった。それが僕の未来像になった。SF映画のような未来の建物や見たことのないデザインは単なる物質的な豊かさだけではないアートとテクノロジーが融合した未来都市。その頃から人間の創造力の素晴らしさやテクノロジーの可能性が自分の中に芽生えたのかもしれない。  この体験が僕のアートの原体験だった。そして、50年を経た今、テクノロジーは確かに進み日本は世界的にも安全で便利な社会になった。でも、一つ気がかりなのはア

【文化ってなんだ?】

自分でアート思考のセミナーとかやって何がしたいんだろう?と考えたら【思考の種まき】がしたいんだとわかりました。種をみんなで耕したら文化になる。 「culture」の語源は「耕す」を意味するラテン語で「心を耕すこと」なんだそうだ。【思考の種まき】においては、その種は気付きだったり好奇心の素だったりする。 これからの日本が誇れるのはITでも経済でもなく文化であると思います。アート思考はみんなで文化を耕すことの重要性も示唆している様に感じます。私たち日本人は島国として、いい意味で

【アンドロイドは電気羊の絵を描くか】

アート思考セミナー受講生を中心に、一般の方も参加できるオンライントークセッションを毎月2回多彩なゲストを招き行っています。昨晩の【アート思考トークセッション】も大盛況でした。アート思考のアプローチとして、アーティストの内発的な創造力をビジネスイノベーションに活かすところから、外在する作品との対話からアート内在化させ「自分だけの答え」を見つけるプロセスまで、そのアプローチは様々です。今回のトークセッションでは「AIとアート」をテーマに、アートとは何か?を考察してみました。 今

【アート思考の誤解】

最近、アート思考がブームにもなってきています。一方でビジネスフレームとしてハウツーモノみたいに思われているのも否めないです。アート思考をどの様に受けとめるかは、人それぞれで良いのですが、ビジネスを軸に考える前に、人間の本質や創造性など人間が本来持つ感性が軸にある。ということが大切だと思います。 アートは芸術家が感じた社会の様々な事象に対するアウトプットみたいなものです。家族の問題から文明、環境問題、テクノロジー、イデオロギー、人権、宗教など社会全体への「問い」の源泉とも言え