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“子育てない” の大変さは、表に出てこない

新型コロナウイルス蔓延の影響で、保育園に子どもを預けられないケースが散見されるようになった。こうなると、親は思うように働けなくなる。

「すみません、自宅で保育するので、しばらくは出勤できません」

その裏で何が起こるかというと、子どもを持たない人の業務量が増える。在宅勤務ができたとしても、お留守番もできない子どもが隣にいるのだから、ほとんど仕事にならないのだ。

そして、穿った見かたをすれば、子どもを持っている人は、自宅保育という建前によって、通勤による感染リスクから遠ざかることができる

いや、「子育ては社会全体でするものだ」という意見もあるだろう。でも、人の感情はそう単純なものでもない。子どもを持たない人にだって、

「すみません、自宅から出たくないので、しばらくは出勤できません」

と言う権利があるのではないか?

……そんなことをぐるぐる考えていたら、こんな試みに出会った。石渡悠起子さんという方が発起人で、『The Art of Waiting』というアメリカの書籍を翻訳出版するべく活動されている。

年賀状に家族写真を載せたい気持ちはわかる。でもそれは、ひょっとしたら、送る対象によっては “毒を塗った弓矢を放つに等しい行為” かも知れない。我が物顔でベビーカーをおしている夫婦に道を譲った彼女は、忸怩たる思いでいるかも知れない。

子育ての大変さは知っているし、子育てに関する情報は溢れている。

ところが、【それ以外の視点】は、驚くほど少ない。

少子高齢化社会である……この、クラウドファンディングの本から、多様性に触れてみるのはけっこう大切なことなんじゃないか。表に出てこない情報を得たら、もっと優しくなれるし、もっと強くいられる気がする。

※ヘッダー画像は、クラウドファンディングのページよりキャプチャして拝借しました。

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