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わけもわからずメタバース

アパレル企業に20年務めた後、安定した収入を捨て脱サラ。現在進行形で波乱万丈の日々が続く。

引き続き案件が舞い込む。次はメタバース案件だ。最近は猫も杓子もメタバース。言葉はよく聞くが誰もよく分かっていないような不確定なものだ。事実ルールや法整備は追いついておらず、定義も曖昧でここ1年でかなり議論は進んだ感はあるが、まだまだ課題は残っているだろう。

と言いながらも私が一番わかっていない。案件が舞い込み勉強したが、簡単に言うと仮想空間に社会性が備わっているもの、というような認識だ。

現在、さまざまな企業でメタバースに対しての関心が高まる一方で、正直オーバースペックで導入するのは費用対効果に見合わない、といった現象も多い。一からメタバース空間を構築するのは多大なコストがかかるし、端末も必要になることもあるし、見合ったサービス内容も必要だ。ゲームのようなエンタメであれば良いのだが、実際の企業のサービスにおいて導入して、優れたものだとしてもユーザーに浸透するハードルは高いように感じる。

お手軽なメタバースも存在する。例えばマターポートと呼ばれる360°カメラで撮影した映像データを編集して、仮想空間を作り上げるもので、主に不動産業者の物件内見や施設の見学などに採用されている。これらは実際に存在する空間をベースに作られているため、デジタルツインと呼ばれるようなもので、それはメタバースじゃない、というような意見もあるだろうがそこは置いておく。これらは加工や編集を施してカスタムしていくことも可能で、測量機能なども備わっていることから空間の記録として需要は非常に高く、今後も増加していくと思われる。

この技術はコストも低く、非常に便利だ。ホームページなどで無数に写真を並べていくより、空間内を自由に見て歩きまわれるものは非常にわかりやすい。ホテルやレンタルスペースなど空間自体に価値があり、そのイメージを訴求したい場合に有効だ。

ただ、この技術だけを提案するコンサルは失格なのだろう。ただの技術の営業代行なだけで、課題を解決するコンテンツとして、複合的なものが必要だ。

この3DCG内にはURLやデータ挿入は何でもできる。空間の説明をする動画コンテンツを挿入したり、オンラインで接客することもできる。企業に合わせたコンテンツ挿入によって一つのプラットフォームに出来るのだ。

という事で、これらの技術を使って一つの企業の課題を解決する提案をした。細かいことは機密事項なので伏せさせていただくが、結果的に成功し、現地の撮影、3DCGの製作、挿入するコンテンツの制作を行い、一つのプラットフォームを作った。ここにユーザーが集まり、人によっては情報を得て、人によっては物を買い、人によってはコミュニティを作る。

わけもわからないままメタバース案件を経験したわけだが、なるほど。お手軽メタバースでここまでできるのなら、今から到来する本格的なメタバースは革命的なものになる。大手企業はすでに参入を始めているが、中小企業はどのように段階を踏んで自社にあった導入を進めていくかがカギになるだろう。

今回も勉強になった。



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