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【登山】鶏頭山〜蛇紋岩に咲く春の花に呼ばれて〜

1865年に、マキシモさんの指示で早池峰に入山したチョウノスキー(須川長之助)さんが採取して、マキシモさんが1867年に発表した固有種の5品種のうちのひとつが、ヒメコザクラです。

(チョウノスキーとマキシモさんのお話はこちら)

鶏頭山は早池峰に連なる蛇紋岩のお山です。片道4キロ弱で1000m登ります。里山のような急登が待っててくれます。

(私のGPSで記録すると4割り増しで距離が長く出ます)

新緑が眩しいです。標高を稼ぐと、まだ葉の薄いダケカンバの森になります。麓からずっと、風が心地よく通ります。
ずいぶん低いところで羽化しました☺まだ少ないですが、ハルゼミの声が響いてました。
ナラやカエデの森。風にそよぐ葉っぱがカサカサと耳にも心地良いです。
お花は避難小屋のあたりからたくさん見られるようになりました。小さい花でも良く見てみると複雑な作りをしていて見ていて飽きません。フデリンドウ鮮やかです。
新緑に浮かぶツツジ。鮮やかなピンクですね。この横でホンシュウジカが斜面を降りていきました。ビビったぞおい。
樹林帯を抜けると、開放的な岩場を歩くようになります。ミネザクラが見頃でした。
今年はお花見に行けなかったので、今日ここでお花見できました。
来た道を振り返ります。ダケカンバの森の向こうには、新緑のパッチワークが広がります。穏やかなこの風景がとても好きです。
岩場を乗り越えて、ニセ鶏頭山のお地蔵さんにご挨拶。奥に見えるのが目指す鶏頭山。歴史的にはニセ鶏頭山が地域の信仰の対象としての鶏頭山と思われます。失礼なお名前ですよね、ニセなんて。女人禁制の早池峰でしたから、女性陣は鶏頭山へお山掛けをしたと云われています。
お地蔵さんの傍らの、小地蔵さん。
岩の間を抜けます。ヒンヤリして気持ち良い。狭いと感じたら、ダイエットしなきゃです😁
山頂。早池峰山と薬師岳。美しい稜線です。風が強めなので、早々に下山開始。
ミヤマキンバイは、風景を明るくします。
鹿でしょうか。避難小屋の下の方でホンシュウジカのものと思われるフンを見つけました。

早池峰山塊でも、シカによる植物の食害は深刻です。端折りますが、林床がハゲポッポになれば、雨による侵食が進み、土砂崩れが起きて、岩塊崩落、白髭水(崩落による洪水)の発生。入山禁止にもなるでしょう。

我々の利便性の反面、増えてしまったシカ。シカは見かけると可愛いものですが、我々への警鐘だなと、ちょっと心痛めてます。

県でも様々な取り組みをされていますが、また機会があればご紹介したいと思います。

(ちょっと関連したnoteです↓)

里に近いので、高度感があります。終盤の1キロは膝がガクガクしてました。

ヒメコザクラは、蛇紋岩地帯に咲いていました。見過ごしてしまいそうな小さなお花です。

ヒメコザクラ。朗らかで清廉。そんなイメージ。
こちらにも。ちょっとの風でもプルプル震えて、健気な姿を見せてくれます。

Raw現像でコントラスト上げてみました。

登山ブログを拝見していたらヒメコザクラの写真があり、その写真に呼ばれて出かけた今日。

ヒメコザクラだけでは無くて岩石峩々とした場所に林立する桜の艶やかさや、足元を明るくするキンバイたちとの出会いは、息を切らして登り詰めたから与えてもらった感動なんだと思いました。

100年前の飯柴先生も、そんな風に感じられたのかな。

下山してから、すぐ近くの早池峰神社さんを参拝しました。今年も宜しくお願いします☺

以下、関連記事です。

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