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作品の話 #4 - Postscript


3rd Single, Postscript(feat知声) illustration by Ashinaga Corgi

今回は2024年5月11日リリースの作品、Postscriptについてです。
前作から約1年ぶりにリリースした3rd Singleになります。

制作に至るまで

制作を始めようと思い立ったのは2023年の12月も終わりの頃。
歌詞を書き始めたのは2024年に入ってからと記憶しています。
1stアルバムの「For Your Information」の制作が終わった段階で、既存の作品とは一味違う何か新しいものを作りたいという考えから制作を始めました。
いつもの如く制作完了までには時間を要さず、本格的に作業を始めて1ヶ月が過ぎた頃には現在の形になっていました。

テーマ

Postscriptのテーマは「人生観」
キャッチコピーは「We Can Last Forever」としました。
ちょうど歌詞を書いた頃は人との別れや自分の人生を見つめ直すことなど、自分にとって様々な出来事が重なった時期でもあり、人生観というテーマがこの曲につきました。
「Postscript」とは小説の後書きを意味します。
日常に現れる人々との交差や別れ、人生を小説の後書きのように振り返った作品がこの曲の意味するところになります。

制作の話

この曲の特徴はボコーダーと合成音声の掛け合わせだと思います。
今まで制作にて使用していたボコーダーに加えてこの曲では合成音声の「知声(Chis-A)」が使用されています。
この知声が素晴らしい合成音声で、デフォルトの状態(何も手を加えていないベタ打ち)でも人間っぽく、バージョンアップするごとに人間の声に近づいていく合成音声です。
メインボーカルに知声を採用したのは今までの曲に無かった要素を作ってみたかったことや、"人間の声を機械的にするボコーダー"と"機械的音声を人間的にした合成音声"である種の矛盾を作り出したかったこと、人間っぽくも完全ではない合成音声を使用することで曲のテーマである人生について"完全ではない人生"を意味したかった意図があります。
曲の終盤ではボコーダーと合成音声のハモリが登場したり、新しい取り組みに挑戦した作品だと思っています。

曲のメロディは帰宅途中に思いついたもので、忘れないよう必死に脳内再生を繰り返して制作した記憶があります。
自分的には電子ドラムとシンセベースが作るビートにストリングスを合わせた曲が作りたかった時期で、それがうまくこの曲にハマった感じです。

当初はボコーダーだけでボーカルを作るつもりでしたが、メロディー的に女性ボーカルの声が欲しかったことや前述した考えがあり、メインボーカルに合成音声の知声を採用しました。


アートワーク

作品のアートワークは交流のあるAshinaga Corgiに描いていただきました。
いくつか見せてもらった絵の中で一番しっくりきた絵が現在のアートワークになっています。
色使いや散らばる彼岸花は曲のテーマ、世界観に通ずるものになっています。
非常に綺麗なアートワークが揃ってやっと作品が完成したと言えます。
Ashinaga Corgiの作る作品はどれも透明感があり、心の奥底に寄り添ってくれるようなものが多いです。
気になった方はぜひチェックを…!

後書き

冒頭に書いた通り、この作品は2024年の最初には完成していた作品でした。
そこから色々あり、リリースさえもどうしようか迷っていましたが新たな出会いもありリリースまで行き着くことができました。
作品に携わっていただいた各位には感謝しかありません。

Postscriptは自分にとって一つの転換点になった作品と思っています。
曲の雰囲気は相変わらず暗いですが、何か一気に空間が開けたような感覚があります。

Postscript=後書きということは前書きもあるわけで…?

これからのリリースにもご期待ください。
Postscriptでした。


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