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教育関係の仕事に携わって40年余り。これまでの学校や教師、子ども、保護者などの現実をふ…

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教育関係の仕事に携わって40年余り。これまでの学校や教師、子ども、保護者などの現実をふまえて、今後の教育のあり方について考えてみたいと思いました。

最近の記事

教師は欲張り!いかん、いかん!

前回、算数の嫌いな子どもたちのことを書いた。開き直り、伸びしろしかないと考え授業づくりに取り組んだところ、子どもたちの表情が変わってきたことを書いた。 算数科だけの非常勤講師をしていて、久しぶりに担任と情報交流の時間。子どもの授業の姿の変化について、「積極的な姿、諦めずに取組む姿、笑顔で授業に参加する姿・・・」を伝えた。 担任からも他の教科でも子どもの姿が変わってきたことを教えてもらった。算数が嫌いだと言っていた子が担任に「算数の時間が楽しい」と言っていたとの話もあった。

    • 開き直った!伸びしろしかないと❣

      ★お疲れ様です❕二期制の小学校では通知表作成の時期ですね。働き方改革の進捗を図るため、現在はPCでの作成が当たり前。少し羨ましい。 担任をしていた30年余り、通知表の作成は年3回、もちろん手書き。評価資料の準備から始まり、計画的に約3週間くらいかけ、自分は提出日の朝3時頃に最後の所見の書き込みで終了。 教師であっても誤字、脱字もあり、教頭に通知表を提出。付箋の付いた通知表が返却。書き直し。教師にとっては40枚余りの通知表ですが、受け取る側の子どもにとっては、たった一枚の自

      • 学びを志す子どもを救おう❕

        「人生100年時代」という言葉。 年齢など、立場によって受ける印象は違うだろう。未来に対する夢を感じながらも、不安が少なからず在るだろう。コロナ禍にあっては不安が高まるのも無理はない。 日本社会がコロナの影響を受け始めて600日を迎えようとしている。 学びの場も影響を受けている。全国休校措置もあった。オンラインによる授業、行事・部活動などの制限、そして入試‥‥。 人生に多くの影響を及ぼす学びの時代。これまで当たり前のものとして感じていたものが、今後どのようになるのか、

        • コロナ禍を学校変革のチャンスとして

          ★まずコロナ禍にあって見通しをもち学校運営を行うことが困難なこの時。変革のチャンスと捉え、新たな学びを提案したい。 学制が布告されてから150年になろうとしている現在。未だに跳び箱や鉄棒等が学びの内容とされ、音楽や美術作品の鑑賞と同じように学びの評価が行われているからだ。 ★もう、変えよう!学びの内容を精選し、これからの社会を生きることに必要な学びを、じっくりと子どもが学べる場を保証し、自信をもって生きていく力を育てていく必要がある。 膨れ上がってきた学びの内容や特別活

        教師は欲張り!いかん、いかん!

          授業時間が足りません!準備時間も足りません!

          文科省が令和4年度の概算要求を示す時期となり、内容を吟味しました。概算要求の概要1ページ目 「新しい時代の質の高い教育・子供を産み育てやすい社会の実現」のトップ項目として •小学校高学年の教科担任制や35人学級の推進⑦ 1兆5,147億円が示されています。35人学級は、皆さんよくご存じのように、まず第一歩のスタートです。 高学年の教科担任制の導入について、理由がこのように書かれています。 学習が高度化する小学校高学年において、各教科の系統性を踏まえなが ら、専門性の高

          授業時間が足りません!準備時間も足りません!

          当たり前に教師が授業準備できる    教育改革を!

          ①はじめに「教師のバトン」として声を上げることは、教師が当たり前に子どものために明日の授業準備を出来る職場環境を整えるためである。 この国の未来を託す子どもを育む教師のためのものである。 多くの国民にこの国の学校教育が危機的な状況にあることを伝えるためである。 「学校は辞める勇気を持とう!」という投稿し、現行の「ビルド&ビルド」で疲弊している学校教育の実態を記した。様々な教育改革が学校のブラック化を促進させている状況にある。 現在、文科省が推進している『「令和の日本型

          当たり前に教師が授業準備できる    教育改革を!

          できないことに時間を費やすのは    努力じゃない!

          誰もがが評論家として自らの都合に合わせて意見を言うことが出来るのが教育。子育てや教育相談の仕事を担当しての印象です。 保護者が我が子に合わせた学校での教育をと思う気持ち。子どもが自分の学校がこうあって欲しいとの願い。当事者でもあり、意見があることは当然のことと受容し、建設的な話合いになるよう努めています。 ただ、現在の子どもを取り巻く教育格差の状況では、本当の意味で一人ひとりに合わせた教育は無理なので。正直、学校に過大な期待はもたないほうがよいと思っています。 ★理想的

          できないことに時間を費やすのは    努力じゃない!

