オウルン

※この文章はフィクションです

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短編 絶壁の男

男は崖の上にいた。 そこはある家の裏で、竹の支えが下にあり、そこに足を乗せて、男は膝を曲げてしがみついていた。 「うぅっ…」 男は悶絶していた。 膝が痛い。絶望的に膝が痛い。 男は体育座りの格好で崖にしがみついていた。 膝関節への負荷は想像を絶するものだった。 「うぅ、うぅ」 痛いと言いたいが、その一言が出ない。男は涙を見せぬものと決めたからだ。 なぜならば、少しでも膝の力を抜くと男は崖の底へと落ちてしまう。それはどうしても避けたい。そして、なんとか生き延びたい。それが男の望

    • テレビの女、映画の男

      突然だがひとこと言いたい。 テレビの視聴者は女性が圧倒的に多いということ。 特にドラマは顕著。 やはり主婦層など、女性の方が家事などの理由で男性より在宅時間が長くなりがち。 そのため、ドラマは明らかに女性を対象としたものが多い。 朝ドラとかね。 僕の周りではドラマ好きはほとんど女性としか会ったことがない。 やはり、一話1時間で10話もあるものを観るほど暇な男性は少ない。 その分、映画とは2時間だけ、一話完結だから週末の娯楽として男性受けする内容の方がウケる。例えば、筋肉バカ

      • 短編 異次元人 

        俺はトラベラー。そして、探窟家だ。 俺のチームは、この山にあるアビスに次元の歪みがあることを発見した。 「なんだか視界がボヤけるな」 「見えている次元が変化していっているんですから当然ですよ」 「そうか」 そして、俺たちは下へ降りて行った。強い霧が出ていて視界はほとんど見えなくなった。 下へ行けば行くほど寒くなり、ロープを握る手がかじかんだ。 そして、俺らはアビスの底についた。 そこで待っていたのは、異次元人そのひとだった。 異次元人は全身が透明で、顔は無く、表情は体の色が変

        • 心の弱い者にとってSNSは毒

          さっき、さらっとXのアカウントを削除した。 理由は精神面に影響があると感じたからだ。 そもそも、自分は最初から本気でSNSを使う気はなかった。 noteの記事が拡散されると思って始めたものだったが、結果として、あまり変化はなかった。 というか、自分はこのnoteもブログ的なものとして使い、SNSとして使う気は最初から毛頭ない。 やっぱりSNSと自分は相性が悪い。理由は自分にコミュニケーション力が無さすぎるからだ。 社会的ネットワークの構築が不得意な故、やはりSNSは今後避けて

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        短編 絶壁の男

        マガジン

        • ドブス The RIDE
          3本
        • オウルン戦記
          10本
        • 連続小説 侵略者
          6本
        • ドブス・フィクション
          11本
        • 連続短編小説 「阿知波」
          10本

        記事

          JJエイブラムス版スター・トレックの魅力

          皆さん、どうも こんにちわ✋ 突然ですが、 僕はJJエイブラムス版スター・トレック2作が大好きだ。 ここで言う、JJエイブラムス版スタートレックとはケルヴィン・タイムラインと呼ばれ、JJエイブラムスが監督した映画版スタートレック2作のことを指します。 (JJが監督していないビヨンドは今回含みません、あえて) ちなみに映画版は独自の時間軸なので、過去作のTVシリーズとは全く別物になっています。なので、過去作を知らなくても一からちゃんと楽しめる! いやぁ、最高の映画達です。

          JJエイブラムス版スター・トレックの魅力

          リアルでの居場所

          突然だが、こう言いたい。 リアルでの居場所がなくなると、人はネットに降りてくる。 いま、僕にはリアルでの、特に学校での居場所がない。 留年したのは僕だけだから。皆、卒業してしまった。 正直、寂しい。もう周りには誰もいないものだから。 だから、久しぶりにXを始めてしまった。 まぁ、その程度でSNSを始めても、慰めてくれる人はそう多くないのが現実だ。甘えてんじゃないよって話。 ただ、なんとなく、何かにすがりたいという思いが強くなってしまったのだ。現実の孤立した現状を見て、僕は何

          リアルでの居場所

          僕は酒が飲めない

          どうでもいい話、僕は酒に全然強くない。 かなり弱く、一杯で潰れてしまう。 そんでもって、今は飲酒に関してドクターストップがかけれている。つまり、もう絶対に飲めない。 酒が飲めないということは飲み会にも行けない。 まぁ、最初から誘われることないんですけどね。 酒飲めば何とかなるわけじゃないし、現実忘れられるものはほかにもこの世にはわんさかあると思うので、どうだっていいんですがね。 でも、大人って、よく酒の話するよね。 なんだろう、あれって社交辞令的なアレなのかな。 何かとビール

          僕は酒が飲めない

          短編 エレベーターガールと孤立中年

          「3階です」 少し鋭い目をしたエレベーターガールが答えた。 「いや、4階じゃないか」 すると、そのエレベーターガールは 「あの中村さん、あなたは今月から本館から別館に移動になったんじゃないですか。ここは別館で、本館では4階でも、ここでは3階なんですよ」 と、少しキレ気味に答え、目は依然として鋭く吊り上がっていた。 「あぁ、そうか。すまないね」 なんだか、最近虚しい気持ちになるのはなぜだろう。4月、年度初め。俺は孤独だった。いや、厳密に言うと、孤立していた。なぜなら、同じグルー

