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逃げていいことと、逃げてはいけないこと

こんにちは。

パニック障害の人は、電車や歯医者など、自分の苦手な特定の場所から逃げてしまうことがよくあります。

これは回避行動と言われ、例えば暴露療法の治療中においては、逃げることは良くないこととされています。しかし、必ずしも逃げることは悪いことなのでしょうか。今日は「逃げる」ということをテーマに記事を書いていきます。

逃げていいこと

僕はかつえ、パニック障害を専門とする臨床心理士の方のカウンセラーを受けたことがあります。その方の指導方針としては、

「電車が苦手なら、とにかく乗ること。そして、途中で降りないことが大事です。そうやって、心の筋肉を徐々に鍛えていきましょう。」

といったようなもので、例えば電車から途中下車するような行為には否定的なものでした。

しかし、僕は下記の記事で、発作に対する恐怖を完全になくすのは「無理」という内容を書きました。つまり、場合によっては、怖かったら逃げちゃうのもOKということです。それよりも、自分が病気になった根本原因を分析して解決しつつ、並行して恐怖にも対峙していくことが大切だと思っています。

逃げてはいけないこと

逆に、逃げてはいけない場合もあります。それは、根本的な問題と向き合うことです。僕は大学在学中に資格取得のために勉強を開始しました。これは一見すれば、自己成長につながる良いことのように思われます。

しかし、下記記事でも触れましたが、僕は大学在学中に昼夜逆転や栄養不足などで体調に不安がありました。そして、資格があったほうが安心できるかなという思いで、勉強を始めた部分もありました。

この資格取得のための勉強の開始は、今思えば完全に「逃げ」だったと思います。体調に不安があるという根本的な問題に対峙せず、資格取得を目指すという道に逃げたといえます。

振り返ってみれば、僕は小学生のころから、あまり体が強い方ではありませんでした。特に食事に関しては苦手で、給食が完食できない時期が1年くらい続くことが2回や3回ありました。中学生3年生の時もそうでしたし、昔から体調には何かしらの不安を抱えていたのです。

それにもかかわらず、大学生になって20歳を過ぎてもなお、自分の身体と向き合わなかったことは、逃げとしか言いようがありません。とても後悔しています。

自分の弱さを補うために資格を取得するというのは悪いことではないと思い発想では無かったとは思います。しかし、並行して自分の身体ともっと向き合い、体調面での不安を払拭しておくべきでした。

これからの人生をどう生きるか

メンタル疾患の人に限らず、人生において逃げるかどうかの判断を迫られることはよくあることだと思います。例えば、職場がパワハラの温床でサービス残業が常態化しているブラック企業だったら、明らかに逃げて別の就職先を見つけるべきです。

しかし、なかなか判断が難しい場面の方が、人生においては多いのではないでしょうか。多少のブラック企業ではあるものの、一方で自己成長も感じられる場合などは、メリットとデメリットを天秤にかけ、じっくり考え続けて結論を出す必要があると思います。ここで大事なのは、自分が最もとるべき行動について考えることから逃げないことだと思います。

僕は自分の体調面の不安という、人生の最優先事項に向き合うことから逃げてしまっていました。そしてこれからの人生も、辛いこと、悩み、困難は次々とやってくると思います。その時に、根本的な問題から逃げ安易な道に流されないこと、そして、自分が最もとるべき行動について考えることから逃げないこと。「逃げる」という行為が常に付きまとう病気となってしまった今、この二つのことだけは絶対に忘れないようにしたいです。

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