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M-1 2023 決勝感想

M-1グランプリ2023決勝の感想です。推しはロングコートダディで、決勝3連単予想は、1位敗者復活(ロコディ)、2位真空ジェシカ、3位さや香でした。

1stラウンド

令和ロマン

準決勝の猫の島が個人的に好みではなかったので、できれば去年の恋愛リアリティーショーをやってほしいなと思っていたら、まさかのしゃべくり漫才でした。令和ロマンはコント漫才のイメージだったので、とても驚きました。

ネタとしてはもう令和ロマンの良さがほぼ全て詰まっていました。掴みを大事にして、くるまのパワーが発揮されて、くるまの動きも笑いに作用していて、時事ネタも取り込んでいて、インテリボケもあり、最高のネタでした。特に新しい学校のリーダーズのくだりは痺れました。絶対違うと思いますけど、オトナブルーからこのネタ作ったのか?と勘繰りたくなるほど、完璧な時事ネタの放り込み方でした。マジでこれは令和ロマンにしかできないと思いました。

あえて言うとするならば、オチの「つまらない真実より面白いフェイクを愛せよ」みたいなところは、あそこまでためずに、もっとさらっと終わってもいいかなと思いました。

シシガシラ

敗者復活のネタではなく、準決勝のネタを選びました。この選択が結構批判されているような気がしましたが、僕は準決勝でこのネタを見たときに、7位で決勝通過かなと思ったので、このネタの方で良かったと思います。

しかしなぜか全然ウケず驚きました。準決勝で見たとき、確かにちょっと後半が弱いのかなとも思ったのですが、前半は完全に面白かったので、ここまでウケないのかと驚きました。理由が全く分からないのですが、まあお客さんが重すぎたとしか言いようがないですね。それと同時に、令和ロマンがめちゃくちゃすごかったことの証明にもなりました。

さや香

このネタを見たことがある人ならわかると思うのですが、明らかに前半がウケてなさすぎて驚きました。なんで?って感じです。「コンビニごとなくなってんねん」のところとか、天才的に面白いと思うのですが、全然ウケず、あれ?という感じでした。

でも石井がブチぎれてからの新山の「エンゾ来いよ!」のあたりでやっと持ち直して、ライト兄弟の下りを回収する見事な大オチでフィニッシュしました。エンゾ52歳の裏切りもウケていましたし、何とかなったという感じがしました。まあ令和ロマンは超えるだろうなという気がしました。

そして結果としては、やはり令和ロマンを超えたのですが、松本が89点をつけて「令和ロマンは超えていない」というコメントを残したのは、今考えても本当にすごいなと思いました。さや香にこれを言えるのは松本だけだったと思います。でも低評価で終わらずに、「エンゾは本当に52歳くらいだと思った」ってコメントでちゃんと笑いも取って、やっぱすごいなあと思いました。

あえて言うとするなら、最初の新山の「えぐいえぐいえぐいえぐい!えぐい!」のところを、別の言葉に置き換えてほしかったです。「えぐい」という日本語は誰でも使うのでちょっと個人的にあまり好きではないです。やはり日本一の漫才は日本一のワードで埋め尽くされてほしいので、僕には到底思いつかないのですが、何か別のワードでツッコんでほしかったです。

カベポスター

この漫才の面白いところは、もう間違いなく「ずっぜり」というワードですよね。めちゃくちゃ面白かったです。

ただ、笑いどころは分かりやすいのですが、全体的にちょっと難しくない?と思いました。僕は準決勝で見たとき5位通過かなと思ったので、もちろん好きなネタなのですが、なんか難しいなという印象が今でもあります。ただ、ここまでストーリー性の高いネタはカベポスターにしかできないと思うので、このスタイルで突き進んでほしいです。

マユリカ

準決勝と違うネタでした。恐らく準々決勝のネタでしょうか。個人的には準決勝のネタより好きでした。

このネタの良いところは、間違いなく最後の盛り上がりですよね。「ずっきんずっきんプッチン不倫です、ポンピーン」がイカれすぎてて、本当に面白かったです。頭痛薬ならノーシンピュアよりバファリンの方が良いかなと思うのですが、やっぱり「ポンピーン」が無いと意味がないので、ノーシンピュアが最適解だと思います。