          短編 エレベーターガールと孤立中年

          2020年代 映画ベスト5

          皆さん、こんにちわ✋ 突然ですが、皆さんにとって2020年代とはどういったものでしたか? 僕にとっては新時代の幕開けとなった時代だと思っています。 アニメ新時代。 そんな中で、映画はどう生きるべきか。 難しい問題ですね。 まぁ、今回は、あえてアニメは除外して、2020年代映画ベストを作ってみようと思います。 ちなみに僕が見た作品だけを選んでるので、かなり偏ってます。そこんとこはご了承を。 では、始まり始まり~ 5位 ソニック・ザ・ムービー 2020年、最初に見た映画

          2020年代 映画ベスト5

          大学生活とは、

          「今日で大学生活が終わる」友達からこう言われた。 「でも、僕は終わらないんだよね」俺はこう答えた。 俺は単位が足りず、大学5年生をやることになってしまった。 俺にとっては大学生活は終わらないのだが、世間一般的には3月31日の今日で学生生活は終わりなのだ。 俺の大学生活を振り返ると、高校生活とは相反して、SNSから遠ざかった4年間だったと言える。 在学中、SNSで大学の同級生さえもフォローしなかった。 なんだろう、それっていうのはある意味で孤立を楽しんでいたのかもしれない。

          大学生活とは、

          最後の生き残り、と言う展開

          皆さん、こんにちわ✋ 突然ですが、私は「最後の生き残り」という展開が大好きだ。 映画やTV番組で最後の生き残りキャラが出てくると、なんか熱くなるところがある。 例えば、 ドラゴンボール。 悟空はサイヤ人の最後の生き残りである。 それは、元ネタであるスーパーマンも同じ。 彼は最後のクリプトン人。 そんでもって、SFで最後の生き残りというと エイリアンのリプリーや、も挙げられる。 ノストロモ号、最後の生き残り。 一人だけ生還したって、なんかロマン有りません? 一人だ

          最後の生き残り、と言う展開

          映画評論は40代を過ぎてから

          皆さん、こんにちわ✋ 突然ですが、ちゃんとした映画評論は40代を過ぎてからじゃないとできないと考えています。 実際、著名な映画評論家は40代を過ぎた方が多いですよね。 僕と同じ20代はとても少ない。 これは別に最近の出来事じゃなくて、昔から高年齢が多い。 その理由として、ある人物の言葉が、僕の頭から離れない。 そう、それは あの淀川長治さん。 あの淀川長治さん曰く、 と、まぁ、出典は忘れてしまったのですが、大体こんなことを、本でか、インタビューでか答えてました。 や

          映画評論は40代を過ぎてから

          ドブスの呪い

          どうでもいい話だが、昨日僕は発狂した。 発狂とは、文字通り突然狂気の世界に行ったということだ。 僕は一日中叫び続けていた。 これはX(旧Twitter)の呪いでもあるだろうし、やはりドブスの呪いであることで間違いないだろう。 辞める辞めると何度も言ったTwitter。 Xになって初めて戻ってきたが、やはり心理的負荷は大きかった。 今の僕では耐えられない。 誰からも反応のない時間。 ひたすら暇である。 暇すぎてドブスの狂気の世界に呼び込まれてしまった。 ドブス顔面キモ人間。

          ドブスの呪い

          短編 ドブスを演じた男

          ”The Man Who Played DOBUS” 俺はいわゆる一発屋芸人だった。 先輩の阿知波さんの口癖である『全てが憎い』をギャグにして、ちょっとテレビに出たりしていた。 芸名は、ドブス顔面キモ人間。 ただ、『全てが憎い』がブームになった時には、テレビ出演も朝から夜までぶっ通しの日が普通にあった。 僕のネタの元ネタはあの阿知波さんだ。あのセリフや世界観は阿知波さんしか持っていないことだから、僕の再現には限界があった。やっぱり、本人がオリジナルだし、それを超えることはで

          短編 ドブスを演じた男

          最近、とにかく暇である。 平日の昼間からなにもせずにグータラしている。 とある理由でアルバイトもしておらず、完全にニートである。 普段はしないゲームなどもやってみるも飽きてしまう。 かといって、勉強がしたいかと言うとそうでもない。 自分勝手でわがままなんです。 家でずっと一人で、家族はみんな外出してるから少し一人暮らししているような感覚になる。ただの引きこもりでしかないが。 社会に役立ちたいと思っても、その手段が断絶されている。 悲しい。 現実は時として残酷だ。 だが、最近は

          ドブス・ザ・ライド 最終章

          洗車編 棺桶に入れられたドーブズ達の前に、棺桶の隙間から突然まばゆい閃光が走り、棺桶が開かれた。 それはさらに未来で開発された人間蒸発器の光線攻撃によるものだった。 もっと未来からドーブス・マクフライの子孫と思われる人達が助けに来てくれたのだ。 霊柩車の運転手はたちまち肉塊と化し、車の中は血で溢れていた。 すると子孫達は 「洗車しよう」と言い出した。 洗車か。 敵に追われる身なのにそんなことしててもいいのかと思ったが、やはり必要だと考え改め、ドーブズは洗車することを選んだ。

          ドブス・ザ・ライド 最終章