#Day067 日々の生きづらさ〜1/10になった「いいね」〜
承認欲求とはなんとも厄介なもので、SNSが当たり前になってきてからというもの、散々振り回されてきた。
それこそ、X(当時はTwitter)の初期は、地元で撮った風景に文字を入れてデザインしたものを上げるだけで、それなりの「いいね」をもらっていた。
それから、今度はiPadを購入したことをきっかけに、デジタルで制作したイラストを公開していった。
それはXでもInstagramでも好調で、じわじわと「いいね」も「フォロワー」も増えていった。
この時、イラストを描くことがとても楽しかったし、自分の描いたものがこんなにも多くの人に見てもらい、興味を持ってもらい、そして「いいね」を押してもらえるなんて考えもしていなかった。
すごい人にとっては少ないと感じるだろうが、僕はXやTwitterで100〜200の「いいね」をもらえる時期も経験していて、実際に自分のイラストのファンとして似顔絵を頼んできてくれたり、デザフェスなどの即売会にきてくれたりもした。
自分のイラストがこんなにも世間から認めてもらえると思っていなかったので、充足感で満ちていた。
もちろん、その頃から自分よりも大活躍しているイラストレーターがいることは知っていたが、「このまま活動を続けていけば、自分もあんな風になれるのでは…!」と考えていた。
しかし、いつの間にかもらえる「いいね」が激減していった。
多少の絵柄の変化などはあったが、一貫して「可愛くてかっこいい女性」を中心として描いていたので、描き続けていけば今まで通り「いいね」も「フォロワー」も伸びるものだと思っていた。
現実は違った。
「いいね」はXだけでなくInstagamでもみるみる減っていき、最盛期から数えて約1/10程度まで落ちた。
フォロワーも減った。
Xの方は、イラスト以外にも色々な発信をしていて「イラスト垢」といった感じだったのと、最近はイラストの頻度が落ちていたので、「いいね」も「フォロワー」も減るのは仕方ないかな、と思った。
しかし、イラストに特化していたInstagamまでそうなるとは思わなかった。
最盛期は100いいねを超える作品が多く、自分のイラストにこれだけの人が興味を持ってくれているのだと感じることができるので嬉しかった。
それから、50、30、20と徐々に「いいね」は減っていった。
多少更新頻度は落ちてしまっていたが、アップしているイラストは今までと同じ系統で揃えていて、今まで評価してもらえたものクオリティも負けていないと思う。
それでも「いいね」はつかなくなった。
ここで大きく自信を喪失した。
「あぁ、もう自分の描いたイラストは興味を持たれないんだな」と。
人は「興味のあるもの」や「心惹かれたもの」「面白いと思ったもの」に「いいね」を押すと思っている。
僕のイラストはXでもInstagramでも、そのどれにも当てはまらなくなってしまったのだ。
だから、イラストを描くのが嫌いになった。
ここで諦めずに、分析して、上手い人のポイントを盗んで、などすれば良いのかもしれないけれど、それをするほどの愛と熱量がイラストに対してなくなってしまった。
僕は今、承認欲求が満たされていない。
おそらく自己肯定感が低いせいもあるだろうけれど。
本来、こんなに顕在化されるものではなかった欲求が、全て「いいね」などの数値で残酷に示されてしまう。
そんな世の中が怖いし、振り回されたくないな、と思ってしまう。
しかし、絵を描くことは好きなので、最近はデッサンを始めてみたり、iPadで油絵に挑戦してみたりしている。
それも一応SNSにアップしているが、貰える「いいね」は全盛期に比べると1/10だ。
でも、今は新しい絵を描くことが楽しくて仕方ないので、自分で自分を承認して描こうと思っている。
その中で、1人でも2人でもファンになってもらえたらいいな、とは思いつつ。
それでは、今回はこの辺で。
自分の生み出したもので生きていきたい。幼い頃からそう想って今も生きています。これからも創ることが喜びでいられるように、いただいたお金を使おうと思います。