👀歯科経営2.0 松岡　督明

この本には３つの歯科医院の院長・理事長をされている松岡　督明先生が重要と考える歯科医院経営の重要ポイントが書かれています。

６つの章からなこの本について僕が重要と考えるポイントをまとめて書いていきます😊

第１章　環境を整える

ただでさえ恐怖のイメージしかない歯科医院に置いて、患者さんやそこで働くスタッフがリラックスできる環境を整えることは、非常に重要です。具体的に松岡先生が行っている内容は以下の通りです。

・院内の内装の色をリラックスできる茶色や緑を基調にしたものにする。

・リラックスできる香りを研究し、アロマを使う

・個室を別室でオペ用とエステ用で作るが、基本的には開放的なオープンスペースでの治療を行う。（チェアー同士は曇りガラスで仕切る）

・内装のテーマは、歯科医院らしくないこと、外から見えるようにすること、開放的なスペースにすること

・請求できる部分を増やす。つまり、患者さんが治療を選べる選択肢を多くする。また、説明ツールを充実させる。

・マグネット効果を使う！　（人を多く集める事ができる集客施設をマグネットと言っていますが、こうした施設があると、自然に多くの患者さんが集まるようになります。）

・スタッフの控えとなるような個室を作らない。その代わり、医院内に踊り場のようなオープンスペースを作る。（悪口や喧嘩の温床を作らない）

第２章　医院経営の基本的考え方

■理念の重要性

理念という軸がないと行き当たりばったりの経営になってしまします。何かあったときに医院の根底となる理念を共有していくことは、非常に重要です。

■売り上げ目標の設定

月の目標、年間の目標、新規患者の目標人数など目標を設定した上で、患者が他医院ではなく、自分の医院の良さをわかってもらう機会が必要です（内覧会など）。

■売り上げと利益の関係をしる

上の図は大まかな歯科医院の売り上げと利益の関係です。まず基本として、この関係をしっかり把握していく事が重要です。

■いい治療を広げていくために経営を学ぶ。

経営を学び利益を上げることで設備面からも患者さんに良い医療の提供を行う事ができます。

第３章　マーケティングと新規顧客の獲得

この章の重要てんをまとめると

・ウェブサイトの作り方、SEOについて学ぶ

これは特に今の時代重要な要素です。

・クレームに対する改善

クレームから学ぶことは多く、それを次に活かすことは大変重要です。

・自社の価値、差別化対策をしっかりする

第４章　スタッフと患者さんのマネージメント

・行動指針クレドの存在

クレドとは企業全体の従業員が心がける信条や経営指針です。クレドを徹底することによりプラスの考え方、ここで働いていることの素晴らしさをスタッフ全員の考えに染み込ませる事ができます。

・仕組み化で品質を均等化する

人は誰でも失敗するという考えのもと、なるべく個々の能力に依存しない仕組みを作る必要があります。例えばマニュアルを作ったらクラウド上に保存して誰でも見られるようにして共有することもその一つです。また松岡先生の場合、新人に対してマニュアルを覚えたかどうかテストを実施しているそうです。

・大切なのはコミュニケーションの回数

心理学の世界に、ザイオンス効果という言葉があります。人間関係において『熟知性の原則』と呼ばれ、何度も繰り返し接触していくうちに好感度や評価等が高まっていくという効果です。コミュニケーションの内容も重要ですが、筆者は特にこのコミュニケーション回数を重要視しています。

・女性は理論だけでは動かない

歯科医院の場合特に女性中心になります。多くの医院んで院長と女性スタッフがうまくいかないのは、理詰めで、女性スタッフを納得させようとしているからだと書かれています。重要なことは傾聴し、どうやったら女性スタッフが成長してくれるか？一緒になって考えることです。

・スタッフは怒らない。褒めて育てる

筆者がスタッフと多く関わって感じたことは、怒って良いことは何もないということです。例えば、患者さんを見送る時マスクを付けていたスタッフがいた場合、怒るのではなく、優しく『マスクは外して見送ってね』と言います。そして次回それができていたら、『素晴らしいね』としっかり褒めます。その方が成長は格段に早いです。

・受付は医院の顔

医院で1番多くの患者さんと顔を合わすのは受付です。そうなると、医院のイメージの大部分を担うのは受付ということになります。受付を閉鎖的にせずに事務など他職もたまに入ることで風とおしがよくなり。何かあっても院長も耳に入りやすくなります。

・キャンセル対策のシステム化

キャンセル対策は歯科医院にとって非常に重要なことです。筆者の医院はキャンセルポリシーと呼ばれる注意書きを作ったり、もしキャンセルがでた場合、そこに来院可能な人のキャンセル待ちリストを作っています。

第５章　クリニック経営が失敗する原因

・自分の考えに固執すること

・医院の規模が可能性を閉ざす

これからの開業には５台以上入れられるスペースでの開業を考えた方がいいと思います。スペースに限りがあるとどんなに頑張っても、頭打ちになりそれ以上がんばりようがなくなってしまいます。また、視認性の悪い２階以上の階より１階での開業をすすめています。

・求人ができない立地条件

田舎で、駅から遠く、チェアも３台ほど。こういう状況下で開業することは非常に危険です。早い段階で移転開業することも１つです。

第６章　経営に必要なマインドとは

・アウトプットこそが成功への鍵

アウトプットをすることは３つの意味で非常に有効です。

１：人にわかりやすく説明するというフィルターがかかる

２：他の人に対する影響力が得られる

３：視野が広がり、受け止められる情報が多くなる

・即断即決即行動

・組織は院長の器以上の大きさにはならない

・アイデアに価値はない。実行して初めて価値がある

自身は２年後に独立開業を考えていますが、非常に勉強になる本でした😊😊

これからも即断即決即行動で頑張って行こうと思います。