あえて言うなら、最後に中谷が思いっきり詰め寄るところで、「正気!?」って言うワードがあったと思うのですが、このワードすら無くていいのかなと思いました。もう最初から「殺してまう!殺してまう!」で突っ走っちゃった方が面白いかな?と思いました。「正気!?」って聞けてる時点でまだ中谷に正気が残っている気がしてしまったので、もう一気にブチギレに突っ走っていってほしかったです。

ヤ―レンズ

漫才もついにここまで来たかという感じがしました。ボケのキャラクターの強さとボケ数、そしてそれに全く負けない出井のツッコミという感じで、もう圧巻でした。準決勝を見た時点では4位通過かなと思ったのですが、決勝の舞台ではそれ以上の跳ね方をしたと思います。

面白いとこを上げるときりがないのですが、一つ上げるとするならば「ゴスペラーズで誰が好き?」「つながなくていいですよ」「わたしドラム」「いねーよ!全員ステゴロ」のところですね。まあ僕ゴスペラーズ知らないんですけど。

あとコントインの「大丈夫でしょ」の言い方とか、終わり方の綺麗さも好きでした。大家さんに敬語を使うところと、ツッコミ口調になるところのバランスも好きでした。

真空ジェシカ

準決勝を見たとき、個人的にはさや香に次ぐ2位通過かなと思ったので、大いに期待していました。そしてベストパフォーマンスを見せてくれたと思います。

しかし点数が伸びませんでした。僕はさや香の点数超えたかなと思ったんですが。まあウケがちょっと弱かったですかね。ムービー勝山とかもう笑うしかないと思うんですけど、全然ウケてませんでしたし。

面白いところは挙げればキリが無いんですが、1番はエンジンのスマホかなと思います。映画全く関係ないし、Z画館の治安の悪さも全く関係ないのが逆にめちゃくちゃ面白かったです。

去年より内容が分かりやすくなっていて、さらに去年松本に指摘された声のバランスの悪さを、川北の動きを多くすることで補っているように思って、めちゃくちゃ面白かったと思うんですが、結果が伴わず残念でした。

このネタで3位にすら入れないとなると、真空ジェシカが優勝するのはもう無理なんじゃないかと思いました。でも川北のお笑い脳が今日本一に近づいて来ている気がするので、何とか頑張って欲しいです。

ダンビラムーチョ

ダンビラムーチョは準決勝でめちゃくちゃウケていたんですけど、面白さがよく分からなくて、結局決勝を見てもよくわかりませんでした。なので何も書けないのですが、川瀬名人が言うには、寄席でも学園祭でもどこでもめちゃくちゃウケていたネタらしいです。難しいです。

くらげ

このネタのフォーマットは僕の好みからは外れました。おじさんが口紅めっちゃ詳しいのとかが面白いとは思うんですが、昔準決勝に行った時のネタの方が好きでした。

モグライダー

個人的には準決勝3位通過かなあと思っていたのですが、本番は跳ねませんでした。まあともしげの出来具合による漫才ではあるので、仕方ないかなと思いました。

最終決戦

令和ロマン

今度こそ恋愛リアリティショーやるかと思ったら、また違うネタを持ってきました。やっぱりコント漫才の方がくるまの演技力も生かされるので、個人的にはコント漫才の方が好きです。1番好きなところは「ポンポンポンブロッコリ〜」でした。

ヤーレンズ

まあ1本目同様面白いところが多すぎるのですが、1つ上げるなら「食い逃げだ!」がツボでした。会場は全然受けてませんでしたけど。

さや香

今思えばかっこいいという捉え方ができるんですけど、生で見てた時はガッカリしちゃったのが正直なところです。やっぱり会場のお客さんもさや香の掛け合いを見たかったと思うんで、なかなかついていけないですよね。でも自分の面白いと思うことをやった上で優勝したいと思うのは芸人魂を感じるので、カッコイイなあと思います。

まとめ

正直令和ロマンとヤーレンズどっちが優勝するか分からなかったんですけど、令和ロマンが優勝して嬉しかったです。

個人的に決勝メンバーの中では令和ロマンが1番好きだったのですが、予選のネタが好みじゃなかったので、まだ優勝はできないかなと思っていました。しかし余裕で期待をはるかに超えてきました。令和ロマン大好きです。半端ない才能!

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