東京農工大学OB管弦楽団 第32回演奏会

久し振りにオーケストラの演奏会に行ってきました。
農工大のOBオケを聴くのは3年振り。雑記メモを残しておきます。

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2020年10月11日(日)
@府中の森芸術劇場 どりーむホール

ボロディン:ダッタン人の踊り 歌劇「イーゴリ公」より
この曲を聴くと、四半世紀以上前、高校生の頃の思い出が蘇ってくる。甘くて酸っぱくて、かなり苦い。冒頭を聴きながら、当時恋仲だったカヨちゃん、美人オーボエ奏者のエミコさん、ラッパのマリさん等々(全て仮名)・・・あぁ懐かしい。

それはさておき、もっと弾け飛ぶような中間部以降を想像していたけど、弦と管打のバランスも悪くなく、なかなかGoodな演奏だった。このオケの弦楽器、上手いなあ。

ドヴォルザーク:交響詩「水の精」
初めて聴く曲で、予習も特にせずに臨んだ。プログラムの曲目紹介に「陰鬱で救いがありません」と書かれていたけれど、本当に何の救いもなく終わってしまった。また、水の精とはあるものの、非常に泥臭い曲で、蓮根でも抜いているのか?という感じ(ちょっと違う)。でも、ドヴォルザークっぽい泥臭い曲は、このオケに実は合っているのかもしれないとも思った。

オーケストラに関してはもはや素人同然なのでよく分からないけど、技術的には難しそうな気配を感じた。管楽器も時折「若さ」をのぞかせるものの、全体的には好仕上がりだった。繰り返しになるけど、このオケの弦楽器、本当に上手いなあ(語彙に難あり)。

ブラームス:交響曲第4番
多分、このオケでは「まずは、ちゃんと楽譜通り誠実に弾く」ということが指揮者から徹底されているのだろう。そして、その誠実さが演奏に現れており、結果として奏者一人ひとりそれぞれの魂がこもった演奏になっていた。指揮者と奏者の信頼も厚いのだろう。

各楽章の最初の出だしで勝負が粗方決まると個人的に思っているのだけど、どの楽章も心地よいテンポ感と音色が表現されており、最初の数小節でその世界に引き込まれた。全体的なアンサンブル、随所に出てくるソロやパートのソリの出来は言うまでもなく、オケ全体を締めたティンパニーにもブラヴォーを送っておきたい。

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コロナ禍での運営は本当に大変だったと思います。でも、まさに「一期一会」の場に立ち会えたことは幸せなことで、その場を提供してくれたスタッフ、奏者には心より感謝です。次回は、「新しい生活様式?なんだっけそれ?」な世の中で、もっと沢山のお客さんにこの感動を味わってもらえることを心より願っております。

お疲れ様でした。

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