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UltraLight Recording の前身

何年か前、「Ninja Recordings(ニンジャ・レコーディングス)」という事業をやっていました。キャリーケース(スーツケース)で全国出張録音するというもので、「せっかくの演奏会、もっと多くの人にとどけましょうよ!」という思いで。しかしながら宿泊交通費が経費にのしかかり、事業として優れたものではありませんでした。

そして今は名前を変え、「UltraLight Recording」というコンセプトで、「機械を減らし機会を増やす」を信条に録音を続けています。条件さえ整えば、アタッシュケース1つでオーケストラを録ることも可能。やっていることは「Ninja Recordings」と大差ないし経費の問題はなにも解決していないけれど、時代が変わった――そう、配信の需要が増えたのです。

「機械(=機材)を減らす」といっても、これはレコーディング・エンジニアにとって難しい話。なぜなら、機材は録音の質に直結するからです。とはいえ、

高価な機材を数多く使ったからといって、良い録音になるとは限らない

のも事実。Ninja Recordings 時代に「いかに機材を減らして良い音で録るか」を身銭を切って追求できた経験が今に活きているので、失敗も悪くないですね。

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