          学びの場 意味あるの?

          コロナ禍に学びの場から逃避する生徒が増えている保護者等からの子育てや教育関係の仕事を行っていて感じる印象だ。これ迄も不登校児童生徒の増加は社会問題となっている。しかし、緊急事態宣言による休校措置の終了後、急激に登校しない児童生徒の保護者からの相談が増した。 休校中にゲームやYouTubeなどに夢中になり、昼夜逆転、朝起きられず不登校に。予想された内容であったが。 ある日、地元の学習塾経営者からのフリースクール設立の相談を受けた。話を聞くと学習塾に来ている生徒の保護者からフ

          学びの場 意味あるの?

          教師のバトンが危ない!

          福岡市で教員採用試験のあり方を変えるとのこと。報道によると面接や筆記試験をやめ、代わりに教育実習の評価と大学の推薦だけで採否を決める方式に切り替えるようだ。 教員志望者の減少の改善策との声もあるが。 教員採用試験の面接を担当したとき、教育委員会の打ち合わせでの一言が今でも頭に残っている。 「教員をすぐに辞めずに続けられる人を選んでほしい。」との言葉である。初任者研修中に辞める教師が毎年数人いることが話題となっていたのも事実であった。 望ましい教員像は「ストレスに強い人

          教師のバトンが危ない!

          親の悩みは尽きない?

          気持ちはわかる!でも、………教員を退職して3年ぶりに学校に時間講師として戻ってた。久しぶりの教室に新鮮な緊張感と楽しさを感じる。 学校を離れていた3年間は子どもの不登校や学力不振、子育てなど、保護者からの相談員を。 小学生保護者からので多いのは「登校渋り」と「学習不振の相談」。中学・高校生では、さらに「子どもが勉強しない。進学が心配」という相談が増える。多くは子どもの振る舞いに右往左往する親の相談。 まとめると 親の願い通りに「子どもが学校に行ってくれない、学力が伸び

          親の悩みは尽きない?

          効果的な学びを考える!<まとめ>

          ♦現状認識①学校で学ぶ内容量は増えてきている。ただし、学ぶ時間は限られている。 ②必要とされる力は知識を習得していく力ではなく、変化に対応して学びを活用し新たなものを生み出していく力である。 ③授業の重点を学びの習得から、学びの活用に移行する必要がある。 ④そのため学校で学ぶ内容を見直し、必要な学びに内容を変えなければならない。何から何まで全部できる必要も無い。比べることに意味もない。 ⑤時間は有限。必要な学びの内容を効果的・効率的に行い、変化に対応できる活用の力の育

          効果的な学びを考える!<まとめ>

          効果的な学びを考える!②

          前回のまとめ ①学校で学ぶ知識の量は増えてきている。 ②ただし、学ぶ時間は限られている。 ③人にとって今後必要なことは、知識の量ではなく、どのように知識を活用していくかである。 ④だから、学校教育で学ぶ内容を見直し、必要なことがらに学びの内容を変えなければならない。 ⑤学びの主体は子どもである学校では、面白い・楽しいなどの学びの意欲を大切にした授業を大切にすべきである。 以上の5点を踏まえて、 1、学びの環境をどのように変えていくことがよいのかを考えたい黒板とチ

          効果的な学びを考える!②

          効果的な学びを考える!①

          1.どんな力を育てるのか子どもに将来に向けて必要な学びや学び方を身に付けさせることは学校教育の使命です。ですから学校教育で子どもの学力を高めることは重要となってきます。(ここで言っている学力はテストで測ることのできる学力のことです)全国学力状況調査が始まった背景は、よく言われる「ゆとり教育」による学力低下の議論(OECDが進めているPISA(Programme for International Student Assessment)と呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査結

          効果的な学びを考える!①

          学校は捨てる勇気を持とう!

           教育は、過去から現在までのさまざまな知識を学び、新たなものを生み出していく営みです。時代とともに学ばなければならない知識が増えていくことは必然です。パソコンがなかった頃、プログラミングも存在しておらず、学ぶ必要もなかったわけです。  学ぶべき知識の量は飛躍的に増えてきましたが、学校の授業時間も、多少の変化はあるもののそれほど変わっていません。一方、社会や時代の要請に伴う○○教育なるものが、知識を伝える授業と同じように増えてきました。  現在、文科省が知識を伝える授業以外

          学校は捨てる勇気を持とう!